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hortensia

Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
まず初めに「ご案内&パスワードについて」をお読み下さい。
https://potofu.me/hortensia

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嫉妬は恋の証 -前編-

今夜は仕事の後に晩御飯を一緒に食べてる。
いかにも西門さんが選びそうな、ホテルの上の階にあるフレンチレストランの窓際の席。
夜景を楽しめるように・・・とのテーブルセッティングらしく、半円形のテーブルで左手には大きなガラス窓、右手には西門さん・・・という状況だ。
ちらりと右側に視線を流してみる。
そこには西門さんが涼しい顔して座ってた。
今日は車でここまで来たから、2人ともお酒は飲まず。
食後には西門さんはコーヒーを、あたしはミルクティーを頂いた。
ティーカップを空にして、ソーサーに戻したタイミングで、目の前に西門さんの手が伸びて来てどきりとさせられ、思わず身体が固まった。
そのまま親指の腹で目の下をすうっと撫でられる。

「酷い隈作っちまって。
つくしちゃんはお疲れみたいだな。
今日はこれからスパでも行くか?」
「へ?」
「お前、好きなんじゃね?
アジアン風なリラクゼーションとか。」
「え、あ、うん、好きだけど・・・」

スパ・・・
スパね。

以前に優紀と行ったスパを思い出してみる。

色んなお風呂がいっぱいあって・・・
アジアン風の館内ウエアを着て入れる、外国のリゾートをイメージさせるリラクゼーションスペースや、低温サウナがあって・・・
カップルもいっぱいいたっけ。
うん、いいよねー、あんなの。
でも、西門さんとあんなとこ行って大丈夫なのかな・・・?
顔バレして騒がれちゃわない?

「じゃ、行くか。
メシも食ったんだし、あとはのんびりしようぜ。」
「うん、でも大丈夫なの?」
「何が?」
「あたしとそんなとこ行っても。」
「何も問題ねえだろ?」
「ふうん、そうなんだ・・・
西門さんがいいならいいけどさ。」
「ふふっ。変なヤツ。
お前って変な事気にしてるよな。
もっと気にした方がいい事いっぱいあるってのに。」
「どーいう意味?」

食って掛かったあたしを鼻で笑いつつ、西門さんは席を立って歩き出す。

何なのよ、もうっ!

ちょっとむくれながらも後に続いた。
エレベーターの箱には2人きり。
てっきりこのまま駐車場に向かうために地下に降りるんだと思ったのに、思いの外早くエレベーターのドアは開いた。

「ほら、つくしちゃん。」

あたしの腰にするりと回された手が前へと押し出すから、それにつられて歩き出す。

「どこ行くの?」
「だから、スパだろ?」
「え、ここ?」
「ああ、ここ。」

あたしの想像してたのと全然違うー!
何、これ?
エントランスからめっちゃラグジュアリーな雰囲気漂ってますけど!

受付で名前を言って、あっさりと中へ入ってく西門さん。
二の足を踏んでいたあたしも、綺麗なお姉さんがにこやかに案内してくれるので、おずおずと続いた。
あちらでご準備を・・・と入れられた部屋で、服を脱いで用意されていたフカフカのバスローブと専用の下着に着替える。

んんん? 部屋着・・・みたいなのじゃないよ。
バスローブってすぐにはだけちゃいそうじゃん!
なんか不安ーーー。

こわごわ出て行った先は、総ガラス張りの、東京の大パノラマが迫って来るトリートメントルームだった。
それも・・・ 施術されるベッドが2台並んでて。
その枕元にはブーゲンビリアのお花と揺らめくキャンドルライト。
多分あれはアロマキャンドルなんだろう。

なんかこう・・・カップル専用っていうか・・・
とっても甘ーい空気に包まれてるっていうか・・・
兎に角あたしには敷居が高い空間!

その雰囲気に圧倒された。
これはあたしの知ってる庶民でも行ける『スパ』とは全く違っていた。

「どちらのベッドになさいますか?」

なんて聞かれても、碌に返事も出来ない。

「俺が右で、コイツが左で。」

後ろから来た西門さんがあたしを追い越して、さっさと右側のベッドに寝そべろうとした。
それも、あっさりバスローブ脱いで、上からバスタオル掛けてもらってる。

それってほぼ裸じゃーーーん!

