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Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
まず初めに「ご案内&パスワードについて」をお読み下さい。
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pretend -前編-

総二郎が結婚した。
西門と古くから付き合いのあった旧家の一人娘だという、整った容姿の女と。
旧友の披露宴だというのに、司と類は現れなかった。
来られない程の仕事を抱えているのか、遥か彼方で足止めされているのか、俺には何の連絡もない。
新郎友人のテーブルは、俺と牧野と桜子と、後は顔見知りではあるけれど挨拶を交わす程度の付き合いしかない同年代の男女で埋められていた。
そんな中でも牧野は異色だった。
かつて英徳の中に居た時のように。
牧野だけが名も無き家の出で。
テーブルの他の奴等の無遠慮な視線を浴びていた。
牧野のドレスとメイクは桜子の見立てで、どこに出しても恥ずかしくない程に仕上がっているし。
テーブルマナーだって完璧。
桜子と2人で談笑する様はつい目を細めたくなる程だ。
なのに誰もが『あの牧野つくしだ』とちらちら様子を窺っている。
『あの道明寺司を惑わせた女』。
『あの道明寺司に捨てられた女』。
言葉にせずとも、奴等の視線にはそんな意が込められているのが感じられた。
その中で牧野はそんな視線の数々を全く意に介さず、微笑みを浮かべつつ総二郎を祝福する為にグラスを掲げ、美味そうに食事をして、程々に酒を飲んでほんのりと頬と目尻を赤らめ、そして宴の終盤に「はぁ・・・」と深く溜息を吐いた。

「どうした? 疲れたか?」
「え? ううん。ただ・・・」

そう言って、遥か遠くの高砂の上にいる総二郎の方を見遣った。

「西門さんは大変だなぁって。
だってこの会場の中、何百人ってお客さんがいるんでしょ?
それに、今日だけじゃ終わらなくて、他のお客さんの為にもう一度披露宴するんでしょ?
F4が凄いのは知ってたつもりだったけど。
こんなのあたしの想像以上だよ。」

他人に聞かれないようにする為か、俺の方にそっと身体を寄せてそう呟いた牧野。
最後に俺の方に顔を向けて、くすっと小さく笑ったその表情に、俺の視線が絡め取られた。

牧野ってこんな顔する女だったか?
こんなに艶っぽい笑い方するなんて、今迄知らなかった。

高校の頃から見てきたじゃじゃ馬で強気な雑草牧野じゃない。
大人になって美しく花を咲かせた牧野がそこにはいた。

宴がお開きになって、気心の知れた3人で飲み直そうか?と提案したのは俺。
だけど桜子は、「ちょっと祖母の体調が不安定なので今夜はここで失礼します。」と言って帰ってしまった。
「美作さん、先輩をきちっと部屋まで送って行って下さいね。
こういう場に放置すると、フラフラして危ないんです、先輩は。」なんて言い置いて。

「あたしはちゃんとしてますー!
全然フラフラなんてしてないでしょ!
全く、桜子はあたしの事何だと思ってるのよ。
あたしももういい大人だっつーの!」

ちょっと唇を尖らせて抗議してるけれど、桜子の言わんとしている事は分からないでもない。
こんな綺麗にドレスアップして、酒も入ってる牧野を1人にするなんて、狼の群れの前に羊を置き去りにするようなものだろう。
本人に自分が『羊』だという自覚もないのだ。
ロビーで桜子を見送ってから、最上階のラウンジの景色のいい席に陣取って、2人で煌めく夜景を見ながらあれこれと話をした。

「あの西門さんが結婚ねぇ。
もう悪さしないといいんだけど。」
「結婚してから悪さをしない為の放蕩三昧の日々だったんじゃないのか?
人目も立場もあるんだ。きっと落ち着くさ。」
「そうだといいけど・・・
って言うか、そうじゃないと困るよね!
お嫁さんの事、幸せにしてあげて欲しいなぁ。」

総二郎の家の内情を知っている俺としては、これ以上の言葉を重ねられない。
家元が家元夫人との間に3人の息子を生した後、家庭を顧みなくなった事は公然の事実だった。
そんな中で育った子供らが何も感じない訳はない。
家を継ぐべき長男の祥一郎さんは医師になって出て行ってしまったし、急に重荷を背負わされた総二郎はあんな風に捻くれた性格になってしまった事も俺はよく分かっていた。
総二郎はきっと自分の親と同じような道を辿るのだろうと思ってしまう。
そして、いつか生まれてくるであろう総二郎の子供もまた、そんな家に生まれて、全てを手にしながらも心は満たされずに苦しむのかも知れない。
出来ればそんな事にはならないで欲しいけれど・・・

