はあ・・・
もー、ヤダヤダヤダ!
隣で綺麗な寝顔を晒しながら、疲れ果ててぐっすり寝込んでいる人を見下ろす。
ベッドの上に2人でいるのに。
さっきまで抱き合っていたのに。
手を伸ばせば、その体温を感じられる程の距離にいるのに、溜息ばかりが出てきちゃう。
この胸がぎゅーっと苦しい感じがあるのは、朝になったらバラバラの方向に歩き出すから・・・じゃない。
あたし、一体何しちゃってるんだろ?って自己嫌悪もあるし・・・
忙しい合間を縫って、こんな夜を過ごそうとするこの人に対する苛々もある。
会う時必ず豪華なホテルの部屋っていうのも嫌だ。
それを言うと、
「俺なりの思いやりなんだけど。
お前の部屋、壁うっすいからさぁ。
つくしちゃんのあーんな声や、こーんな声、隣の部屋の奴に聞かれると思ったら・・・ お前、そこに住んでられなくなるだろ?」
なんてヘラヘラ笑ってるし。
原因はあんたじゃん!
あんたがあたしに色んな事しちゃうから!
いや、流されてるあたしがいるのは分かってるけど・・・
はあ・・・
いつまでこんな関係続くんだろ?
この人に『然るべきお相手』が決まるまで・・・なのかな?
そんな終わりが来る事は、こうなる前から分かってた事で・・・
なのに何故だかこういう不健全な関係を結んでしまったこの人とあたし。
まあ、この人にとっては大した事じゃないんだよね。
いつもやってた事なんだから。
その場限りの刹那的なオツキアイってやつ。
でもあたしは違う。
あたしはそんなフシダラな性格してないのよ。
一度に何人もの人と同時進行・・・とか絶対無理だし。
気持ちがない人とどうこうなっちゃうなんて有り得ない。
そう、有り得ないのよ!
って事はさ・・・
あたしはこの『女の敵!』とも言える許し難きプレイボーイが好きって事になっちゃうじゃない!
あー、ヤダヤダヤダヤダ。
何よ、プレイボーイって。
もうボーイなんて可愛い生き物じゃないし!
性欲に支配されてるケダモノだし!
フェロモン駄々漏れのエロ門だもん!
ふう・・・
またまた溜息が出て来た。
そろりそろりとベッドから下りて、くしゃくしゃになってたバスローブを引き寄せて羽織る。
冷蔵庫の中で冷やされている、このペットボトルのお水は一体幾らしちゃうんだろ?
全然見た事ないラベルだし・・・
水のペットボトルなんかね、2Lのを88円で買ってるんだから、あたしは!
とか思いながら、蓋を開けてピカピカに磨き上げられたグラスに注ぐと、静かな部屋にとぷとぷとぷ・・・と音がする。
こくりと飲み下すと、ひんやりしたものが身体の中に落ちていき、少しだけ気持ちも落ち着いた。
「つくし?」
ベッドルームからあたしを呼ぶ声がする。
いつもは『牧野』とか『つくしちゃん』とか、『お前』なんて言ってるのに、時折不意に名前を呼ばれるとどきりとする。
いや、ずきり・・・かな。
折角落ち着いた気持ちを逆撫でされて、また小さく溜息が出た。
水のペットボトルとグラスを手にしてベッドルームに戻ったら、半裸の---いや、ホントは全裸なんだろうけど、下半身はドゥヴェに隠れてるから半裸に見える---西門さんが、ベッドのヘッドボードに寄り掛かってた。
「お水、飲む?」
「んー。」
気怠げに返事して、目を瞑ったまま掌で顔や首筋を撫でたりしてる。
そんなどうだっていい仕草までつい見てしまう自分にイラっとした。
どんだけ?
どんだけ、このチャランポラン男に毒されてるのよ、あたしは?
ベッドサイドまで歩いていって、「はい。」とグラスを渡したら、なみなみと入っていた水を一気に飲み干して、また「ん。」とだけ言ってグラスを返してきた。
寝惚けてるのかな?
それとも機嫌悪いの?
花沢類みたいになっちゃってる。
「何時?」
「え、何時だろ・・・?
3時くらい?
