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hortensia

Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
まず初めに「ご案内&パスワードについて」をお読み下さい。
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愛を語る言語 前編

社会人になったつくしと総二郎。ラブラブお付き合い中!という設定です。

__________


土曜日の午前10時。
携帯の着信。

西門さんだ。
土曜日のこの時間に電話って珍しい。
忙しそうなのに。

怪訝に思いながら、通話ボタンを押す。

「Allô, ma chérie. C'est moi.」
(もしもし、俺。)

はぁーーー? 頭おかしくなっちゃった?
いきなり ma chérie〈俺の愛しい人〉とか挟み込んでますけど。

「 に、西門さん? どうしたの? なんでフランス語?」

と、とりあえず聞いてみる。

「C'est la pratique de la langue française.」
(フランス語の練習だ。)

練習ったって、お互いそれなりにフランス語は喋れる訳だし、わざわざ電話で練習する程の事もないでしょ。
なんか訳あり?

「はぁ・・・?」

「Qu'est-ce que tu fais maintenant ? Tu as quelque chose à faire cet après-m ?」
(今何してる? 午後はなんか予定あるか?)

なんだか分からないが付き合っとくか。
外国語で話す時は、一度日本語に変換して日本語で答えるより、同じ言語で話す方がずっと楽だ。
ダイレクトに伝わってくる。

「Ah, en ce moment, je suis à la maison. Il n'y à pas de plan aujourd'hui, donc j'aimerai bien de faire le ménage et la lessive.」
(えーっと、今は家にいるよ。今日は予定ないから、掃除と洗濯したいと思って。)

「Comme d'habitude.」
(いつも通りだな。)

と笑いながら言う。
ついムキになって、

「Oui, c'est comme d'habitude. Y at-il des problèmes ?」
(そーよ、いつも通りよ。なんか問題ある?)

と返した。
するとまたくくくと笑いながら、

「Non, pas du tout. Bon, tu vas finir ton travail, et on sort ensemble.」
(全く問題ない。よし、それ片付けたら一緒に出掛けようぜ。)

くすくす笑いとフランス語が耳に流れ込むと、思考能力が低下するーーー。

「Qu'est-ce qui se passe sur ton travail ?」
(お仕事、どうしたの?)

「C'est annulé. On peux rester ensemble jusqu'à demain matin, Tsukushi・・・」
(キャンセルになった。明日の朝まで一緒にいられるぜ、つくし・・・)

ぎゃー、ぎゃー、ぎゃー!
さらっと朝までとか言ったよ、こいつっ!
そんでもって、普段『牧野』って呼んでるくせに、いきなりファーストネームで呼ぶとか、もう、訳分かんないーーー!
目が回りそう。

「Quelle heure tu pourras sortir ?」
(何時に出られる?)

まだ洗濯も途中だし、一緒に出掛けるなら、少しはカッコつけなきゃいけないよね。支度して・・・

「A midi, ça sera bien.」
(12時なら。)

「D'accord. Je vais réserver notre restau habituel de l'Hôtel M à midi et demie. Je vais te chercher ?」
(分かった。12時半にMホテルのいつもの店、予約しとく。迎えに行くか?)

「Ne t'inquiète pas. Je peux aller en train.」
(大丈夫。電車で行けるよ。)

「OK. Eh, est-ce que tu m'aime, Tsukushi ?」
(了解。なぁ、俺の事愛してる、つくし?)

はぁーーー?
何、脈絡無く聞いちゃってんのよ。
いくら外国語で話してるって言っても、午前中から電話で、そんな甘い声出さないでよっ!
顔が赤くなるの、止められないじゃないの。

「O, oui, bien sûr・・・」
(う、うん、もちろん・・・)

「Alors, dites-moi. Tu m'aime ?」
(じゃ、ちゃんと言えよ。俺の事愛してるのか?)

