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hortensia

Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
まず初めに「ご案内&パスワードについて」をお読み下さい。
https://potofu.me/hortensia

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sunset glow

すみません、中々落ち着かなくて…
いつものように更新できませんで…
今日もストックからSSを。

夏の午後を一緒に過ごす2人です。


__________


真夏。
外に出れば日差しがギラギラと照りつけ、じっとりと汗が滲み出す。
俺は仕事柄、あんまり日焼けしたくないから、夏は自然と日中の外出が少なくなる。
朝茶事の為に早起きが身に付くこの季節、昼の一番暑い時間を仮眠に充てて、夕方から活動を開始するのが俺のパターンだ。
今日は朝茶事の後、牧野の部屋に転がり込んで、昼寝していた。
目が覚めて寝室を出ると、キッチンで甲斐甲斐しく働く牧野の姿が見えた。

「あ、西門さん、起きた?
お腹減ったでしょ。ちょっと遅くなったけどお昼にしよ!」

そう言ってにっこり微笑む牧野は、食事の支度をしているらしい。

「はよ。」

シンクの前の牧野に近づいて、腰に手を回す。
それだというのに俺の彼女は

「ねぇ、動きにくいんですけどー?!」

とつれない態度。
巻き付けた手を外されて、背中を押されて、テーブルに着かされた。

飯なんて、作るのが面倒なら何処かに出掛けて食べてもいい訳で。
俺としては2人でイチャイチャ出来る方が有意義な時間の過ごし方だ。
なのにこんな扱い、不本意極まりない。

今日のランチはツナとコーンクリームの冷製パスタ。
微かに和風出汁の風味がするそれは、牧野の得意料理だ。
コンソメスープとサラダとパスタを食べ終わったら、もう既に4時を回ってた。
随分のんびり昼寝していたことになる。

「何処か出掛けるか?
牧野、行きたい所あるのか?」
「うーん、何処に行っても暑いよねぇ。
涼しいとこってどこだろ? プール?」

バカ牧野!
俺がお前の水着姿、他の人間なんかに見せる訳ねぇだろ!
そんな提案は即刻却下だ、却下!
そのうちプライベートプールかビーチがあるホテルにでも連れてってやるよ。
でも流石に今日これからという訳にはいかない。

「じゃあ、ドライブでもして、晩飯食って、どっかで夜景でも見るか?
日が暮れれば少しは涼しくなるだろ。」
「うん、西門さんに任せるよー!」

エンジンスターターで事前に車内を冷やしておいたお陰で、快適にドライブに出発した。
こんな便利機能ですら、牧野には贅沢に思えるらしく、

「地球温暖化に拍車をかけてる」
「暫く窓開けて走ればいい」
「ガソリン勿体無い」

などのお小言を頂く。
勿論そんなの総スルーだ。

今夜は何処の夜景を見せようか?
明日も朝茶事があるから、そう遠くには行けないし。
そう思って、箱根方面へと車を走らせた。
東名高速道路を西に向かい、厚木からは小田原厚木道路へ。
周りの景色がどんどん変わっていく。
走れば走る程空が広くなって来た。
その空が段々色付いてくる。
綿菓子のようにふわふわと浮かんでいた白い雲の淵が桃色になり、西の空は蜜柑色にと変化する。

「うわあ… 夕焼け。綺麗だねぇ、空の色。」

牧野が夢見心地で呟く。
そんな牧野を見つめたくて、平塚のPAに車を滑り込ませた。
車の外に出てみると、都内を出て来た時よりも、幾分凌ぎ易くなっている。
牧野の手を引き、PAの端にあるベンチへと誘った。
蜜柑色に染まった景色の中に小さな三角形のシルエットが浮かび上がっている。

「ねぇ、あれってもしかして…」
「そう、富士山。」
「えっ! すごい! なんか気分上がるね、富士山見ると!」
「今日天気良かったから、よく見えるよな。」

夕焼け空と富士山を見つめる牧野。
その牧野を見つめる俺。
太陽が沈み行く西の空は、蜜柑色から緋色へと色を変え、俺達の後ろから夜が忍び寄る。
最後の煌きが消えて、俺は牧野の頬に手を伸ばした。
ふっとこちらに向いた牧野が、目を細めて、そっと笑いかけて来た。
ふっくらした頬を親指でなぞる。

「そろそろ行くか?」

こっくり頷いた牧野と車に戻った。
まだ夕焼けの名残を残した西の空を見ながら車は進む。
カーラジオから流れてくるDJの声は

「日の入りは、さっき、6時42分でした。」

と告げている。

「なんか贅沢だね。」
「ん? 何が?」

くすっと笑ってから牧野が更に言葉を紡ぐ。

「好きな人と綺麗な夕焼けを見る時間があるって、凄く贅沢だなって思ったの。
だって、あたし、とっても幸せなんだもん、今。」

俺、今、顔が赤くなってるかもしんねぇ。
牧野、こっち向くなよ。
空、見てろよ。


__________


珍しく、つくしじゃなくて、総二郎が顔を赤らめるというお話でした。
照れてる総二郎。
管理人はそういうの、好きであります。


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moon road

先日の「sunset glow」の続編です。
日が暮れた後の2人の行先は…


__________


小田原東ICで小田原厚木道路を下りた。

「どこ行くの?」
「んー、軽く飯食おうかと思って。
この先の道では遅くなると店も見つからなくなるし、そうするとお前イライラするだろ?」
「何言ってんのよ! あたし、そんな子供じゃありませんっ!」