「美作さんは?」
「ん?」
「結婚。
西門さんがそういうお年頃ってことは、美作さんもでしょ?
もしかしてもう決まってたりして?」
「お年頃って・・・。
それを言うなら牧野もだろ。
結婚してもいいって思えるような男、いないのか?」
「ぜーんぜん!
あたし、出会いがないんだよねー。」

あっけらかんと笑ってるのが、目の前のガラス窓に映ってる。

「恋愛とか、よく分かんなくて。
恋愛問題の大家の美作さんに弟子入りしよっかな?」
「何だよ、それ?」
「ほら、酸いも甘いも噛み分けた・・・みたいなさ。
経験豊富でしょ?
ねえ、恋ってどうやって始めるの?」

恋なんてその気になればいつだって始められる。
自分の気持ち次第だ。

「まず気になる相手を見付けるところからじゃないのか?」
「だから、そういう人に出会わないの!」
「そりゃ牧野に恋したいって気持ちが無いんだよ。」
「・・・えー?」
「『恋人募集中!』って札を首から下げてるような女性に魅力は感じないけど。
『恋愛全然興味ありません』って背中に書いてあるような女性にも、敢えて手を出そうとする物好きはあまりいない。」
「・・・書いてないし!」
「勝手に滲み出るものなんだよ。」
「勝手に読み取らないでよ!」

牧野の必死な声音が可笑しくて、つい笑ってしまった。

「んー、じゃあ、レッスンその1。
10秒真面目な顔して俺と見詰め合って。
それから力抜いてにっこり笑い掛ける。
やってみせて。」
「えー?」
「弟子入りするんだろ?」
「美作さんみたいな真似、あたし出来ないよ。」
「出来ないから練習するんだ。
ほら、牧野、こっち向け。」

俺の声に導かれて、つい・・・と牧野が俺の方に顔を向けて、ぱちりぱちりとゆっくり瞬きした。
薄く開いた唇から、ふうっと吐息が吐き出され・・・
こちらの心臓がどきりと鳴った瞬間、目の前でふわりと表情が崩れた。
優しげな、だけどちょっと泣き笑いにも見えるような、目尻の下がった笑い顔。
それに目が釘付けになった。


_________



このところ総二郎のお話を書いていたら、不意にあきらのお話が書きたい欲がむくむくと。
それも「粉雪」じゃないネタで書きたいと思ってしまいました^^;
「粉雪」書けって!
書いた事ないから、不倫の話を書いてみたい!と思ったけど・・・
つくしと誰が結婚してんの?
で、誰と不倫するの?
それってW不倫なの?
とか、どうしたらいいのか分からなくなってしまったので、不倫は諦めて。
この話を書きました。
総二郎結婚ネタって(苦笑)
総さんにこっぴどく怒られそ。
あと1話続きます。

お陰様でやっと元気になって来ました。
お見舞いのお言葉、ありがとうございます。
って、気付いたら新年明けて10日も経ってた。
時間の流れがおかしいよー!


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pretend -中編-

「ねえ、どう? こんなでいいの?」
「・・・ああ、上出来。」

牧野の声で我に返る。
さっきまでの泣き笑いみたいな笑顔はもう消えて、いつもの屈託のない牧野に戻っていた。

「そうやって気になる男に笑い掛けたら、コロっと落ちるぞ。」
「そんな、達人の美作さんみたいに上手くいく訳ないよ。
そもそも気になる人がいないって言ってるでしょ。」

ふふふと笑って肩を小さく揺らし、グラスに残っていたカクテルをこくり・・・と飲み干すのを横目で見遣る。
胸の内がざわざわと騒いでいるのを自覚するけれど、それが面には出ないように試みつつ、そろそろ帰ろうか・・・と見惚れる笑顔の持ち主を促して席を立った。
牧野が結構酔っていると気付いたのは、ラウンジを出たところで、一瞬かくんと膝が抜けたようになったからだ。

「牧野?」
「大丈夫、大丈夫。
ちょっと躓いただけだってば。
ほら、ここ、絨毯の毛足が長いからヒール取られちゃって。」
「あー、少し飲ませ過ぎたか。
悪かった。もっと俺が気を付けてれば良かったな。」
「何言ってんの、美作さん。
こんなおめでたい日に、あんな綺麗な景色をつまみに美作さんみたいな素敵な人と一緒に飲むお酒、ホントに美味しかったんだからー。
謝らないでよ。
あたしが好きで飲んだの。」
「エントランス迄歩けるか?」
「うん、大丈夫、大丈夫。」

