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花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
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最新のお話は
指先の魔法 -side つくし- 」(1/18更新)
です。

コメントへのお返事、滞っていて申し訳ないです。
もう少々お時間をください・・・
皆様のお声が、管理人の妄想の支えです。
こんな不甲斐無い管理人ではございますが、どうぞ宜しくお願いします<(_ _)>

間遠な更新の拙宅ですが、気長にお待ち下さり、過去のお話たちもいっぱい愛でて頂いて嬉しいです♪
拍手ボタンや、ランキングボタンをポチっとして頂いた方も有り難うございます。
皆様の優しさに背中を押されております!


次のアクセスカウンターのキリ番は7777777番を予定しています。
踏まれた方はご一報下さい♪
何かイイことあるかも?( *´艸`)

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指先の魔法 -side つくし-

試験期間直前の週末。
レポート採点の科目は締切が迫るし、試験勉強はしなきゃいけないしで、あたしはバイトを休んで勉学に勤しんでいる。
この土日はF3が入れ替わりで得意科目を教えてくれるというので、美作さんちのライブラリーに通わせてもらっていた。
お天気のいい日曜日。
青空の下をお散歩でもしたら気持ちいいだろうに、あたしは勉強に次ぐ勉強だ。
でも美作さんちって勉強捗るの。
ライブラリーは落ち着いた雰囲気で、双子ちゃんもここには遊びに入らないってお約束を守ってくれてるからとても静かだし。
まあ、最初は美作さんが耳当たりのいいクラシック音楽を掛けてくれてたけど、うっかり眠気を誘われちゃうので、止めてもらったんだけどね。
ライブラリーの中にはゆったり座れるソファとローテーブルも置いてあるけど、あたしが使わせてもらってるのは窓辺に置かれた大きなアンティーク調のテーブルだ。
天然木の天板は飴色で、磨き込まれていて優しい手触り。
近所の図書館のテーブルは、一応木製だけど合板で、テッカテカのニスが塗られてて、触るとなんかひやっとするんだよねぇ。
それに比べてここのテーブルは何と温かみのある事か!
ライブラリーの中はあの可愛いお母様のお好みじゃなくて、お父様の趣味で調えられているそうで、ちょっと他のお部屋とはテイストが違う。
美作家と言えば、フリフリのふわふわのプリンセスワールドだけれど、あたしはそういうのはちょっと落ち着かなくて。
ここの方がずーっと居心地が良い。
そして程良きタイミングで、美味しいお茶やお菓子が運ばれてくるのに加え、お昼や夕暮れ時になると、ランチやあまつさえディナーまで用意されてしまうのだ。
恐縮してしまうけど、美作さんは「ウチのシェフが腕の見せ所だって張り切ってるんだ。食べてやってくれよ。」とか言うし・・・。
類も西門さんも何の遠慮もなく、まるで実家に帰ってきた息子みたいにのびのび振る舞って、人んちのお食事に当然のように呼ばれてる。
あたしは一応毎日手土産持参で来てはいるけど・・・、多分その何倍も頂いちゃってるんだわ!

午前中は美作さんに英米文学史のレポートを見てもらって、それに手を入れて。
美作さんがプリントアウトしてくれた原稿の左肩をクリップで留めた時に、丁度ライブラリーのドアがコンコンコンとノックされ、双子ちゃんがぴょっこり顔を覗かせた。

「お兄ちゃま、お姉ちゃま、お昼ご飯のお時間よ!」
「今日のデザートは絵夢と芽夢の好きなカンノーロですって!」
「ああ、ありがとう。今行くよ。」

にっこり2人に笑い掛けた美作さんが、微笑みを浮かべたままあたしの方に向き直った。

「レポートも出来上がったことだし。
ランチにしよう。」
「毎日ご馳走になっちゃって申し訳ないよ・・・。」
「双子もお袋も、牧野が一緒だと喜ぶから。」
「ありがと、ホントに。」
「こちらこそ、双子とお袋の相手してもらって助かってる。
親父が留守にしてると俺への集中攻撃でちょーっと疲れるっていうか・・・。」
「みーんなお兄ちゃまが大好きだもんね。」
「家族にモテてもしょうがないだろ。」
「ふふふふふ。優しいからね、美作さんは。」