まだ寝られるよ。」
「ふーん・・・」
そのままベッドに沈み込んで行ったから、またすぐ寝るんだろうと思って、あたしはサイドテーブルに水とグラスを置いて、ベッドの端っこにぽすんと腰掛けた。
この人を見ていたくない。
だって心が乱されるんだもん。
そう思って背中を向けたのに、背後から伸びて来た腕に引き倒された。
「ぎゃっ!」
「うるせー。」
あっという間に背中から抱き締められて。
振り解こうにも腕でがっちりロックされてて逃げ出せない。
脚までしっかり絡んでいて、あたしはもうすっかり抱き枕状態だ。
ふう・・・と吐き出された吐息。
それってあたしの溜息と同じ種類のものなのかな?
それとも全く違うもの?
「つくし・・・」
ホント止めて欲しい。
そんな風にあたしのこと呼ぶの。
勘違いしそうになるでしょ。
この関係があなたがいつもしている『刹那的なオツキアイ』とは違うんじゃないかって。
胸苦しさがどんどんどんどん募って来て、何だか泣きそうになった。
絶対に泣く訳にはいかないから、ぎゅうっと目を瞑る。
そうしているうちに、段々眠気がやって来る。
背中から伝わって来る体温が心地良くて、安心できて・・・
ああ、あたしはこういうのに弱いんだ。
ホントだめだなあ・・・
分かってるんだけど。
分かってるんだけど、どうにも出来ない。
自分の心なのにままならないんだよね。
嫌になっちゃう・・・
この人はホントに厄介なの・・・
__________
クリスマスですよ、クリスマス・・・
バタバタしてるうちに年末ですよ、もう!
管理人の所のにはもうサンタ来ませんしねえ。
逆にお世話になった人や親戚の子なんかにプレゼントを送るおばさんサンタです。
Stay home ならぬ Stay in the room しているつくしのところにはこれからサンタが来るみたいなので、もうちょっとお待ちくださいませ。
今夜は簡単で美味しいクリスマスディナーを・・・とネットを流し見している管理人です。
ついねー、レシピ検索する時、『簡単』 『美味しい』 というキーワードを入れちゃいますわ(苦笑)
つくしのように庶民のクリスマスディナーを作ろうと思います!
全く関係ない話なのですが、カラオケに行きたい・・・
行かないけど・・・
独りで家で好きな歌思い切り歌えばいいんじゃん?とも思うけど。
多分ねー、ストレスです。
この Stay home 生活に飽きてるんです!
マイクを持って、ガーンと大音量で歌いたいんです!
取り合えず皿洗いしながら鼻歌歌って、お茶を濁しておきますー。
(「お茶を濁す」のお茶は抹茶のことだぜ。by 総二郎)

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もー、ヤダヤダヤダ!
隣で綺麗な寝顔を晒しながら、疲れ果ててぐっすり寝込んでいる人を見下ろす。
ベッドの上に2人でいるのに。
さっきまで抱き合っていたのに。
手を伸ばせば、その体温を感じられる程の距離にいるのに、溜息ばかりが出てきちゃう。
この胸がぎゅーっと苦しい感じがあるのは、朝になったらバラバラの方向に歩き出すから・・・じゃない。
あたし、一体何しちゃってるんだろ?って自己嫌悪もあるし・・・
忙しい合間を縫って、こんな夜を過ごそうとするこの人に対する苛々もある。
会う時必ず豪華なホテルの部屋っていうのも嫌だ。
それを言うと、
「俺なりの思いやりなんだけど。
お前の部屋、壁うっすいからさぁ。
つくしちゃんのあーんな声や、こーんな声、隣の部屋の奴に聞かれると思ったら・・・ お前、そこに住んでられなくなるだろ?」
なんてヘラヘラ笑ってるし。
原因はあんたじゃん!
あんたがあたしに色んな事しちゃうから!
いや、流されてるあたしがいるのは分かってるけど・・・
はあ・・・
いつまでこんな関係続くんだろ?
この人に『然るべきお相手』が決まるまで・・・なのかな?
そんな終わりが来る事は、こうなる前から分かってた事で・・・
なのに何故だかこういう不健全な関係を結んでしまったこの人とあたし。
まあ、この人にとっては大した事じゃないんだよね。
いつもやってた事なんだから。
その場限りの刹那的なオツキアイってやつ。
でもあたしは違う。
あたしはそんなフシダラな性格してないのよ。
一度に何人もの人と同時進行・・・とか絶対無理だし。
気持ちがない人とどうこうなっちゃうなんて有り得ない。
そう、有り得ないのよ!
って事はさ・・・
あたしはこの『女の敵!』とも言える許し難きプレイボーイが好きって事になっちゃうじゃない!
あー、ヤダヤダヤダヤダ。
何よ、プレイボーイって。
もうボーイなんて可愛い生き物じゃないし!
性欲に支配されてるケダモノだし!