図らずも桜子が心配した通りになっている。
心許ない「大丈夫」を連発してる牧野を支えて、何とか車迄辿り着いた。

「あー、すっごい披露宴だったねー。
この引き出物、ちょっと嵩張り過ぎじゃない?
一体何詰まってるんだろ?」
「さあ?」
「あ、そんなのどーでもいいって思ってるんでしょ。
自分の時の参考になるんだから、ちゃんとチェックした方がいいよ、美作さんは。
まあ、庶民のあたしには全く参考にならないだろうけどさ。
・・・あーあ、美作さんもそのうちああやって盛大な披露宴して結婚しちゃうんだよね。
何か寂しいなー、あたしだけ取り残されちゃうの。」
「何で自分が嫁に行きそびれる事に決めてるんだ、牧野は?」
「だあって、あたしには相手がいないし。」
「はいはい、じゃあレッスンその2。
男と2人きりになった時に、まずその自分がモテないトークは封印しろ。」

そう言ったら、ちょっと唇を尖らせ気味にして聞いて来た。

「・・・何話すのが正解なのよ?」
「別に話さなくったっていいんだよ。」
「えええ? 何かは話すのがフツーでしょ?」
「余計な事言うくらいなら、話さない方が有益なのさ。」

その場凌ぎの適当な会話なんてあってないようなものだ。
要は距離を縮めるきっかけさえあればいいんだから。

「そこでレッスンその3。
2人きりになったらこうやってそっと手を重ねて。」

牧野の手を柔く捕まえる。
少しひんやりした、滑らかな小さな手だ。

「うーわ、こんな事さり気なく出来る気がしない!」
「教え甲斐のない弟子だなぁ、牧野は。
手が触れ合ってから、10秒待つ。」
「また10秒ね。で、その後にっこり?」
「はずれ。今度は笑い掛けない。」
「えー? 何なの、この決め事!
美作流、難しいよ!」
「ごちゃごちゃ言うなよ。
頭の中で10秒カウントしてから、そっと名前を呼び掛ける。
牧野。」
「はいっ。」

さっきまで文句たらたらだったのに、今度は生真面目に返事を返してくるから、つい可笑しくなったが、何とか笑いを噛み殺した。

「今日はありがとう。
また・・・、会えるかな?
と、ここまで言ってから目を合わせる。
一際真剣な顔をして。」
「・・・ほうほう、なるほど。
美作さんはこうやって女の子の気を引く訳ね。」
「牧野の後学の為にやってるんだぞ。
分かってるか?」
「とてもお手本通りにやれる気がしません、先生!」
「全く・・・、しょうがないなぁ、牧野は。」

苦笑しながら俺は牧野の手を解放した。
そうしていると、何故か少し胸苦しさを覚えたから。
車内に酸素が足りないような気すらする。
車は渋滞にも巻き込まれず、スムーズに牧野のマンションの前に到着した。
遠慮している牧野を、心配だから・・・と部屋のドアの前まで送っていく。

「ありがと、美作さん。
冷えるから、もう車戻って。」
「牧野が部屋入ってドア閉めたら戻るよ。」
「もー、いつだって過保護なんだから・・・。」

ガチャガチャと鍵を回して、ドアを開けた牧野。
振り返ってこちらを向いたから、「ほら。」と引き出物が入った大きな紙袋を差し出す。

「あ、ありがとね、運んで貰っちゃって。」

牧野が紙袋を受け取った手元から俺の顔へと視線を上げ、気付けば俺達は見詰め合っていた。

あ、まただ。
牧野、さっきと同じ顔してる。

夜の静かで冷え込んだ空気の中で、牧野がぱちりぱちりと瞬きしている音が聞こえてきそうだった。
薄く開いた唇から仄かに白い吐息が漏れている。

・・・・5、6、7、8、9

10数えたところでまた泣き笑いみたいに笑うのかと思ったけれど、そうじゃなかった。
引き締まった表情を浮かべたまま、「美作さん。」と小さな声で俺を呼んだ。
何かのサインが出ていると思ったのは、俺の独りよがりだったかも知れない。
そうであって欲しいという、俺の願望だったのかも知れない。
身体が勝手に動いていく。
一歩前に踏み出したら、互いの身体が微かに触れ合って。
二歩三歩と更に踏み込んだら、牧野が後ずさって、俺の背後でドアがばたんと閉まった。
驚いて黒目がちの目を更に見開いている牧野の背中にするりと片腕を回す。

「・・・え?」
「レッスンその4、送り狼と一夜の夢を見るならば、そっと目を瞑る。
許せない相手なら渾身の力で突き飛ばす。」

何か言いたげな唇からは吐息しか出てこない。
瞬きを繰り返しながらも牧野は俺をじっと見詰めたままで、互いの間に沈黙の時間が流れていった。
結局、牧野は俺を突き飛ばさなかった。
いつしかどさりと重たい紙袋が床に落ちる音がして・・・
牧野は俺の目前で、すうっと瞼を閉じた。