「Je t'aime・・・」
(愛してる・・・)

顔から火を吹きそう。
なんでこんな事言わされてんの、あたし。

「Moi aussi. Tu me manque.」
(俺もだ。お前が居なくて淋しいよ。)

って、自分は「俺も」って、なんか軽くない?
自分はちゃんと言ってくんないワケ? と思った直後に「淋しい」って、絶対西門さんが言わないようなセリフ。
どうしちゃったの?
これがフランス語のチカラ?
耳から毒流し込まれてるみたい。
西門さんの声が頭の中を溶かしてく。
何か言おうにも、考えられなくて、何のセリフも出てこない。

「Bon, je t' attente. A tout à l'heure, ma chérie.」
(じゃあ、待ってるから。後でな。)

「A tout de suite.」
(すぐに行くね。)

これで会話も終わるだろう。
なんとか答えてほっとしたところで、くすっと笑った西門さんが最後に一言。

「Gros bisous. 」
(キスを贈るよ。)

と言って電話を切った。
な、な、な、何なのよー!
もう、ノックダウンされたあたしは、携帯を握りしめたまま部屋の中に立ち尽くしてた。

結論。あの男、絶対にフランス人とも遊んでたっ!
そうとしか思えないっ!
今日会ったらイヤミのひとつでも言ってやる!

はぁ、それにしても<フランス語 × 西門総二郎>の破壊力、ハンパなし。
愛を語る言語と言われてるだけある。
普通に聞いたら別に甘くない言葉も、フランス語になって流れるように話されると、毒みたいに耳に入り込んできて、思考停止を引き起こした。
それにあのフェロモン自在に操れる西門さんが、ワザとピンポイントで甘い単語を挟み込んできたら、抵抗出来る術なんかあるわけなく。
すっかりやられたわ・・・
なんかもう今日の気力は電話一本の攻撃で半減です・・・
明日の朝までなんて一緒に居たら、討ち死にすること間違い無し。
でも約束したんだから行かなくちゃ・・・
そう思いながら支度した。


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愛を語る言語 後編

週末は茶事が立て込んでいて、なかなか牧野とゆっくり会えない。
まぁ、仕方が無いことだとお互い理解はしているが。
ところが土曜日の朝になって、先方の急な都合で午後の茶会が流れた。
今夜、仕事が全て片付いたら、牧野の所に行こうかと思っていたが、昼間からゆっくり会えそうだ。
どーせあいつの事だ。
休みの日は掃除と洗濯してるに決まってる。
携帯で牧野の番号を呼び出しながら、ちょっと悪戯心が湧いてきて、フランス語で電話してやった。
ちょっとしたスパイスってやつだな。
大学時代、フランス語の授業を取っていたのと、類からの個人レッスンのお陰で、牧野もある程度話せるようになっている。

普段言ってやらないような甘い言葉をフランス語に載せて囁くと、電話の向こうで、ジタバタしているのが手に取るように分かる。
まぁ、こんなのご挨拶程度で、ネイティブスピーカーにとっては極々当たり前の会話だ。
でも免疫が全くない牧野には効果覿面。
最後にダメ押しの一言を追加して電話を切った。
どんな顔して現れるのか見物だ。

この馴染みのホテルのイタリアンレストランは俺達の隠れ家みたいな場所。
奥まったところにある個室でゆっくり食事出来るし、牧野でも気を張らない程度にカジュアルで。
味も申し分無い。
牧野はここの石窯焼きのピザとデザートにご執心だ。
12時半より少し前に店に入り、食前酒を選んでいたら、憮然とした表情の牧野が部屋に通されてきた。
思わず笑いが込み上げる。

「お前、何ぶすくれてんだよ。」
「はぁ? 何なのよ、あの電話。」
「楽しかったろ?」
「あたしの反応で遊ぶなっつーの!」
「何? つくしちゃん、ドキドキしちゃった?」
「バカっ! してないっ!」
「いやー、可愛かったなぁ、小さい声で『Je t'aime・・・』なんて言うところとかさ。」

顔を真っ赤に染めてる牧野が面白くて、からかわずにいられない。

「そっ、それは西門さんが言わせたんでしょっ! 人に言わせてばっかりで、自分は言わないし・・・」
「なあんだ。愛の言葉を囁いて欲しくて拗ねてんのか。心配すんな、今夜ベッドの中でたっぷり・・・」
「ぎゃーーー、もうやめてよっ!お店の人に聞かれるっ!」
「はいはい。ま、とりあえずお飲み物でもいかがですか、ma chérie ?」
「やめろっつーの!」