そう。
誰にだって、いつだって優しい。
さりげなくエスコートされながら案内されたダイニングルームは、外の寒さとは無縁で明るく暖かな雰囲気に満ちている。
うさぎさんのダイニングチェアに行儀よくお座りした双子ちゃんの頭を通りすがりに優しく撫でて、あたしのチェアを引いてくれた。
美作さんはいつだって頼れるお兄ちゃまで、優しい王子様だ。

今日のランチはほっぺたが落ちそうに美味しいイタリアンで、さっき絵夢ちゃんが言っていたデザートは、筒型のサクッと揚げられた生地の中にさっぱりとして甘さ控えめなクリームがたっぷりと詰まっていて、粉砂糖でお化粧された見た目も可愛いスイーツだった。

「お姉ちゃま、カンノーロ、美味しいでしょ!」
「うん、ホントに美味しいねえ。
あたし、生クリームたっぷりなお菓子はちょっと苦手なんだけど、このクリームは口当たり軽くて、いくらでも食べられそう。」
「ああ、それは生クリームじゃなくて、リコッタチーズを使ってるんだ。
シンプルなのに美味しいスイーツだよな。」

美作さんがそう教えてくれると、更に美味しくなる気がする。
食後のお茶を頂いてから、あたしと美作さんはライブラリーに戻った。
午後は類が来てフランス語をみてくれる事になっているけれど、まだ到着していない。

「俺で良かったらフランス語の勉強も手伝うけど。
類が出番を取られたって怒るかも知れないからなぁ。」

美作さんはそう言って笑ってる。

「あ、いいの、いいの。
ちょっと自分で見直しとくよ。
あたしの事は気にしないで!
自分のやりたい事しててね。」

フランス語の教科書とノートを開いて独りで勉強を始めたけれど・・・。
レースのカーテン越しの冬の陽射しは柔らかでポカポカと暖かく、お腹は美味しいもので満たされていて、どうしても眠気を誘う。
うっかり船を漕いでしまい、首がかくんと落ちる衝撃で目が覚めた。

やばい、やばい、寝ちゃった。
折角こんな恵まれた勉強環境を整えてもらってるのに!

気を引き締めねば!と思ったのに、いつの間にか隣に座っていた美作さんが、くすりと忍び笑いを漏らす。

「類来るまで休憩すれば?
昨日家帰ってからもあのレポート書いてたんだろ?」
「いやいやそんな、寝ていい訳ないよ。
勉強する為にお邪魔させてもらってるのに。
美味しいご飯ご馳走になって、更に昼寝だなんて!」
「まあ、いいじゃないか。
15分でも寝るとスッキリするって言うぞ。」
「えー?」
「ほら、15分だけ。
頭をリフレッシュさせる為に。」
「うーん、いいのかなぁ?」
「類が来たら起きたらいいさ。」

そんなお昼寝への誘惑の言葉に誘われて、あたしは教科書とノートを横に押しやって、美作さんに渡されたふかふかクッションと自分の腕を枕にテーブルにうつ伏せた。
すると、美作さんが双子ちゃんにするみたいに、あたしの後頭部をゆっくりゆっくり撫でている。
その手つきはとても優しい。

あー、ずうっとこうしてたい。
なんか、とっても安心出来て、眠気を誘われるよ・・・

あたしの気持ちなんかお見通しなんだろうか?
美作さんの手は繰り返しあたしの頭をゆっくり撫でては、指先でそっと髪を梳いている。
微かに擽ったくて、でも心地良くて。
日向ぼっこをする猫になったような気分。
それを楽しんでいるうちに、あたしは本当に寝入ってしまったのだった。