_________



あと1話でまとめようと思っていたのに、全部書き上げてみたら大幅にはみ出したので、途中で切りました。
残りもう1話あります。
悪しからずー。

久しぶりにあきつくのお話を書いたら、拍手をいっぱい頂いていて、びっくりです。
皆、あきら好きねー(笑)
総二郎より人気あるかも?
ヤバい。総二郎にどつかれる!
書き手の力不足だろうが!って(^^;;


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pretend -後編-

そっと唇を重ねても尚、牧野は俺を突き飛ばしはしなかった。
それならば・・・と、淡く触れ合うキスを繰り返すうちに、溢れる吐息が、牧野に触れている掌が、どんどん熱くなるのを自覚する。
啄むようなキスから、次第に唇ごと貪るようなキスに変わってくのを止められない。
もっともっと・・・と欲しくなり、ごくりごくりと喉が鳴る。

俺ってこんなに貪欲だったっけ・・・?

女との逢瀬はいつも、ほどほどに楽しくて、少し刺激的な駆け引きの時間だった。
一夜限りなのか、それとももう一歩仲を深めるのか。
相性が良いのか悪いのか。
それを見極める為の、胸がちょっと高鳴るゲーム。
ゲームを楽しんではいても、それは所詮遊びだ。
全てを忘れてのめり込む程のものじゃない。
夢中になっている振りはしても、いつも頭のどこかは冷静だった。
なのに今は自分を抑えられない。
俺のキスに応える牧野を感じ、嬉しさが湧き起こりつつも、背筋がじりじりと炙られている感覚に苛まれた。

こんなキスにも慣れてる素振りの牧野。
誰が牧野をこんな風にしたんだろう?
この歳まで何も無かった訳じゃないだろう・・・とは思ってた。
俺の知らないところで男と付き合ってたっておかしくない。
無垢だった牧野をこんな風に変えた男がいたんだ・・・

そう思ったら、妬けて妬けて仕方なかった。
牧野は俺の恋人でもないのに。
今夜まではずっと友達だったのに。
どうしてこんなに悔しくて、焦りが生まれてくるのか、自分でも分からない。
ただ、今自分の腕の中にいる牧野の意識を俺だけに向けたくて。
牧野の全てを自分のものにしてしまいたくて。
次から次へと欲望が湧いてくる。
唇だけじゃなく、耳元にも、首筋にも唇を這わせた。
牧野の零す吐息が甘くなり、微かな声が漏れて、それが俺の耳に忍び込むのがとても刺激的だ。

「牧野・・・」
「んっ・・・」

互いのコートが足元に落ちていくと、もっと身体が近付いた。
甘い言葉を囁く余裕もない。
ただただ牧野に触れたくて。
もっと声を上げさせたくて。
吐息を乱したくて。
互いの熱を分け合いたくて。
そんな衝動に突き動かされていた。



ベッドの上で脱力気味の牧野がぽつりぽつりと呟く。

「美作さんはこんなに優しく女の人に触れるんだね。
色んな女の人が夢中になる訳だ。」

『美作さんは』という言葉が引っかかる。
牧野は一体誰と比べてる?
牧野をこんな風にした男・・・
それって誰なんだろうか?
俺の知らない奴なのか?
司じゃないのは分かってる。
類でもない筈だ。
類と牧野は絶対にそういう仲にならない。

そこまで考えてはっとした。

まさか・・・
だから、司も類も宴席に現れなかったのか?
総二郎の事を絶対に祝福出来ない気分だったから?
何も知らず、気付きもしなかったのは俺だけ?
じゃあ、今俺の隣にいるのは・・・

そう思い至ったら、頭がくらりと揺れた気がした。
横たわっているんだから、ぐらつきようもないのに。

「牧野のことが大切だから。
壊したくないから、そっと触れるんだよ。」

そう囁きながら再び身体を寄せた。
これまで生きてきた中で一番悲しくて苦しい思いを抱えているのかもしれない牧野を、背中から柔く抱き締める。
少しでもその痛みを和らげたくて。

今迄感情を露にしがちだと思っていた俺の中の牧野の姿が、急に色褪せてく。
広い会場の遥か彼方の総二郎に向けて和かに乾杯していた牧野。
桜子と楽しげに会話していた牧野。
機嫌良く俺とグラスを交わしていた牧野。
あれは全部演技だったのか?
本当はこれ以上ない程に傷付いて、泣きたいような思いを抱えていた?
あのたった一度だけ深く吐き出した溜息は、やるせなくて行き所のない気持ちの欠片だった?
『相手がいない』っていうのは、総二郎はもう自分の側にはいないって・・・、そういう意味だったのか?
なあ、もしかして・・・
いつの日か、何年後かも、本当に訪れるかどうかも分からない遠い未来に、総二郎が自分の所に戻って来るかもしれないのを待つって決めてるのか?
でも牧野、それじゃお前に幸せは訪れないじゃないか・・・