あたしの心の声、叫び出さなかっただけでも褒めてもらいたいところだけれど、勿論誰にも褒められない。
セラピストのお姉さんの美しい微笑みに、引き攣った笑いで応えつつ、いよいよあたしもベッドに上がることになった。
バスローブが身体から離れていくのが滅茶苦茶心細い。
例えバスタオルを掛けてもらってるんでも!
だってだって、このタオルの下は下着一枚っきりなんだから!

「まずスクラブで全身の角質を落としてまいります。
マッサージの強さはいかがいたしましょう?」
「えっと、お任せします・・・」
「集中的にトリートメントなさりたい部分はおありですか?」
「あ、あの、あたし肩こりが酷くて・・・」
「承りました。施術中に気になる事がございましたら、ご遠慮なくお声掛け下さいませ。」

温かいペースト状のスクラブが、セラピストのお姉さんの手によって背中や肩や首に塗り広げられていって、心地よい強さで揉まれてく。

うわあ、気持ちいい・・・
でもちょっと・・・ いやかなり恥ずかしい!
だって、今、背中丸出しだし!
それって上半身裸よ、裸!
隣のベッドには西門さんだし!
素直にこのゴージャスなスパを堪能出来ない、もやもやした気持ちどうしたらいいのー?

そう思いながら、そうっと西門さんを盗み見たら、目を瞑って大人しくスクラブを塗られてる。

あ、なんか気抜いてそうな顔してる。

この西門総二郎というオトコは、いつだって色んな仮面を被ってるから。
素の表情を見せるタイミングが少ないのだ。
でも今は何されても全然表情を変えないし、顔も作ってないように見える。
もしかして寝てるのかも知れなかった。
疲れていたのは、目の下に隈を作ってるあたしもだけど、西門さんもだったのかもしれない。
ふと、気になったことをセラピストさんに質問してみた。

「あの・・・ こちらは予約なしでも施術して頂けるんですか?」
「はい、トリートメントルームに空きがあればいつでも承ります。
ですが、お二人様でご利用いただけるスペシャルルームは非常にご好評を頂いておりまして、ご予約で埋まっている事が多いんです。」
「あ、そうなんですか・・・」

んんん?
さっきご飯の後、不意に思いついた!みたいな流れでここに来たよね?
そんな予約でいっぱいのスパ・・・
もしかして、お坊ちゃまが何らかの力で無理矢理なんとかしちゃったの?
あたし、そういうのは嫌いなのに!

「本日は特に混み合っておりまして・・・
何組もキャンセル待ちを頂く程でした。
西門様からは事前にご希望を承っておりましたので、5室あるスペシャルルームの中でも一番羨望のいいこちらのお部屋をご用意させて頂くことが出来ました。
西門様が本日最後のお客様ですので、ごゆっくりお過ごし下さいませ。」
「ありがとうございます・・・」

って返事したけど、あたしは『西門様』じゃないんだけどさ!
事前にご希望・・・
ってことは、今日このホテルのレストランでお食事したのも、このスパに来たのも、西門さんの予定通りってことなの???

「ねえ、西門さん・・・」
「西門さんってば・・・」

隣のベッドで寝ているのか、それとも狸寝入りしているのか定かじゃない西門さんに小さな声で呼び掛けたけど、やっぱり何の反応もない。
だけど、セラピストのお姉さんが丁寧な手付きで西門さんの背中をマッサージしているのを見ちゃうと、胸の中のもやもやがさっきとは違う色味を帯びてきた。
下らないって分かってる。
セラピストさんはプロなんだから。
お仕事なんだから。
そう自分に言い聞かせようと思っても、ダークな色のもやもやがどんどん湧いてくるのは止まらない。
そんなあたしには真っ白なスチームシャワーが当てられて、西門さんとの間はひと時霧のカーテンで仕切られた。


__________



バレンタインSSだけど、まだ何もバレンタインっぽくないですね。
スミマセン(^^;)
後編に続く!

