プロフィール

hortensia

Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
まず初めに「ご案内&パスワードについて」をお読み下さい。

アクセスカウンター
近況とかつぶやいてます
カテゴリ
最新記事
ランキングボタン
にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ



ご訪問有り難うございます
カウントダウンタイマー
花男Blogリンク
君を愛するために
明日咲く花
お友達Blogリンク
恋花-koibana-
沫雪の唄
ブログ村ランキング
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR

最新更新情報とキリ番のお知らせ

七夕チャット会は無事終了しました。
お集まり頂きありがとうございました!

最新のお話の更新は
難破船 24」(6/30)
です。

次のアクセスカウンターのキリ番は7000000番を予定しております。
踏まれた方はご一報下さいませ♪
何かイイことあるかも?( *´艸`)


関連記事

テーマ:伝えたいこと
ジャンル:日記

ご案内&パスワードについて《初めにお読み下さい》

続きを読む

関連記事

テーマ:伝えたいこと
ジャンル:日記

INDEX

続きを読む

関連記事

テーマ:二次創作:小説
ジャンル:小説・文学

INDEX -総二郎SS-

続きを読む

関連記事

テーマ:二次創作:小説
ジャンル:小説・文学

チャット会のお知らせ!

皆様、今晩はー。
hortensiaです。
飛び飛び更新の拙宅にいつもお立ち寄り頂き、有り難うございます(^-^)
今日はチャット会のお知らせです♪
チャット会、いつもは誰かのBirthday辺りに開催していますが、そうすると12月、2月、3月と、時期が集中しちゃうんですよね。
なので、偶には違う季節に・・・と思った時、7月6日~7日にかけてが土日で、いいタイミングだ!と気付いて。
それで・・・

☆彡七夕チャット会、開催決定です!

開催日時は、7月6日(土) 22:30からスタート。
終了は翌7月7日の2:00を予定しております。
6日22:30にチャットルームへの入り口を載せた記事をUPしますので、そちらからどなたでもお気軽に遊びにいらして下さい。
チャットルームはPCからでも、携帯からでもアクセス可能です。
お喋りに参加するのでも、その場に集ってROM(読むだけ)ってもらっても構いません。
ご自分のお好きな形でご参加下さい。
チャットに参加する際は、お名前を打ち込んで「入室」と書いてあるボタンをぽちっと押して頂くだけでチャットルームに入れます。
ご都合のいい時間にいらして頂き、ご自分のタイミングで退室なさって下さい。
(今回は合言葉の配布はございません!)

尚、参加して頂くにあたって、守って頂きたいお約束があります。
【チャットに参加されていないブログマスター様、ウェブマスター様の、お名前、ブログ名、サイト名、記事タイトル、URLをご本人の許可なく書き込まない。】
こちらを守って頂いた上で、楽しんで頂ければ幸いです。

ご不明な点がありましたら、コメントや拍手コメにメアドを添えてお問い合わせ下さい。
当方からはyahoo.co.jpドメインのメールアドレスからお返事させて頂きます。

今回の管理人からのネタとしては、先日行って来た花男宝塚公演のネタバレがメインです。
後日それをレポとしてまとめられたらまとめる・・・つもり(あくまでもつもりなので、出来なかったらゴメンナサイ!)です。
あとはいつも通り、楽しく井戸端会議ですよー。

それでは6日~7日、七夕になる夜に皆様とワイワイお喋り出来るのを楽しみにしております!
お暇だったらお気軽に遊びにいらして下さいね。

hortensia


にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ

ぽちっと押して頂けたら嬉しいです!

関連記事

テーマ:伝えたいこと
ジャンル:日記

難破船 24

牧野がその目に涙を湛えている。
潤んだ瞳で俺を真っ直ぐに見詰め・・・
そして震える唇が一つの言葉を紡いだ。

「好き・・・」

その一言で、一瞬にして様々な憂いが霧散する。
目が眩むほどの歓喜が身体の中を駆け巡り、どうにも自分を抑えられなかった。
足は勝手に前へ踏み出し、手は牧野へ向かって伸びていき、ほっそりとした牧野を自分の腕の中に閉じ込める。
頬を寄せた黒髪は海風に晒されていたからか、ひやりとしていた。
でもそこに鼻先を埋めずにいられない。
潮の香に混じって懐かしいとすら思ってしまう程長い時間離れていた牧野の、甘やかな香りが微かに感じられ、思い切りその香りを吸い込んで、一つ大きな溜息を吐き出した。
もう想いを押し殺さなくてもいいのだ・・・と思うと、勝手に言葉が溢れ出す。