_________



甘やかされまくりなつくしでした。
カンノーロ、好きなんです。
映画『ゴッドファーザー』にも登場するお菓子として名高いですね。
リコッタチーズのクリームが美味しいお菓子。
どこかで見かけたらお試しください。

寒いですねぇ。
週末にはここも雪が降るかも?って予報です。
充電式の小さなカイロを買いました。
いよいよ出番かな?
インフルエンザも周りで罹っている人が増えてきた印象です。
皆様、寒さにもウイルスにも負けないように自衛していきましょうねー。


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何はなくとも

今日は牧野の誕生日。
分かっちゃいたけど、年末年始はどうにも忙しくて。
やっと牧野の部屋に辿り着いた時には日付が変わる直前。
牧野は俺が来るなんて思ってもなかったんだろう。
独りぐうすか眠ってた。
薄暗い部屋の中、微かな寝息を吐きながら、牧野がぎゅうっと抱きついているのは俺・・・じゃなくて、俺が普段使っている枕だ!
何だよ?
もーのすごく虚しい。
まるでこれじゃ俺なんかいなくても枕さえありゃいいみたいじゃね?と思ってしまう。
俺は牧野のこととなると途端に心が狭くなる。

牧野がしがみついてるその枕は、2人で買い物に行った時、俺に合わせて調整してもらったオーダーメードもので。
それを牧野の枕の隣に置くってだけで一悶着あった。
恋人の枕を自分の部屋に常備するだなんて無理!と顔を真っ赤にして拒否する牧野と。
2人で寝るときは元々ある牧野の枕を俺が使って、牧野は俺の腕枕・・・だと、牧野はぐうぐう寝ていても、俺のほうがどうにも塩梅が悪かった。
翌朝首はぐきぐきいうし、肩は凝ってるしで、それに耐えられなくなっての枕購入だったワケ。
いや、ホントはこの狭いシングルベッドだって広々したのに買い替えたいぜ?
寝るのにも、アレコレするのにも窮屈過ぎるんだ、これは。

気持ち良さげに眠ってる牧野を起こすのも忍びなく・・・、そっと指の背で頬を撫ぜてみると、猫が擦り寄るみたいに俺の手に頬を当ててくるから嬉しくなる。
こんな事であっさり気を取り直す俺も単純な男だ。
勝手知ったる牧野の部屋でシャワーを浴びて、箪笥から引っ張り出した部屋着を着て、冷蔵庫で冷やされていたミネラルウォーター片手に暫し牧野観察をする。

あーあ、誕生日、ちゃんと祝ってやりたかったな。
俺の誕生日は牧野精一杯のもてなしで祝ってくれたってのに。
『いーよ、いーよ、あたしの誕生日なんて!
忙しいんでしょ?
あたしも年末はバタバタだからさ。
年明けて、お仕事一段落したら、何か美味しい物でも食べさせてよ。
ね、そうしよ!』
なんて明るく言ってたけど。
牧野が良くても俺が良くない。
俺が誕生日の牧野と一緒にいたかったんだよ。

無理矢理ベッドの細い隙間に身体を捩じ込んで。
牧野が抱き締めてる俺の枕をそうっと引っ張った。
起こさないように慎重にやったつもりだったのに、流石に抱き付いてるものが無くなって、何か異変を感じたらしい牧野が寝ぼけ眼で俺を見ている。

「・・・西門さん?」
「起こしたな。悪い。」
「んーん、ダイショウブ。
きっとまたすぐ寝ちゃう・・・。
今日仕事納めだったから、忙しくて疲れちゃってさぁ・・・。」
「そっか。お疲れ。
・・・それと、誕生日おめでとう。」

そう耳元で呟いたら、ふっと柔らかな笑い声が漏れた。

「ありがと。
それを言いに来てくれたんだ?」

さっきまで枕に巻き付いていた牧野の腕が、今度は俺の胸の上に置かれる。

「無理しなくて良かったのに。
・・・でも嬉しい。
あたし、幸せだね。」

腕枕してやった牧野の頭がこつん・・・と俺の肩に当たる。
くっ付いている所から、牧野の温もりが伝わってきて、俺の身も心もぽかぽかにしていく。

2人でこうしていられたら、何はなくとも幸せだな。

そんなことを思いながら牧野を抱き締めて。
一年一度の牧野の誕生日は終わっていったのだった。


_________



短いけれど、つく誕SSでした!