んー、バレンタインかあ。
もう「面倒臭いなあ・・・」が本音。
チョコ買ったり、お菓子作ったりって、全然管理人には利が無い気がするんですもん。
枯れてる、アタシ・・・
TVで見ましたけど、世の中から義理チョコが消えそうなんですってね。
経費削減とか、手間省略なのかな?
いいと思います!
どんどん進め、その風潮!
こんなの、チョコ売りたい人達の陰謀なんですからー(笑)
とか言いつつ、バレンタインSSは書きたい矛盾!(爆)


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嫉妬は恋の証 -後編-

牧野が隣のベッドの上で百面相している。
それを薄目で観察しながら、ポーカーフェイスを保つのに必死だ。
ここで笑い出しでもしようものなら、ぶんむくれるのは目に見えてる。
堪えろ! 堪えるんだ、俺!



食事の後、このホテルご自慢のスパに連れて来た。
一番広くて、一番眺めがいい部屋を押さえておいたんだ、あいつの為に。
その狙いはいっぱいあった。
まあ、第一は勿論牧野を喜ばせる為のサプライズプレゼントなんだが。
第二に俺がそんな牧野を見て楽しむ為。
第三の目的は・・・ 少しあいつをヤキモキさせたくて。
こんな風にカップルで真横に並びつつ施術されるスパは初めての筈。
それもほぼ裸になって・・・なんて、あいつ変に意識して面白い態度をとるに決まってる。
2人きりでのイチャイチャは勿論楽しいけれど。
ちょっとした触媒を足してやると、予想もしない化学反応が起こって、もっと愛が深まったりして?なんて期待もしている。
自分のオトコが素肌を晒して、他の女に撫でまわされてるのを見て、初心なあいつが平常心でいられる訳がない。
例えそれがプロのセラピストだとしても。
絶対に過剰反応する筈だ。

そんな俺の思惑通り、豪奢すぎるスパの佇まいにまず驚き。
2台並んだベッドを目の当たりにして身体をカチコチにして立ち尽くし。
バスタオルのみに包まれて施術されるのに尻込みし、異常に緊張してる。
ふふん、思い通りだ。
多少ガッカリなのは、この最高の羨望なんてあいつの目にろくに映ってなさそうなところ。
こんなシチュエーション、普通の女ならキャーキャー言って喜ぶんだろうけど。
やっぱりこいつは普通じゃない。
一つの事に気を取られると、他の事は目に入らないらしい。
マッサージされながらも俺の事ばっかり見てる。
ま、それはそれである意味成功か?
セラピストがゆっくりした手付きで俺の背中を揉み解してる。
何とも言えない複雑な表情しながら、牧野の視線はその動きを追っている。
気になってしょうがないんだろう。
そうだ、そうやって少しは嫉妬したらいい。
俺はもう他の女なんか触れる気ないんだから、こんな事でしか牧野にモヤモヤした気持ちを経験させられないけど。
こっちはしょっちゅうモヤモヤしてるんだからな!

この牧野つくしという女は、心を許した相手にはガードが低すぎるのが難点だ。
類にだって、あきらにだって。
おまけに元カレの司にだって簡単にスキンシップを許してる。
そもそもあいつらが諦め悪く牧野に下心持ってるのが悪い。
それは俺だって分かっちゃいるけど。
俺以外の男に触られても平然としてる。
いや、司にはパンチきめてたか・・・
出合い頭にいきなり抱き締めようとなんかしたからな。
直情型の司は、きっとまだ押して押して押し切ったら、どうにか自分の元に牧野が戻って来るんじゃないかとか思ってんだろ。
いやいや、二度とそんな事起こらない。
起こさせない!
類なんか「牧野、俺ちょっと疲れちゃった・・・」なんて言って、牧野にべたーっと寄りかかって甘えて見せたり。
挙句の果てに牧野に膝枕させようとしてたんだぜ。
勿論俺がすかさず引き剥がしたが。
「総二郎のケチ・・・」なんて言われても、させるか、そんな事!
堂々としてる分、司や類はマシかも。
あきらだよな。
あいつのさり気無ーい振りしたアタックは、牧野もすんなりと受け止めちまう。
ちょっとした段差があったら手を差し伸べて。
ドアを開けて牧野を先に通しつつちゃっかり腰を抱いてたりするから腹が立つ。
『優しい美作さん』『レディーファーストが身についてる美作さん』だと思い込んでる牧野も「ありがと!」なんてちょっぴり頬を染めながらされるがままだからイラっとする。
「何でお前はちゃんと俺の隣にいないんだよ?」
「何で簡単に他の男に自分を触らせる? ちっとは危機感持てよ!」
そう怒鳴りつけたとしても「類も美作さんもトモダチでしょ? 西門さんってば何怒ってんの?」くらいの反応なんだろ・・・
少しはこれで思い知ったらいいんだ。
他の異性に触れられてるのを目の当たりにしたら、恋人は嫉妬してしまうという事をさ。