「牧野・・・ 会いたかった。
本当に会いたかった・・・」

そう告げたら、腕の中の牧野がふるりと身体を震わせる。
その震えさえ愛おしかった。
更に腕に力を込めて抱き締める。
もう離さない・・・と心に刻みながら。

「牧野に会えなくて、声も聞けなくて、俺おかしくなりそうだった。
やっと・・・ やっと会えた。
やっと言える。
好きだよ、牧野。
もう二度と離れないで。」

牧野と顔を合わせるまでは、話を聞かなければ、俺の想いを伝えなければ・・・と思っていたけれど。
もうこれ以上に聞きたい言葉も、伝える必要がある言葉もなかった。
牧野が俺を好きだと言ってくれて、俺も牧野が好きだと告げて。
一番大切な事はもうお互い伝え合った。
あとの事はそれに付随する些細な事だとすら思えてくる。
牧野の身も心も離したくなくて、離せなくて、更に身体をぴたりと寄り添わせた。
耳元でそっと「牧野・・・」と呼びかける。
牧野は小さくしゃくりあげながら泣いていた。
何度目かにその名を口にした時、それまでされるがままだった牧野が、俺の背中に手を回し、しっかりと俺を掴まえてくれたから。
本当に俺の想いは牧野へ届いたんだ・・・と胸も目頭も熱くなる。
俺まで涙を溢す訳にはいかない・・・と、きつく目を閉じてその衝動を抑え込んだ。
目を閉じてしまうと、この大型客船のターミナルで観光名所でもある桟橋の上でも、世界には俺達2人きりしかいないように感じる。

ああ、幸せだ・・・
なんて幸せなんだろう。
好きな人をこの腕に抱き締めるというのは・・・

ずっとこうやって抱き合っていたいけれど、牧野の顔を見たくて、片腕の力を緩め、牧野の顔を覗き込んだ。
涙に濡れている目元と頬を指と掌で何度も拭う。
ぐしゃぐしゃな泣き顔。
でも、物凄く可愛くて、この世の誰よりも愛しくて、その様子を見詰めているだけで、勝手に俺は笑顔になっていった。
牧野の潤んだ瞳がとても綺麗だと思う。
俺の事だけを映し込む大きな黒目がちな瞳が。
泣くのを堪えようとして時々震えている唇も目に入る。
何も言わないけれど、何か言いたげに時々小さく溜息を零しては、また噤まれて・・・
もう俺も何も話し掛けていなかった。
ただただ見詰め合うばかりの俺と牧野。
だけど、はっきり分かった。
自分達が何を求めているか。
絶対に俺達は今同じ気持ちでいるっていう不思議な確信があった。
ゆっくり、ゆっくり、自分の顔を牧野の方へと傾けながら近付けていく。
牧野が静かに目を閉じると、またぽろぽろっと涙が頬を転がっていくのが見えた。
そんな牧野にそっと触れるだけのキスをした。
互いの唇が優しく重なり合う。
それだけなのに、時が止まった気がした。
きっと時間にしたら数秒の事。
でも俺達にはやっと巡って来た幸せな瞬間だったのだ。
顔を離して、目を開けて、牧野を見下ろす。
夢から醒めたかのように、ふわりと開いた瞼。
少しだけ彷徨った視線は、また俺をしっかりと捉えてくれた。
風に乱された髪に手をやって、そっと耳にかけてやる。
わずかに触れたその耳がひんやりとしていて、紅潮した頬を掌で包んでみれば、そこもまた冷たかった。
早く身体を温めてやらないといけないことにやっと気付く。

「牧野、行こうか?」
「え・・・?」

腕を解き、今度は牧野の片手を取って、しっかりと握った。
そして、先に立って歩き出すと、慌てた様子で牧野が付いてくる。

「美作さん?」
「ん?」
「 ど、どこ行くの?
あたし、ここで美作さんに話したい事が・・・」

自分が俺をわざわざここまで呼び出したんだから、ここで話をしなければ・・・と思い込んでいるらしい牧野の言葉に、くすりと笑いが漏れた。

「帰ろう、俺達の部屋へ。
帰って、2人でのんびり温かいお茶を飲もう。
そして2人でゆっくり話をしよう。
紅茶は牧野が淹れてくれる?」
「・・・美作さんが淹れた方が美味しいよ、きっと。」
「じゃあ、一杯目は俺が。
二杯目は牧野が。」