後書き書いたのに何故か消えてた!
(いや、多分自分が保存に失敗しただけだと思うけどさ。)

今年は色々あって、お話を書くのを頑張れない年でしたー。
加齢のせいで体力も年々落ちてるしねぇ。
気付くとスマホ片手に寝落ちてるんですよ!
で、時々スマホ身体の下敷き。
iPhoneって結構丈夫だね?笑
今年もこんな更新の乏しいblogにお運び頂き有り難うございました。
来年も偶にふらっとお立ち寄り頂けたら幸いです。
一応、書きかけで止まっているお話達を、少しずつでも書き進めてやりたいと思っております。
皆様、良いお年をお迎えくださいね。

hortensia


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my happiness ~sequel of 独り占め~

このお話は「fake」の後日譚「独り占め」の更にその後…の2人です。
とっくに書き終わったお話でしたが、あのソファで2人はどんな風に過ごしてるのかな?とぼんやり考えていたのです。
お誕生日SSとしてお納め下さい。


♡┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈♡


お早う。
頂きます。
ご馳走様。
行ってきます。
ただいま。
お休み。

そんな日常の挨拶にいちいち律儀に応えてくれる。

お早う。
召し上がれ。
お粗末様でした。
行ってらっしゃい。
お帰りなさい。
お休みなさい。

ただそれだけの事なのに。
言葉を交わす度に胸に温もりが広がっていく。
それは、他の誰でもない、牧野が俺に笑い掛けながら言ってくれるから。
ありふれた言葉に、こんな価値があるだなんて。
俺は牧野と暮らすようになって知ったんだ。



牧野が気に入ってるリビングのソファ。
そこに凭れながら、牧野を背中から柔く抱き締めてる。
日曜日の午後。
窓の外はそれなりに寒いのかもしれないが、室内は程よく暖められている上に、牧野からじんわりと体温が伝わってくるから、薄手のニット1枚でもちっとも寒くない。
録り貯めていた録画を観ている振りをしているけど、ホントはろくにテレビ画面なんか観ていなかった。
ちらちらと牧野を見下ろして、牧野の事ばかり考えている。
当の牧野は寛ぎながら雑誌のページを捲っている。

「『若き伝統芸能の担い手』だってー。
畏まって写ってておっかしー。」

牧野が見ていたのは俺がインタビューを受けた雑誌の特集だったらしい。
献本をこの部屋に持ち帰った記憶はないから、これは牧野が買ってきた物なのだろう。

「何買ってんだよ。
欲しいなら一言俺に言やあいいのに。」
「偶々買ったら載ってたんだもーん。」

その返事に思わず声を殺して笑ってしまった。
絶対俺が載っていたから買ったに違いない。
普段この雑誌を買って来たところを見た事なんかない。

「『茶道は己の血脈』だって。
西門さん、緑の血なの? 人間じゃないじゃん。」

そう言って今度は牧野が肩を震わせている。

「あのなぁ、俺はそんな事言ってねえ。
編集者がテキトーな見出し付けたんだろ。」

確か「貴方にとって茶道とは何ですか?」というようなありきたりな質問があって、俺は「自分の一部・・・というよりは、体の中を駆け巡る血液のように必要不可欠で、常に自分の中に息づいてるもの・・・と感じています。」とか何とか答えた気がする。
大分意訳というか、端折られている。