スクラブで磨かれ、スチームシャワーで潤され、丁寧に身体を解されて・・・
俺はメシ食う時、コイツみたいに「お腹いっぱーい!」まで食ったりしないから大丈夫だけど。
今夜も「美味しい、美味しい!」とたっぷり食べて、文字通り頭の天辺から爪先までのマッサージを施されているうちに、牧野はうっかり夢の中へと誘われてしまったらしい。

なんだよ・・・
ヤキモキさせた後は、2人で天空に浮かんでる気分の広々したバスに浸かってトロトロにしてやろうと思ってたのに。

仕方ないから独りでシャワーを浴びて服を着て。
牧野の程近くに置かれたソファで起きるまで待つことにした。
暫くして、バスタオルに包まれた身体がもそもそと動き出す。
次に首だけ動かして辺りの様子を窺ってる。
起き上がったらあちこち見えちゃう!とか思ってんだろう。
その様子が可笑しすぎて、笑いを堪えて見ていたら・・・
いかにも『やっちゃった・・・』という表情を浮かべて、おずおずと俺に話し掛けて来た。

「あ、あのさ・・・」

面白い。ホントに面白すぎる。

「お前・・・ モコモコ動いて、芋虫みたいになってるぞ。分かってっか?」

そう言ったら、瞬時に不機嫌そうに顔を歪める。

「人を芋虫呼ばわりしないでよ!
寝ちゃってたら起こしてくれたらいいじゃん!
人の寝姿見て笑ってるって・・・ 西門さん、酷い!」
「お前が日頃の疲れを癒してるんだろうと思って、ゆっくり寝かせてやってたんだろうが。
気長に待ってた俺に礼を言うのかと思いきや、起きた途端に文句って、お前はホントに・・・」
「何よ!?」

バスタオルに包まって、芋虫状態で突っかかってきたって面白いだけなんだよ。

「期待に違わない面白いオンナだよ。」

そう言って、立ち上がり、通りすがりに頭をするりと一撫でして、「シャワー浴びてこいよ。俺はあっちのラウンジにいるから。」と言い残して部屋を出た。
きっとあたふた身支度したんだろう。
30分後に薄化粧で俺の前に立った。

やっと来たか。
俺ってこいつに対して忍耐力あり過ぎるな。

ふうと溜息をひとつ吐いて、「お前、待たせ過ぎ。」と文句を言ったら、珍しく素直に「ごめん・・・」と謝って来る。

「まあ、時間もあるからいいけど。」

そうさ、今日は金曜日。
お前の休みに合わせて俺も無理矢理土日を休みにしてきた。
たっぷり時間はあるんだぜ。

家に帰るんだと思い込んでる牧野の手を引いて連れていったのは、コーナースイート。
ムーディーな照明が灯されたリビングルームのテーブルの上には、シャンパンとケーキと真っ赤な薔薇の花束が置かれている。

「え・・・?」

思いもよらなかったんだろう。
牧野が目をパチクリさせている。
それを見れて、じわじわと満足感が湧いてきた。
背中から柔く自分の腕の中に拘束する。
耳元に唇を寄せて一言。

「Happy Valentine’s Day、牧野。」
「今日ってその為だったの・・・?」

そうさ。
まるでバレンタインなんて気にしてない素振りの俺から、とびきりのバレンタインプレゼント。
スパでのトリートメントと、シャンパンとケーキと花と、そしてちょっとの嫉妬心も。