そうは言いつつも、腹が減ったら段々不機嫌になるんだって。
それなら先に牧野の胃袋の欲求を満たしといて、気楽にハンドルを握りたい。

「まあまあ。美味い蕎麦屋があるんだよ。蕎麦なら今からでも食えるだろ?」
「食べれるけど…」

お前が食べ物を断らない事も分かってるって。

暫く一般道を走って、馴染みの蕎麦屋の駐車場に車を停めた。
海沿いの高台にあるその店は、昼間は青い海を臨みながら蕎麦を食べられる、絶好のロケーションだ。
店に入り、西門の名を出すと、すんなり案内された。
個室で2人きりになった牧野が、知らない場所に来た緊張をやっと解く。

「流石西門さん、こんな所のお蕎麦屋さんにも顔が効くんだね。」
「ふん、違げぇよ。ここの店主の妹がウチの小田原支部にいるんだよ。
そのせいで面が割れているってのが正しい。」
「ふふふ、そうなんだ。」

そう呟いて牧野は窓辺の板の間に立って、海を眺めてる。
もう真っ暗でどこまでが海で、どこからが空なのか分かりにくい。
今夜の月は満月には少し足りない。
それでも暗い海を照らす唯一の灯りだ。
その月が作る白い光の道だけが水平線の在り処を知らせている。
海には漁船だろうか、ぽつりぽつりと小さな灯りが散りばめられている。

「夜の海って真っ暗。だから月が映えるんだね。」

海を見ながら牧野がそんな事を言う。

「月光の道。」
「え?」
「あの月の照り返しが海に映っているのをそう呼ぶだろ。
夜の海に見ていると、あそこを歩いて、海を渡れるんじゃないかって気がしてくる事がある。」

そう言って俺も窓の外の暗い海に目線を投げる。
俺の方に振り返った牧野の瞳が不安気に揺れている。

「どうした? 」
「だって…」
「んー? なんだ?」
「月に魅入られて、海になんか入らないでね。
あたしを置いてどこかに行ったりしたらやだよ…」

ったく、牧野ってやつは想像力が豊かすぎないか?
俺だって、ホントに海の上歩けるなんて思ってないっつーの。
それぐらい月は美しくて人を惑わせる力があるっていう例えだろ?

「俺がお前を置いて、どこかに行く事があると思ってんのか?」
「そうなったら嫌だって言ったの。」
「もうちょっと俺の事信じろよ。」
「信じてるよ! 信じてるけど… 西門さんが変な事言うから不安になるんじゃん…」
「ふっ。俺がそんなロマンチックなタマかよ。
俺はなぁ、自分の人生とっくに決めちまったんだよ。死に場所ももう決めてあるぜ。」
「えっ!?」

飛び上がる牧野。
頬杖突きながらそれを見ている俺。

「ど、どこで死ぬの? いつ?」

恋人にこんな質問する女いるか? 牧野つくしだけじゃねぇの?

「いつ死ぬかはまだ分かんねぇけど、死ぬ時はお前の膝の上って決めてんの。
それまでずーっと俺はお前の傍にいる。
だから、看取る時は、優しく膝枕してな、つくしちゃん。」

そう言ってウインクしたら、無表情で固まってる。
そして運ばれてきたせいろを猛然と食べ始めた。
そんな牧野をちらちら見ながら、俺も箸を付けた。

何考えながら食ってんのかなー?
怒ってんのか?
そんなでちゃんと味分かんのか?

無言で全てを食べ尽くし、憮然とした表情でご馳走様でしたと口にする牧野。
さっさと席を立ち店を出て行こうとするから、俺は見送りに出てきた店主への挨拶もそこそこに追いかけた。
牧野の小さな背中が駐車場の車の陰にある。

「牧野!」

声を掛けて、近寄ると… 牧野は瞳に涙を溜めていた。

「何だよ、お前、どうしたの?」

慌てて胸に引き寄せると、俺の胸をぼかすか殴りながら何か訴えてる。

「落ち着いて喋んねぇと分かんねぇよ。何だ? 言ってみ?」
「にっ、西門さんがっ、変な事、い、言うからっ、びっくりしてっ!」

しゃくり上げながら話す牧野の背中をゆっくり撫でて落ち着かせるように努める。

「変な事言ったか? 月光の道を歩くってやつか?」
「違うっ! その後っ!」
「死ぬ時はお前の膝の上って言った事か?」
「それっ!」

なんでそんなに興奮してるのか分からない。

「なんでだよ、当たり前だろ?
この先ずっと一緒に居たら、日本人の平均寿命から言って、俺がお前より先に死ぬだろ。
そうしたら、死ぬ時はお前の膝枕で死にたいって言っただけじゃん。」
「だ、か、ら! それって、これからずっと一緒にいてくれるってこと…?」
「俺、事あるごとにそう言ってるつもりだったんだけど。
何? やっと気付いたのか? 鈍感牧野。」

首をかくかくと縦に振ってる。

マジか? 俺の今迄の愛の言葉って、全部上滑り?