「また随分きりっとした表情のお写真だね。」
「ニヤニヤにやけた茶道の若宗匠じゃ収まりが悪いんだろ。
真面目で一本気な男に見えるのが使われてんだよ。」
「真面目で! 一本気!」

また牧野がけたけた笑ってる。

「世間の人はこうやって騙されていくのかぁ。
情報って操作されてるってホントなんだね。」

何が情報操作だ。
俺はこんなにも真面目に仕事に取り組んで、お前といる時はお前の事ばかり考えてるってのに。

文句を言い返す代わりにふうーっと深く息を吐く。
短気は損気だ。

「あ、F4の事まで書かれてる。
んーと、『花の4人組、Flower 4としても有名な若宗匠ですが、他の方々との交流は続いてらっしゃいますか?』って、変な質問ー。
友達なんだから当たり前じゃん。
『親友といいますか、悪友といいますか・・・、子供の頃からの付き合いですから、多少会えない時間があったとしても、縁は切れたりしません。互いに何かあった時にはいつでも駆け付ける、そんな気持ちでおります。』
えー? 悪友なの?」
「音読すんなよ。」

俺の言葉を無視して牧野は続きを読み上げる。

「『各々多忙ですから4人で会える事も稀ですが、先日あきら(美作あきらさん・美作商事専務)の結婚式では久々に集合出来ました。友人の門出を揃って祝えた事は嬉しかったですね。』
うん、美作さんの結婚式、ホントに素敵だったもんねー。」

あきらは今年結婚した。
それは牧野がうっとりするようなお伽噺の中の一場面のような結婚式だった。
あきらは王子様役が案外ハマってた。
あの家で生まれ育つと自然と『王子様』になるらしい。
あの式はあきらのお袋さんの意見が多分に反映されているに違いなかったけど。

「つくしちゃんもあんな結婚式したいのか?」
「えー? いやいやいやいや、あんなのは見るだけでいいや。
あたしは・・・」
「西門さんのお嫁さんになれればどんなお式でもいいの、だろ?」
「言ってない。」
「言わなくても分かってるから。」
「勝手に分かってるつもりになってるだけでしょ!」

準備は着々と進んでいる。
牧野のあずかり知らぬところで。
あともう少し色んな事が整ったら、こんな冗談じゃなくてちゃんと言ってやれる。
西門つくしになってくれと。

なあ、牧野。
とびきり綺麗なお姫様にしてやるよ。
あきらんちとは違って純白のウェディングドレスじゃなくて正絹の白無垢だけどな。

腕の輪を狭めて、牧野をしっかりと抱き締めた。
頭の天辺にそっと唇を落とす。
それだけで幸せで胸がぐっと苦しくなる。

「ねぇ、西門さん、手首に香水つけてる?
すっごくいい匂いがする、目の前から。」

牧野の胸元でクロスしている俺の両腕。
朝、ほんの一滴付けたパルファンがまだ香っているらしい。

「手首じゃなくて、肘の内側。」
「へえ、そんな所につけるんだ?」
「手首だと、香り過ぎるから。
ちょっと隠れたところにつけるのがセオリー。」
「ふうん・・・、そういうものなの?
いい匂い。
甘い香りの中にふわんとお茶みたいな匂いがしてくる。」

そう、これは、グリーンティーベースのパルファンで。
牧野が好きそうなブレンドにしてもらっている、俺専用の香り。
俺にとっての香水というのは、かつては身嗜みだったり女を落とすための小道具の一つだったりした。
でも今ではベッドに入る前か、仕事が休みの日にひっそりとつけるだけ。
これが俺の香りなんだと牧野に知らしめる為につけている。
あわよくば、牧野にもこの香りが移ればいいのに・・・と思いながら。

「好きだろ?」
「うん、いい匂いで好き。」
「俺の事大好きだもんな、つくしちゃんは。」
「だから、この香りが好きなんだって言ってるんでしょうが。」
「照れるな、照れるな。」
「もーーーっ! いつだってあたしの事揶揄って!」