口の中に物凄い苦味がせり上がってきた。
苦味の成分は何なのか?
苛立ち、戸惑い、哀しみ、焦り、同情、腹立たしさ。
いや、それらとも違ったものなのかも知れない。
その苦味の塊が俺の喉を詰まらせて、心拍数を嫌な感じに上げていた。
牧野に悟られないようにゆっくりと深呼吸して、自分の中の荒ぶったものを抑え込もうと試みる。
次に俺の中に湧き上がってきたのは、激しい切なさと、牧野に対する強い愛おしさだった。
牧野の少しひやりとする肩に背中に、まだ熱を持ってじんじんと痺れている唇を落とす。
何度も何度も、至る所にキスの雨を降らせた。

「ん・・・、美作さん・・・」

牧野が微かに上擦った声でそれを遮ろうとしたから、そうさせまいと今度は唇をそっと塞いだ。
牧野の目から涙が溢れるのを、今夜初めて目にして胸が軋む。

「・・・ねえ、これって夢?」
「・・・そう、夢だよ。全部夢。
だから、何したっていい。何言ったっていい。
目が覚めた時には忘れてるから。」
「あたし・・・、これが夢ならもう覚めたくないな・・・。」

そう言って牧野は瞼を閉じて、更に涙を溢れさせた。

それ程迄に現実は牧野にとって辛いのか。
でも総二郎は駄目だ。
駄目なんだよ、牧野。
もしいつか、総二郎が家庭を踏み躙ってお前の所に戻って来たとしても、お前は手放しでそれを喜べない。
牧野つくしっていうのはそういう女だ。
罪悪感に雁字搦めになって、自分を責めて、苦しむ事になるだろう。
不倫なんて、優しい心の持ち主の牧野に出来る芸当じゃない。

遥か昔に封じ込めた筈の想いが急に膨れ上がってきて、胸を一気に熱く満たした。

だったら俺が・・・
俺が牧野を幸せにすればいい。

「好きだよ、牧野。」

言葉にしたら、自分が思っていたよりも遥かに気持ちがこもった台詞になった。
慰めの為のその場凌ぎの言葉なんかじゃない。
自分の胸を熱くする想いが、今確かに俺の中にある。

「ありがと、美作さん。
あたしも大好きだよ。」

牧野の俺に対する気持ちは、そんな風に軽く口に出来る「大好き」なんだよな。
でも俺のは違うんだ。
艶やかな笑い顔に、泣き笑いみたいな微笑みに心を奪われて。
濡れたように輝く瞳で見詰められて、心臓を射抜かれた。
ずっと友達だと思っていた牧野は、今夜、俺の心を捉えて魅了する特別な存在になったんだ。

傷付いた心が痛まなくなる時まで、ずっと俺の腕の中で夢見心地でいればいい。
俺がこうして抱き締めて、牧野の涙を拭うから。
見たくないものがあるなら俺の手でその目を覆って。
聞きたくないことがあるなら、そっと耳を塞いでしまおう。
いつか涙が涸れて本物の笑顔を取り戻すまで、2人で夢の中を揺蕩っていよう。
俺は牧野が瞼を開いて、真っ直ぐ俺を見詰めてくれるその日を、いつまでも、いつまでも待っているから。


_________



最終話でネタバレという事で。
司と類が披露宴に来なかった理由に気付くあきらでした。
あれー? これあきつくなの?
ほんのり総つく?
元総つく→これからあきつくってところでしょうか?
タイトルの「pretend」は「演じる」とか「見せ掛ける」という意味の英単語です。
つくしは総二郎とは何も無かったように人前で振る舞って、あきらは総二郎との事を気付いてしまったのを知らない振りをする、というダブルミーニングのつもりで付けました。
タイトル決めるの苦手で・・・
いつもウンウン唸ってます。

久しぶりのあきらのお話はいかがだったでしょうか?
拙宅のあきらといえば、甘々でミスターパーフェクトな男が通例なのですが、今回ちょっと甘さ控えめでお送りしました(笑)
楽しんで読んで頂けたなら幸いです。

寒いと肩こり酷くなりませんか?
管理人はなるんですよねー。
寒くて首縮こめてるのか、家に篭りがちで運動不足に拍車がかかるのか・・・
今日もストレッチポールに乗っておきます。