適当にスプマンテを注文し、牧野に目をやる。
まだ何か言いたそうだ。

「どうした? 腹減ってイライラしてんのか?」
「そうじゃないっ!」

つくづく面白い。
左手で頬杖をついて、ちょいと流し目を送ってやると、また赤くなって、目を逸らした。

「じゃあ、なんだよ。」
「西門さんさぁ・・・ 外人のお姉さんもターゲットなワケ?」
「は?」

そんな事言われる謂れはねーぞ。
お前と居るようになってから、俺は清廉潔白だ。
外人どころか、他の女、全てを相手にしてない。
この西門総二郎がだぞ。
まぁ、仕事上、挨拶程度に言葉を交わす事もあるが、牧野に疑われるような覚えは全く無い。
そもそも俺はさらりとお別れ出来る軽ーいオツキアイ前提だったんだから、面倒が起きそうなジャンルまで手を伸ばしてないぞ。

「別にそういう趣味は無いが。一体何のことだ?」

唇を尖らせた牧野があらぬ方向を睨みながら言う。

「だって、あんな電話してきて・・・
ビジネスフレンチと口語は全然違うし。
他の人とああいう会話してるとしか思えないじゃん。」

ははあ、嫉妬か。
それも存在しないフランス女に。

「なんだ、妬いてくれてんの、つくしちゃんってば。」
「妬いてないっ!」
「いねーよ、そんな相手。今迄もいたことない。」
「じゃあなんでっ?」
「あのなぁ、一度でもフランスに行けば、あんな会話すぐに覚えちゃうもんなの。
街中イチャイチャしてるカップルだらけの国なんだから。
カフェに座ってコーヒー一杯飲んでるうちに覚えられるっつーの。」
「・・・ホントに?」

おずおずと上目遣いで聞いてくる牧野に、さっき迄の勢いはない。
思わず鼻で笑ってから、

「ホントにホント。
お前、ほとんど海外行かないから分かんないだろ。
今度一緒に行くか?
パリねぇ。どの季節にすっか?」

と言ってみた。
俺は案外、冬の空気がキンキンに冷えた頃に、どんよりした空模様の下、あの石畳を歩くのが好きだけど、牧野ならチュイルリーに花が咲き乱れた季節なんか好きそうだ。
それともマロニエの葉が色づく頃か?
考えを巡らせていたら、スプマンテが運ばれてきた。
折角転がり込んできた、2人で過ごせる昼下がり。
こんなやり取りも楽しいけれど、やっぱり牧野の笑顔を見ていたい。

グラスを掲げて、

「では、2人でパリに行ける事を願って。」

と言ってやる。
まだ半信半疑といった感のある牧野だが、とりあえずグラスを掲げて

「乾杯。」

と言った。
まぁ、この後好きな物食べたら、簡単に機嫌直るんだろうから。
ゆっくり食事することにしよう。
そしてパリの話をしよう。
牧野に見せてやりたい場所は沢山あるんだ。
2人で行ったら楽しいに決まってる。
そして俺は囁くよ。
愛を語る言語で、ありったけの気持ちを。
真っ赤な顔した可愛いお前に。


-fin-


__________


これは、フランス人の友人が、彼氏に電話する時によく「Tu m'aime?」(私の事好き?)と聞いているのですが、絶対に「Je t'aime.」(あなたが好き。)とは言ってあげないのを聞いていて思いつきました。
わ、悪い女だよ、コイツ… と常々思っていたのですが、総×つくの場合、好きと言わせて、自分は言わないのは総二郎だろうと思って、こんな話になりました。


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教えてやるよ 前編

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教えてやるよ 後編

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月の雫

今日からしばらく、甘ーい2人でもいかがでしょうか?
5夜連続で総つくSSになります。
ほら、連載の2人、ちょっとシリアスなんで(笑)

例によって社会人になったつくしと総二郎。仲良しな2人です。いや、今日はバカップルか?

__________


2人の休みが運よく重なった。
そんなことは滅多にないから、今日の俺はすこぶる機嫌がいい。
牧野の部屋で、手作りランチを食べた昼下がり。

「ほら。」

後片付けを終えてキッチンから出て来た牧野に、何の前振りも無く、無造作に手渡した小箱にはMの文字。
鈍感牧野でさえ名前位は知っている、あの有名宝飾店の物だ。
流石にアクセサリーが入っていると分かったらしい。