「バレンタインにチョコ渡して告白する・・・なんて日本だけの風習。
外国じゃ、どっちからプレゼント贈ったっていいんだぜ。」

どうやら感激してるらしい牧野が、こてん・・・と俺の腕に頭を載せる。

「ありがと。」
「ほら、冷えてるうちにシャンパン飲もうぜ。」

ソファに2人並んで座った。
薔薇の花束は、真っ赤な花に小さな白いカスミソウが添えられて、華やかで甘い香りを放ってる。
そしてチョコレートケーキは牧野好みのオペラだ。
それも真っ赤なチェリーがハート形に切り抜かれて飾られてるバレンタイン仕様。

少し涙目になってる牧野が可愛い。
そんな牧野にシャンパングラスを手渡して、微笑みかけた。

「至れり尽くせりで、感激しちゃったのか、つくしちゃんは?」
「ん・・・」

こくりと頷く牧野が愛おしくて。
こんな事でいいならいくらでもやってやりたいって思っちまう。
そんな様子を見ながら良く冷えたシャンパンを一口、二口。
牧野と飲むと一層美味い気がするから不思議だ。

「で。」
「ん・・・?」
「お前から俺へのバレンタインプレゼントは?」

お前の事だから何か用意してんだろ?

「えー、あー、うーん・・・」
「何だよ?」
「だってこんなに色々してもらったのに見合わないっていうかさ・・・」
「気にしねえよ。」
「うん・・・ じゃあ、これ・・・」

おずおずとバッグの中から取り出したのは一つの小さな箱。

「サンキュ。」

受け取って、包みを開けてみたら、中にはちょっと不格好なトリュフチョコが詰められていた。
予想通り、牧野のハンドメイド。

「お、美味そうじゃん?」
「味はね、大丈夫だと思うんだけど・・・」
「つくしちゃんの真心いっぱい・・・だろ?」

ひょいと一つ摘まんで口に抛り込む。
ブランデーの香りが鼻を抜けて、甘くほろ苦く融けてくいく。

「美味いよ、つくしちゃんの本命チョコ。」
「つくしちゃん、つくしちゃん、うるさいよ!」

照れ隠しで唇を尖らせてそっぽを向こうとするから・・・
後頭部に手を挿し込んでこっちを向かせ、チョコレート味のキスをお見舞いした。

「ほら、美味いだろ?」

顔真っ赤にして上目遣いで睨んできたって愛しいばっかりなんだぜ。
さあさあ、それではチョコ以外も頂くとしますか。
しっとりすべすべに磨かれた肌にこの唇を落とし、指を滑らすことを思ったら、胸が妙に高鳴る。
牧野、バレンタインの夜は長いんだぜ!



翌日、ベッドの上で残ったチョコを食べながら牧野の言葉に嫉妬まみれになるとは思わなかった。

「クーベルチュールチョコは類がフランスから買ってきてくれて。
ブランデーは美作さんイチオシのやつなんだって。
だから見た目はイマイチでも味は美味しいと思うのよ。」

お前・・・ 今日もベッドから出してやらねえ!
延泊決定だ!


__________



バレンタインの夜に後編をギリギリUPして、今年のバレンタインSSは滑り込みセーフね・・・なんて思ってたのに。
寝ましたよ、バレンタインの夜。
それもとても早い時間に。
翌朝、お日様が出てくる前に目が覚めちゃう程。
そんな訳で後編の遅刻、スミマセン。
遅刻ついでに大きく改稿しまして、こんな感じになりました。
当初、後編もつくし語りで書いてあったんですけど、それを総二郎語りに。
お話がダラダラと長くなりすぎてたので、これでも削ぎ落しました(;'∀')
あと、ホントは花束の薔薇の本数まで決めてたんですけど、書き切れませんでした。
24本です。
真っ赤な薔薇24本には「24時間貴方を愛しています」という意味があるんだそうです。
ベタ惚れ総二郎(苦笑)
こんな総二郎でも楽しんで読んで頂けたら幸いです。

花粉・・・
花粉の季節が来ましたよ。
目が痒いです。
喉がヒリヒリです。
飲み薬も目薬も点鼻薬もマスクも花粉用メガネも用意してますけどね。
気分はブルーです・・・
皆様もご自愛くださいませ。


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