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pretend «side総二郎» -前編-

「もうここに来たら駄目だよ。今日でお終い。」

牧野はそう言って静かに微笑んだ。

「・・・何でだよ?」
「そんなの・・・、当たり前じゃん。
結婚決まったんでしょ?
最初から『どちらかにホントに好きな人が出来るまで』って約束だったもん。」
「・・・俺が結婚するのは、好きな女なんかじゃねえ。」
「そんな屁理屈・・・。」、

そこまで言って牧野は盛大な溜息を吐いた。
呆れた・・・と言わんばかりの表情を浮かべて。
そして俺を諭す調子で話し出す。

「あのね、結婚する人とは、2人で幸せにならなくちゃいけないの。
相手の女の人は西門さんの事、好きだから結婚してくれるのかもしれないし。
とーっても面倒なお家にお嫁に来てくれるんだもん。
大切にしてあげなくちゃ。
守ってあげなくちゃ。
そして2人でいつか生まれてくる大切な子供を育てるんでしょ。
今はそんな気持ちになれなくても、きっと段々と家族になってくものなんだよ。
だから、もうあたしのとこに来ないで。」
「牧野・・・。」

近付いて抱き寄せようとしたのに、手を振り払われた。
心臓が真っ二つに裂かれていくかのような痛みが走る。
牧野がゆるりと頭を左右に振る。

「駄目だよ。」

きっぱりとした口調で、俺の目をしっかりと見詰めながら拒否してくる。
牧野らしいと思うけれども、牧野らし過ぎてその潔さが今はとても痛かった。

「・・・待っててくれないか?
直ぐには無理でも、何年かしたら・・・
子供さえ出来たら・・・」
「やだよ、そんなの。
ねえ、自分がされて悲しくて辛かった事を、今度は自分の子供にするなんて、酷いとは思わないの?
お願いだからちゃんと幸せになって。
結婚する人と、その人が生んでくれる子供と。」
「俺はそんな事望んじゃいねえ。」
「あたしが! あたしがそれを望んでるの!
きちんと家族を作って、誰よりも幸せに暮らして欲しいんだよ・・・。」
「お前が隣にいなくて、幸せになんかなれる訳ねえだろ!」

そう叫んだら牧野の目に涙が浮かんだ。
なのに目を何度も瞬いて誤魔化して、必死で笑おうとしてる。

「駄目だよ、そんな事言ったら。
分かってるでしょ。
ホントは分かってるんだよね。
気が進まない縁談が決まって、ちょっと愚痴言ってるだけなんでしょ。」
「牧野!」
「今までありがと。
楽しい事いっぱいあったね。
でも・・・、あたし、ホントは苦しい事もいっぱいあったの。
だから、今日で終わりにする。
お互いにっこり笑って終わりにしよ?
次に会った時、ちゃんと友達として会えるように。」

分かっていた。
牧野が苦しんでいる事は。
俺もずっと苦しかった。
こんなに大切な温もりをいつか手放さねばならないと思いながら抱き締めていたから。
束の間の幸せは儚く脆いもので。
会えなくなるのは明日なのか、明後日なのかと怯えながら重ねる2人きりの時間は甘くほろ苦くて、息をする度に胸が痛んで仕方なかった。

友達?
友達になんか戻れない。
戻れる訳がない。
こんなに牧野を想っているのに。
牧野無しには生きられないのに。
今日で牧野を失うと思ったら、手が戦慄いて心臓さえ止まりそうなのに。
でも牧野が本気でそう言っているのが伝わってくるから、俺は言うべき言葉も、牧野へと手を伸ばす術も失くすんだ。



縁談はそれなりの家の女と。
それは俺が次期家元になると決められた時から、当たり前になっていて。
いつかはそんな日が来てしまうと分かっていたから、馬鹿みたいに女遊びを繰り返した時もある。
牧野と一緒に時間を過ごすようになった時も、最初は遊びの振りをした。
『どちらかにホントに好きな人が出来るまで』の期間限定の気楽な関係。
お互い本当に惹かれ合っていたのに、そういう建前が無ければ一緒にいられなかった。
牧野は二度と司の時みたいな思いをしたくなかったのだろうし。
俺はどんなに俺にとって必要だったとしても、牧野を西門に迎え入れる事は叶わないと知っていたから。
だから、2人して嘯いたんだ。
これは本気の恋ではないと。
そして俺達は誰にもこの事を告げなかった。
世界中の誰からも祝福されない関係だと分かっていたから。

牧野は絶対に俺と2人きりでは外を歩かなかった。
会うのは必ず牧野の部屋で。
俺達は何処にも行った事がない。
どんなに誘っても、食事にすら行かなかった。
近所にちょっと買い物に出る・・・という時も、牧野は俺を部屋に置いて必ず独りで出掛けていった。