ほんの少し間を置いてこくりと頷いてくれた牧野を見て、また温かなもので心が満たされてく。
すっかり冷え切っている手を手繰り寄せ、広いウッドデッキを歩き出した。
『世界に俺達2人きり』なんて思ったけれど、『皆見て見ぬ振りをしてくれていた』というのが正しいところの様で。
白昼に人前でしっかりと抱き合い、キスを交わしていた俺達に、周りの人からのちらちらと送られる視線。
つい俺は苦笑し、牧野は恥ずかしそうに下を向きっ放しで歩く事になった。
ウッドデッキの中程まで来た時に、歩きながら顔を覗き込むと、耳まで真っ赤に染めているのが見えたから、俺はまた自然と口角が上がって、頬が綻んでく。
通りすがりの自動販売機で温かい飲み物を4本買った。
2本は牧野の身体を温めるカイロ代わりに。
あとの2本は牧野と俺が飲む為に。
次々とボタンを押す俺を見て、目を丸くしている牧野の左右のポケットに1本ずつ滑り込ませて。
俺のコートのポケットにも1本ずつ入れたら、「何でこんなに買うの?」と聞いてくる。

「だって、牧野身体冷えてるだろ?
暖を取るのにも有効なんだよ、これはさ。」
「・・・ありがと、美作さん。」

牧野の『ありがとう』を聞けるのがこんなに嬉しいなんて。
牧野の声が耳から入って、身体の中をじんわりと温かくしていく。
「うん。」と小さく頷いて、牧野を車までエスコートした。
マンションまでの帰り道、俺達は殆ど話をしなかった。
互いが隣にいるだけで、その存在を近くに感じられるだけで十分だったから。
同じ空気を吸って、同じ景色を見ている。
そんな些細な事すら嬉しくて堪らなかった。

ずっとこのまま車を走らせていたい・・・
一秒でも早くマンションに辿り着きたい・・・

あべこべな気持ちが同時に湧き起こる。
いや、きっとどちらも本音だった。
マンションに着き、車から降りて、また牧野の手を握って歩く。
さっきよりも温かなその手を感じてほっとした。
おずおずと部屋に入って来た牧野をソファに座らせて、俺はとっておきの紅茶を淹れた。
牧野が大好きな、ちょっと甘い花の香りがするミルクティー。
ソファで2人並んでそのミルクティーを飲む。
「美味しい・・・」と呟く牧野に、また幸せを貰う俺。
牧野がティーカップを空にして、ソーサーに戻したのを見届けて、牧野を背中から抱き込んだ。
びっくりした牧野が身体を強張らせる。
驚かしたいわけじゃない。
安心して欲しくて、俺の腕の中でリラックスして欲しくて、柔らかな牧野の頬に自分のそれを寄せて話し掛けた。

「身体、暖まった?」
「うん、すっかり。」
「良かった。
なあ牧野・・・」
「ん・・・?」
「上手い言葉が見つからないな。」
「・・・え?」
「幸せ過ぎて、言葉にならない。」
「そんな・・・」
「ホントだよ。
牧野、愛してる。
牧野のことだけを愛してる・・・」
「美作さん・・・」

牧野の手が、俺の腕にそっと重ねられた。
そんな些細な仕草でも息が詰まる程嬉しい。
この時を永遠にしたくて。
このまま時が止まればいいと思ってしまう程に、俺は牧野を腕に抱いて、これまでに味わったことのない幸せを感じていた。


__________



本日もお運び頂き、有り難うございます♪
今夜はあきらきゅんの方を更新してみました。
「難破船」はそろそろ港に入港ですね。
あと少しだけお付き合い下さい。

空梅雨かと思っていたのに、ここへきてとってもジメジメな感じですな。
28日に花男の宝塚公演を観に行ってきましたよ。
齢ウン十ウン歳にして、初めての宝塚。
もしかしてこれっきりだったりして?(苦笑)
間に30分休憩を挟みつつの3時間公演、長くは感じなかったです。
(隣のパイセンは途中寝たらしい。こちとら貧乏性なので、高いお金払って買ったシート上で寝るとかありえないのだった。)
赤坂ACTシアターも初めて行きましたが、とても観やすい劇場でした。
7月2日まで公演が残ってますので、現時点ではネタバレ禁止!ということで。
ヅカ話は7月6日(土)22:30~のチャット会にてぶっちゃけようと思います!
そう、久々にチャット会しまーす!
丁度七夕になるタイミングにやれそう!という事で思い立ちました。
F3のお誕生日チャットばっかりだと、季節が偏るからね。
七夕を迎える夜に、F3を想いつつ楽しくお喋りしたいと思いますので、良かったら遊びにいらして下さいませ!
(チャット会のご案内は近々別にUPしますねー。)


にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ

ぽちっと押して頂けたら嬉しいです!
関連記事

テーマ:二次創作:小説
ジャンル:小説・文学

Call my name 17

私は何も知らないで生きていた。
自分自身の事も。
自分の中に湧き起こる感情が何なのかも。
だから、自分に何が起こっているのか分からなかったのだ。
たった一人の人にだけ視線が吸い寄せられてしまう事の意味を。
指先で淡く触れられただけなのに、身体の隅々までピリピリとした何かが広がるのは何故なのかを。
耳に優しい低い声をずっとずっと聴いていたいと思うのを。
一緒にいるだけで息が苦しくなるほどに心臓が身体の中で暴れるのは、緊張しているのではない別の理由があるのを。
私は何も知らなかった。



総二郎先生は静かな方だ。
声を荒げたりするところを殆ど見た事がない。
大きな笑い声をあげたりもされない。
いつも穏やかで、優しい声音で話しかけて下さる。
そっと微笑んでいる時、口元は緩やかに弧を描き、涼やかな目が少し細められて。
それを認める時、自分の中に不思議な気持ちが湧き起こる。
ざわざわと胸が騒ぎ、もっと見ていたいような、見ていると苦しくなるから目を逸らしたいような複雑な気分。
あまりに綺麗なものを見ると、人はこんな気持ちになるのだろうか?
そう。
総二郎先生は綺麗な人だ。
それは万人が認めるところだと思う。
事実、西門にお稽古にいらっしゃる方々は、若いお嬢さんからご年配の方まで皆さん、総二郎先生のお姿をちらりとでも拝見したいと仰って、先生と挨拶を交わされるだけで頰を赤らめて、はあ・・・と溜息を零すのだもの。
そんな稀有で、誰の手も届かない存在の先生と二人きりになったら、胸が騒ぐのも当然のことだと思っていた。

自分の真っ白な記憶のページを埋めていくのは、日々目の前で起こる事だけだ。
西門の中で過ごす時間を重ねて、西門の中の記憶だけが増えていく。
それが私の生きるということ。
それだけがいい。
他は要らない。
昔の記憶を掘り起こしたくはない。
西門の中の淡々とした時間は、私にとって心地良かった。
強く何かに心を揺さぶられたりしない。
毎日が規則正しく、きっちりとしていて、その世界にだけ浸っているのは、大きな安心感があった。
だから、イレギュラーな事があると、必要以上に心が乱される。
道明寺さんが訪ねて来た時も、そして3日間の休暇の間も、いつもと違う事だらけで、酷く混乱している自分がいた。



鎌倉に来て二度目の朝。
今朝こそ先生と一緒に西門に帰れるのだと思っていたのに。
その足で連れて来られたのは、いつも通っている都内の病院だった。
「私、もう大丈夫です。」と言っても聞いてもらえない。
「今日は予約日ではないんです。」と訴えても、総二郎先生は「いいから主治医の先生の診察を受けて来い。」の一点張りで。
これ以上何を言っても、病院で診てもらわない限り、先生は納得してくれないのだ・・・と気付いたので、「分かりました。」と頷いて車を降りた。
ここは大きな総合病院。
いつも沢山の患者さんでごった返している。
予約を入れていない飛び込みの受診はかなりの待ち時間だ。
受付を済ませてから、売店で目に付いた文庫本を一冊と、ペットボトルの水を買って、診察室近くのソファに座った。
混んでいる待合はざわざわとしていて、沢山の人が行き交うからか、何となく落ち着かない。
主治医の先生がいる部屋の前のモニターに自分の診察番号が表示されるのはいつかと、本のページを捲りつつ、何度もちらりと見上げるけれど一向に呼ばれず。
そこで2時間を過ごした。
同じ姿勢で座り過ぎて、身体が痛くなってきた頃、やっと自分の診察の順が回ってきた。
飛び込みで受診した私にも驚く事なく「どうしました?」といつも通りの調子で聞いてきた主治医の先生に、昨日の酷い頭痛の事を話すと少し表情が硬くなった。
そして思いもよらなかった話を聞かされる。

「え・・・?
そんな・・・」

ショッキングな話の内容に、息が止まりそうになり、それ以上の言葉を紡げない私がいた。
電気が煌々と点いている診察室にいるのに、不安で目の前がさーっと暗くなっていくような気すらする。
黙り込んだ私に、