フェロモン駄々漏れのエロ門だもん!
ふう・・・
またまた溜息が出て来た。
そろりそろりとベッドから下りて、くしゃくしゃになってたバスローブを引き寄せて羽織る。
冷蔵庫の中で冷やされている、このペットボトルのお水は一体幾らしちゃうんだろ?
全然見た事ないラベルだし・・・
水のペットボトルなんかね、2Lのを88円で買ってるんだから、あたしは!
とか思いながら、蓋を開けてピカピカに磨き上げられたグラスに注ぐと、静かな部屋にとぷとぷとぷ・・・と音がする。
こくりと飲み下すと、ひんやりしたものが身体の中に落ちていき、少しだけ気持ちも落ち着いた。
「つくし?」
ベッドルームからあたしを呼ぶ声がする。
いつもは『牧野』とか『つくしちゃん』とか、『お前』なんて言ってるのに、時折不意に名前を呼ばれるとどきりとする。
いや、ずきり・・・かな。
折角落ち着いた気持ちを逆撫でされて、また小さく溜息が出た。
水のペットボトルとグラスを手にしてベッドルームに戻ったら、半裸の---いや、ホントは全裸なんだろうけど、下半身はドゥヴェに隠れてるから半裸に見える---西門さんが、ベッドのヘッドボードに寄り掛かってた。
「お水、飲む?」
「んー。」
気怠げに返事して、目を瞑ったまま掌で顔や首筋を撫でたりしてる。
そんなどうだっていい仕草までつい見てしまう自分にイラっとした。
どんだけ?
どんだけ、このチャランポラン男に毒されてるのよ、あたしは?
ベッドサイドまで歩いていって、「はい。」とグラスを渡したら、なみなみと入っていた水を一気に飲み干して、また「ん。」とだけ言ってグラスを返してきた。
寝惚けてるのかな?
それとも機嫌悪いの?
花沢類みたいになっちゃってる。
「何時?」
「え、何時だろ・・・?
3時くらい?
まだ寝られるよ。」
「ふーん・・・」
そのままベッドに沈み込んで行ったから、またすぐ寝るんだろうと思って、あたしはサイドテーブルに水とグラスを置いて、ベッドの端っこにぽすんと腰掛けた。
この人を見ていたくない。
だって心が乱されるんだもん。
そう思って背中を向けたのに、背後から伸びて来た腕に引き倒された。
「ぎゃっ!」
「うるせー。」
あっという間に背中から抱き締められて。
振り解こうにも腕でがっちりロックされてて逃げ出せない。
脚までしっかり絡んでいて、あたしはもうすっかり抱き枕状態だ。
ふう・・・と吐き出された吐息。
それってあたしの溜息と同じ種類のものなのかな?
それとも全く違うもの?
「つくし・・・」
ホント止めて欲しい。
そんな風にあたしのこと呼ぶの。
勘違いしそうになるでしょ。
この関係があなたがいつもしている『刹那的なオツキアイ』とは違うんじゃないかって。
胸苦しさがどんどんどんどん募って来て、何だか泣きそうになった。
絶対に泣く訳にはいかないから、ぎゅうっと目を瞑る。
そうしているうちに、段々眠気がやって来る。
背中から伝わって来る体温が心地良くて、安心できて・・・
ああ、あたしはこういうのに弱いんだ。
ホントだめだなあ・・・
分かってるんだけど。
分かってるんだけど、どうにも出来ない。
自分の心なのにままならないんだよね。
嫌になっちゃう・・・
この人はホントに厄介なの・・・
__________
クリスマスですよ、クリスマス・・・
バタバタしてるうちに年末ですよ、もう!
管理人の所のにはもうサンタ来ませんしねえ。
逆にお世話になった人や親戚の子なんかにプレゼントを送るおばさんサンタです。
Stay home ならぬ Stay in the room しているつくしのところにはこれからサンタが来るみたいなので、もうちょっとお待ちくださいませ。
今夜は簡単で美味しいクリスマスディナーを・・・とネットを流し見している管理人です。
ついねー、レシピ検索する時、『簡単』 『美味しい』 というキーワードを入れちゃいますわ(苦笑)
つくしのように庶民のクリスマスディナーを作ろうと思います!
全く関係ない話なのですが、カラオケに行きたい・・・
行かないけど・・・
独りで家で好きな歌思い切り歌えばいいんじゃん?とも思うけど。
多分ねー、ストレスです。
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取り合えず皿洗いしながら鼻歌歌って、お茶を濁しておきますー。
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