「だって西門さんみたいな目立つ人と歩いてたら、あたしまるで引き立て役になっちゃうもん。
やだよ。」

口ではそう言っていたけれど、俺の将来に傷が付かないようにと気遣ってくれていたからに違いない。
『道明寺司の元恋人が、今度はその親友と付き合っている』だなんて、直ぐにそこら中に広まってしまう。
そしてその親友とは『西門流次期家元』なんだから、あらゆる憶測を呼ぶだろう。
俺の評判なんて、今迄の悪事のせいで散々なものだから、もう一つ傷が増えたってどうって事ない・・・と最初は思った。
だけど・・・、傷付くのは俺じゃなくて牧野の方なのだと気付いたから、俺達はずっと牧野の部屋でしか会わなかったのだ。
本当は2人で行ってみたいところが沢山あった。
これ食べさせてやったら喜ぶんだろうな・・・って店の料理だっていくつもあった。
見せてやりたい景色だっていっぱい思い付く。
眩しい太陽の下、それに負けずに輝くだろう牧野の笑顔を見たかった。
一面真っ白な銀世界の中に立たせて、頬を赤くしながら瞳を煌めかせるだろう牧野に笑い掛けたかった。
でもどれも想像しただけ。
俺達はいつも同じ部屋の中で、いつかやってくるだろうタイムリミットの事を忘れた振りをしながら、楽しげに語らい、牧野の手料理を食べ、笑い合って、そしてひっそりと抱き合っていた。


_________



もうこれはあきつくではなくて、100%総つくなんですけども^^;
この-side総二郎-では、あきらの「pretend」に至る部分や、その後の部分をちょっと書いていきたいので、同じカテゴリに入れました。
それにしても、お気の毒な総二郎の話というのは、管理人大好物でして。
思い付いたらスラスラと書けちゃいました(爆)
元々は拍手コメントで「総二郎ver.も」と言って下さった方がいらしたのがきっかけでした。
まあ、どう書いても悲しく切ないお話になってしまうと思うのですが・・・(なんせ1行目で結婚させられてるしね)。
あきら編、総二郎編と、読み比べながらお楽しみ頂けたらなぁと思っています。

書いてみたら、このお話もちゃんと「pretend」というタイトルに違わないものになってました。
本気で好きだったのに、『どちらかにホントに好きな人が出来るまで』という建前で、いつかやってくる別れに備えてた2人ですね。
総さんの語り、あと2話くらい続きます。

今日の月は満月だそうです。
ウルフムーン。
狼男と関係が?とか思ったけど違ったわーf^_^;
厳冬期に狼が飢えて吠えてたことに由来するみたいですね。
寒いけど、ちょっと月観てみようー。


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pretend «side総二郎» -中編-

類に俺と牧野の間柄が露見したのは、そうやって常に2人で部屋に籠っていたからだった。
気紛れに牧野の部屋を訪れた類に、馬鹿正直な牧野が慌てた対応をして、訝しがられた。
玄関先で類を追い返す・・・なんて上手く出来なかった牧野。
隠れてもしょうがない・・・と、腹を括った俺と類はリビングで顔を合わせた。

「何でここに総二郎がいるの?」

類の視線が俺に突き刺さる。
後ろめたい事をしている自覚はあっても、その視線をちゃんと受け止めないのは違う・・・と思って、俺も真っ直ぐ類を見返した。
テンパった牧野が妙に明るい声を出してる。
そんな事で類は誤魔化せやしないのに。

「あー、えっと、あの、ご飯!
ご飯食べにきたんだよね。ねっ?
西門さんも偶には庶民のご飯食べたいみたいでさ。
類も食べてくでしょ?」
「・・・・・・。」
「外、寒かった?
今日、なんかあったかいもの作ろうかな?
類、何か食べたい物ある?」
「牧野。」
「んっ? 何? 何がいい?」
「帰るよ、俺。」
「え? どして?
わざわざ寄ってくれたんでしょ?」
「俺さ、困ってるあんた、見てたくないんだよね。
だから帰る。またね。」

そう言い残して、即座に部屋を後にした類。
その背中を見送った牧野はとても動揺していた。

「ねえ、どうしよ・・・?」
「どうしようもねえよ。
それに類は誰にも何も言わない。」
「それはそうかも知れないけど・・・。」
「類だけには知られたくなかったって?
類はいつだってお前の王子様だもんな。」
「・・・そうじゃなくて。
きっと誤解してるだろうなって。
西門さんとあたし、そんなんじゃないのに・・・。」

いや、きっと、一目見ただけで正確に理解してるぜ、類は。

そう確信していたけれど、もっと牧野を混乱させるかも・・・と思い、口にはしなかった。
そして、俯いて言葉少なになってしまった牧野を抱き寄せて、そっと背中を撫でさする事しか俺には出来なかった。
牧野がこうやって落ち込むのは・・・、俺達が人に言えない関係を結んでいる証拠だ。
牧野が自分の半身のように思っている類にさえ告げられない、あってはならない俺達の秘密の時間。
分かってはいたけれど、改めて己の罪を認識させられた。