揶揄ってるんじゃねえ。
こんな遣り取りすら大切なんだよ。
他愛もない事を言い合えるのが嬉しい。
こうやって体温が伝わる距離でいられるのが、何にも代え難い幸せだから、絶対に護りたいって思うんだ。

「好きだよ、つくしちゃん。」
「はいはい。」
「愛してる。」
「っ・・・! もう、ずるい!
そう言ったらあたしが黙るって思ってるんでしょ!」
「お前、ちっとも黙ってないじゃん。」

艶やかな髪の毛に顔を埋めて、もう一度口付ける。
少しでも多く想いが伝わるように。

「なぁ、いい誕生日だな、今日。」
「何もしてないよ、まだ。ソファでダラダラしてるだけじゃない。」
「いいんだよ、折角取れた休みに、混んでるとこ出掛けたりしたくねぇし。
誰かに会ったりしても疲れるし。
のんびり過ごすのが最高の贅沢。」
「お誕生日なのに、お家ご飯で本当にいいの?
ケーキもあたしの手作りので?」
「ああ、それがいいんだって。
つくしちゃんの愛情たっぷりの手料理が。」
「はぁ・・・、またそんな事言って。」

牧野がちょっと身体の力を抜いて、俺の肩口に頭をこてんと凭せ掛けた。

「でも・・・、あたしも2人きりでお誕生日お祝い出来るのが一番の贅沢だな。」

俺達は誕生日なんて祝い合えない関係の時も、離れ離れで声すら聞く事が出来なかった時もあったから。
こうやって2人でいられる時間が途轍もなく大切に思える。
当たり前のようで当たり前じゃない。
恋人と2人で過ごすという、巷ではありふれた時間も宝物だ。

「お前の誕生日も2人で過ごそうな。」
「あー、えーと、うーんと・・・
滋さんが年末年始は東京にいるから忘年会兼ねてパーティーしようって言ってたけど・・・。」
「そんなの誕生日当日じゃなくてもいいだろ!
滋に言っとけ! 28日はダメだって。」
「う、うん、言ってみる・・・。」

友達思いで、家族思いで、だけど一番に俺の事を想っていてくれる。
そんな牧野が好きだ。
こうして牧野の体温を感じていると、俺は牧野を手にするまでずっと独りで、ずっと寂しかったんだなと思い至る。
俺はきっと長い間探していたんだ。
俺の心を暖めてくれる唯一人の、牧野という存在を。

「絶対だからな。
28日は俺がお前を独占する日。」
「え? あたしが好きな事する日じゃないの?」
「さっき言ってたろ。2人きりで誕生祝い出来るのが一番の贅沢だって。だから、一日中思いっきり甘やかしてやるよ。」
「いやー、あのー、あたし、フツーでいいから。」
「そういうなよ、つくしちゃん。
楽しみにしとけ。」
「逆に怖いんですけど・・・」

今日よりも牧野を幸せにする方法を考えよう。
ありふれた、だけど俺達にとっては大切な一瞬一瞬を積み重ねて、誰よりも幸せと思える時間を牧野にあげたい。
そして牧野が幸せなら、俺はそれよりもっと幸せなんだ。


_________



fake」は、ずっと気持ちがすれ違っている2人で、最後の最後にやっと気持ちが通じ合う…という
話にしてしまったので、イチャイチャが足りなかったな~と思ってたのです。
だから、やっと2人で暮らせるようになって、あのつくしお気に入りのソファでのんびりと、肩の力を抜いて過ごしている所を覗き見…というような気分で書きました。
楽しんで頂けたら幸いです。

開店休業状態でホント申し訳ないです。
ちょーっと体調が優れませんで。
お話を書く余裕を失くしてます。
これはやっぱり加齢かね?笑
何とか少しずつでも書いていけたらなぁ…と思っていますので。
時々遊びに来てやって下さいませ。


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