「まあ、全ては仮定の話です。
ただ、そういう事も起こってもおかしくはないと思っていて下さい。」

と主治医はあっさり言い放った。
何の慰めにもなっていない最後の台詞に余計に心乱されて、覚束ない思考のまま診察室を後にする。
通い慣れた病院故に、ぼんやりしていてもいつも通りに足は自然と出口へと向かっていく。
普段なら午前中に受診し、会計の待ち時間に病院のカフェテリアでランチを食べて、その後に会計を済ませて帰るのだけれど、今日はとても何かを食べる気にはならなかった。
そのまま会計前のベンチに腰を下ろして、支払いの順番を待つ。
バッグの上に置いた両手が小さく震えていて、それを止めようと交互に掌でもう一方の手の甲を撫でたけれど、あまり効果はなかった。
そうやって手を擦り合わせてみて、自分の両手が冷えきっている事に気付く。
病院の中はしっかりと暖房されていて寒くはないのに、外にいたかのように冷たい手になっていた。

人って驚くとこんな風になるのかな・・・?

手をコートの袖口に潜り込ませてみるけれど、全く温まりそうにはない。
不安で胸が締め付けられたまま、今日の分の支払いを済ませ、2重になっているガラスの自動扉から外に出たら、冬の冷たい空気が肌を刺し、身体がぶるっと震えた。
来た時よりずっと重たく感じられる足を一歩一歩前へと押し出すように歩き始めた時、背後から私の名前を呼ぶ声が追いかけてくる。

「牧野!」

はっとして声のする方に振り返った。
目に飛び込んできたのは総二郎先生の姿。
てっきりお邸に戻られたと思っていた先生が、私に向かって急ぎ足で歩いてくる。

「先生・・・」

先生の方に自分から近寄ればいいのに、足はぴたりと動きを止めていた。
ただそこに突っ立って近付いてくる先生を見詰めるばかりの私。
目の前まで来た総二郎先生からは、少しこちらを探るような目線が当てられた。

「時間かかったな。
疲れたのか?
お前、顔色が良くないぞ。」
「あの、先生、お仕事は・・・?」
「今日は休みだ。」
「ずっと・・・待っていて下さったんですか?」
「俺がお前を無理矢理連れて来たんだ。
一応責任あるからな。」
「そんな・・・
すみませんでした。
私・・・知らなくて・・・」
「ああ、もういいって。
寒いからこんなとこ突っ立ってないで車に乗るぞ。」

私の言葉を途中で遮って、総二郎先生が車に向かって歩き出したから、その後ろをとぼとぼと付いて行く。
お忙しい先生に、昨日、一昨日だけでなく、今日も無駄な時間を過ごさせてしまった事を思うと、申し訳なさで泣きたくなった。

泣いちゃいけない。
私は昨日から泣き過ぎて、先生に心配掛けてばかりだもの・・・

奥歯を噛み締めて、涙を堪える。
先生が車のドアを開けて、私が乗るのを待っているのに気付いて、慌ててそこに駆け寄った。

「なあ、どうした?
お前、ホントに顔色悪いぞ。」

運転席から先生が声を掛けて下さるけれど・・・
何と言っていいのか分からなかった。

「大丈夫です・・・」
「俺はお前の『大丈夫』は信じられないんだよ。
大丈夫じゃない時も大丈夫って言うからな。」

そんな事を言われたら、余計に泣きたくなってしまうのに・・・

口を開いたら、涙も溢れてしまいそうで、喉の奥が熱くなってきたのを必死で飲み込もうとした時、先生の大きな掌が私の額にあてがわれる。
その掌の温もりにほっとして、じんわりと何かが私の中に浸透して来るような感覚に思わず目を閉じた。
ずーんと重たい頭を支えてもらって、すうっと軽く、楽になっていく。

「まだ頭痛むのか?」
「・・・もう痛くないです。」
「そうか。」

心地良い温かな手がそっと離れていき、先生は車のエンジンをかけた。
さっきまでの泣きたい気持ちは立ち消えて、今度は心臓の高鳴りに戸惑う私がいた。


__________



本日もお運び、有り難うございます!
全然筆が進まない6月がもうすぐ終わります(^_^;)
書いては消して、気に入らなくて書き直して、ボツ原稿を増やして・・・を繰り返し、やっと1話纏めました。
場面は冬です。イメージとしては2月くらいかな。
季節ズレまくってて書きにくいー!
おいそれとはつくしに触れられない総二郎が唯一触るのがおでこ。
熱を計っていると見せかけられるからね(笑)

原因不明の体調不良が続き、色々検査してるけど、全然改善してこないのでありますよ。
これが更年期ってヤツなのか・・・?
そうだとしたら大敵だぜ!
梅雨で、低気圧も来ますしねー。
皆様もご自愛くださいませ!


にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ

ぽちっと押して頂けたら嬉しいです!

関連記事

テーマ:二次創作:小説
ジャンル:小説・文学