類からは後日電話が掛かってきた。

「総二郎・・・」
「類、説教は無しだぜ?」
「どうするつもり?」
「どうって・・・、どうもするつもりはねえけど。」
「それって牧野を傷付けるんじゃないの?」

いつだって牧野を守ってる類。
そんな類を出し抜いて牧野を手にした俺。
少しの優越感がなかったと言ったら嘘になる。
でも罪悪感の方が遥かに大きかった。
分かっている。
俺がやっている事が全く正しくないという事は。

「全部分かってて一緒にいるんだよ、今だけな。」
「人前では笑ってたって、独りでこっそり泣いてるような女なんだ。
あいつがどんな思いしてるか想像つくだろ?」
「だから・・・、分かってるって。
分かってるけど止められないんだよ。
仕方ないだろうが。」
「はあ・・・、何で・・・?」
「それは・・・、類はよく知ってるだろ。
あいつに魅入られたら、誰だってこうなっちまうって。」
「・・・・・・。」

司の母親は牧野を決して受け入れようとしなかった。
酷い事をしていたようにも見えたけど、俺達の世界じゃそれが当たり前。
一瞬でも本気で牧野の手を取ろうとした司の方が酔狂だと思われても仕方なかった。
花沢だってそうだ。
牧野を類の友人としてまでは認めても、花沢の花嫁に据える事は絶対にない。
だからそれを分かっている類は決して無茶をしなかったし、類の事を友として誰よりも近しく感じているんだろう牧野を、大切に大切に見守っている立場に甘んじていた。
越えてはいけないラインを飛び越えたのは俺だ。
でも好きになってしまったら自分を止められなかった。
俺だけが牧野に惹かれていたのなら、何とか立ち止まれたのかもしれない。
だけど、牧野の俺を見詰める視線に気付いてしまったから。
互いに想い合ってしまったら、もう流れ出した感情の激流に抗えなかった。

「・・・それでも、あいつの為には距離を取るべきだったんじゃない?」
「そんな正論、要らねえよ。」

出来たらとっくにやってる。
出来なかったから、こんな事になってんだ。

類がまた溜息を吐いたのが機械越しに耳に届く。

「牧野がなるべく泣かないようにしてやって。」
「ああ・・・。」

そんな事不可能なのは、類も俺も知っていて。
だけどその上で釘を刺された。
言わずにいられない類の気持ちも分かる。
俺が類の立場なら、牧野の部屋で鉢合わせした時に、即刻手を引けと殴りつけてるかも知れないくらいだ。
それだけ言い置いて、類は通話を終わらせた。
手にしている携帯電話を見詰めながら、牧野を想う。
猛烈に顔が見たくなった。
腹の中に渦巻くこの嫌な感じを、束の間でも忘れさせてくれるのは牧野だけだから。
電話を掛けたら、途端に朗らかな声が耳の中に溢れ出す。
その声を聞いているだけでほっとして。
瞼を閉じて聞き入った。
幸せなのに、切なさで胸が締め付けられる。
俺はいつかこれを手放すんだ・・・と思いながら聞く声は、大切過ぎて、一言も聞き漏らしたくなくて。
全て頭の中に録音しておけたらいいのに・・・なんて思う。

「今から行ってもいいか?」
「えー? 部屋片付いてないよー?」
「気にしねえって。何かいる物あるか?」
「んーと、冷蔵庫にビールしか無いから、自分が飲む物買って来たら?」
「分かった。じゃ、後でな。」

飛びきり美味いワインと。
それに合わせるチーズと。
あいつが好きそうなスイーツと。
あと、絶対に嬉しそうに顔を埋めるだろう花束を買っていこう。
一つでも多くあいつの笑顔が見られるように。
だって俺達には・・・、限られた時間しか残っていないから。
遠くない未来に、終わりは必ずやってくるのだから。
それでも俺は、あいつに会わずにはいられないんだ・・・


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ちょーっとお話が前後しておりまして、ここは前編の総二郎とつくしの別れのシーンよりも前の部分です。
時間の流れとしては、
類にバレる→結婚決まってお別れ→後編(22日0時UP予定)・・・
という順になります。
複雑で申し訳ありません^^;

実はですね・・・
インターネットバンキングの暗証番号が書いてある紙を失くしまして。
銀行から送られてきた封筒ごと丸っと。
いや、多分家の中にあるんだけど。
もう1ヶ月くらいずっと探してるんだけど、発掘出来ないんですよね・・・
困ってます。
ホントーに困ってます(~_~;)


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