「えっ? 何? 今日って何の日だっけ?
ゴメン、あたし全然覚えてないんだけど。」

オタオタしてる牧野を尻目に

「別に何の日でもねーよ。
ちょっと銀座で茶道具見たついでに寄ってみた。
土産だよ。」

と言ってやる。

「お前が好きそうだなと思ったから。
カジュアルなもんだから気軽に着けろよ。」

「えー、ありがとう、西門さん。
中見てもいい?」

顔を綻ばせた牧野がベルベットの小箱を開ける。
現れたのは、クラシックなデザインの、小さなダイヤが付いたパールのピアス。

「綺麗ー!これ、耳に付けたらゆらゆら揺れるかな?」

「あぁ。そういうのが牧野の好みだろ?」

「うん、そうなの。さすが西門さん!
ちょっと着けてみる!」

いそいそと鏡の前で試している牧野。
散々『高い物は貰えない』とか、『お返しが出来ない』とかほざいて、俺からのプレゼントを悉くダメ出しして来たこいつに、『人の思いがこもった物を突き返すのは心意気を踏みにじる行為だ。素直に感謝して受け取るのが、贈ってくれる人に対して敬意を払う事になるんだ。』と繰り返し言いくるめたお陰で、なんとかこうやって受け取ってもらえるようになった。
まぁ、あまり値が張るものは未だにダメだけど。
そうそう、そうやって素直に喜んでりゃいいんだよ。
プレゼントには贈る楽しみっつーもんがあるんだから。
お前の喜ぶ顔が見たいから、どこに行っても、お前好みのささやかな品を探してる俺って、かなり健気じゃねぇ?

「ねえねえ、どうかな?」

満面の笑みで俺に向き直って聞いてくる牧野が愛おしくて。
思わずこっちにも笑みが浮かぶ。
両の耳元で真珠が一粒ずつ揺れている。

「うん、いいんじゃねぇか?」

軽く頷きながら牧野を眺めていたら、ぴょこんと胸の中に飛び込んで来た。

「西門さん、ありがと!」

俺を見上げてそう言った後、ちょっと背伸びして、頬にチュっとキスして来た。

はぁー? お前は中学生か?
いや、今時は小学生でもキス位するな。

「つくしちゃん、お礼のキスならこっちだろ?」

そう言って、柔らかく抱き締め、牧野の顔に唇を寄せていく。
この瞬間湯沸かし器女は途端に真っ赤になった。
面白くて、唇に触れる直前でストップして様子をみる。
目をぎゅうっと瞑って、俺からのキスを待っている。
必死に笑いを堪えたが、身体が震えるのは隠せなくて。
その様子に気付いた牧野がぱちっと目を開けた。

「あ、あたしをからかって遊ぶなー!」

さっきより更に赤くなってるかも。
面白過ぎる。

「バーカ、声デカすぎ。耳痛ぇだろ。
何、つくしちゃんはキスして欲しかったのか?」

「違うっ!うっさい、エロ門!」

「何だよ、俺はつくしちゃんからのお礼のキス、待ってたのに。」

「離せっ。つくしちゃん、つくしちゃん言うなっ!」

「キスしてくれるまで離さねぇ。
ほら、優しい彼氏に感謝の意を表せよ。」

顔を寄せてキスしやすいようにしてやってるのに、まるっきり無視して俺の腕から逃れようともがいてる牧野。

はぁ。こんなじゃれあいでさえ、俺を幸せにするんだよな。
俺、ホントいかれてる。
お前ってすげえ女だよ。

そう思うとくつくつ笑いが止まらなくなった。

「何笑ってんのよっ!」

ぷんすかって言葉は、こいつの為にあるな。ぴったり過ぎる。
あぁ、もういいか。
駆け引き、要らないよな。
今は俺が素直になるよ。
だって、お前にキスしたいんだから。

この気持ちが伝わるように・・・

そう願いながら、右手で頤をすっと持ち上げ、唇に一つ、長くて甘いキスを落とした。

やっと静かになった牧野に、額を合わせながら言ってやる。

「真珠ってな、古代ローマの人達は月の雫って呼んでたんだってよ。
お前の耳に月の雫が揺れてるなんて、ロマンチックだろ?」

「月の雫?」

「そ。いい響きだよな。」

「うん、素敵。大事にするね。」

そう言って、頬を染めた牧野の唇が、一瞬俺のそれを掠めていった。
やっとお礼のキスが貰えたな。


-fin-


今回のささやかなお品、10万円程でございますー。カジュアルって・・・
総二郎にしてはホントにささやかだと思いますが、つくしにバレたら叱られるね、きっと(笑)


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