軽く脱力しながら、取り敢えず牧野を車に押し込め、蕎麦屋の駐車場を脱出した。


__________


あっれー?
あんないい感じの夕焼けの後がこれって…
いや、書き手の力不足なんですけど(苦笑)
あともう1話あってこのドライブデート完結なんですが、全部甘くても仕方ないから、色んな事2人にさせようと思ったらこんなことに…
つくし泣いてるしー。
この後またいい感じに持っていってね、総二郎!←他力本願?


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city lights

moon road」の続編です。
箱根の山上りからの…


__________


信号に煩わされるのが嫌で、ターンパイクで行く事にした。
緩やかなカーブが続く山道を、アクセルを踏み込み、ひたすら車を走らせる。
牧野はシートに身を沈めて黙ったままだ。

はぁーーーーー。
どうしたらいいんだよ、こいつ。

左ウインカーを出し、展望台とは名ばかりの、車1台分しかスペースがない駐車場に車を停めた。
ドアを開けて牧野を外へ引っ張り出す。
夜になったし、少し標高も上がったから、汗ばむ程は暑くない。
吹き抜ける生温い風がざわざわと音を立てて周りの木々を揺らしている。
その木々の切れ間から湘南の夜景が目に飛び込んで来た。
その光が牧野に見えるように、車に寄り掛かりながら、牧野を後ろから自分の腕の中に閉じ込める。

「さっきから何で黙ってんだよ?」
「…頭が混乱していて、上手く喋れないの。」
「何かややこしい事言ったか、俺?」
「だって、だって… ずっと一緒に居たいって思ってたけど、いつかは西門さんは何処か行っちゃうかもって…
そう思ってびくびくしてたんだもん。
あたし、何も持ってない雑草だからさ、西門さんに相応しくないって…」

そう言ってきた牧野をぎゅっと抱き締める。

「馬鹿だな。誰もそんな事言ってねぇだろ?
お前が自分にそうやって暗示掛けてるだけだ。
俺がそんな事言ったことあったか?」
「昔言ってたじゃない。
いずれは親の決めた人とって。」

思わず天を仰いだ。

高校の頃のボヤキを今持ち出すか?
って、こいつにとって俺と付き合うって事は、いつかは司との時みたく別れが来る関係だって思わせてしまうのか…
辛い恋のトラウマと家柄の違い。
俺はそれを乗り越えて、牧野を手にしないといけない。
自分の家の事は仕方ないにしても、司は面倒臭い置き土産を残していってくれたよな。
確かに牧野と添い遂げる事に異を唱える輩がいるとは思うが、そんな時には俺は伝家の宝刀抜いちまう覚悟があるんだ。

「お前と付き合うようになって、俺はずっと言ってきた筈だ。
お前が好きだ、ずっと一緒だって。
さっきやっと気付いたって言われた時、
今迄俺の言葉全然聞いてなかったのかと思って、ショックだったんだけど、つくしちゃん?」
「聞いてなかった訳じゃないよ。
ただ、ずっとっていうのは、一緒に居られる限りずっとって事で、お別れする日が来たら終わりなんだと覚悟してたんだもん。
死ぬ迄一緒だって思ってなかったから…」

腕の中の牧野をこちらに向かせる。
目と目を合わせて言葉を告げる。

「俺達、ずっと一緒だから。
死が2人を分かつまで、俺はお前の傍にいる。
何があっても離れない。分かったか?」

こんなプロポーズか結婚の誓いみたいな言葉、こんな時に言うなんて。
それも他に誰もいないにしたって道路っ端だし。
でもこれも牧野らしいっちゃらしいのか?

「…ホント?」
「本当に。」
「ホントにホント?」
「だーーーっ。しつこいな。本当だって言ってんだろ? もちょっと俺の事、信じろよ…」

両手で牧野の手を握り、額に自分のそれをコツンとぶつける。

「いたっ!」
「あのな、邸で直接お前にしょっちゅう稽古付けて、親父にもお袋にも何度も会わせて。
何処にでも一緒に連れ回して顔売って。
今日だって小田原支部の縁者の店で飯食って。
俺はお前の事、周囲に認めさせるように色々やってんの。
お前を得る為ならどんな苦労も厭わない。
だから、別れる覚悟なんか必要ない。
牧野、お前の未来は俺と共にあるんだ。分かったか?」
「う、うん…」

イマイチ煮え切らない返事だな、オイ。
でもまあ、こんなとこに長く居ても仕方ないし。
額にひとつキスを落として、ひとまず車に戻る。

何となく変な空気が車内に流れてる。
取り敢えず、音楽でもかけとくか?
iPodの中から目当てのアルバムを探す。
2人で観た映画のサントラ。
それを選んで、また車をスタートさせた。
曲が流れ始めて暫くして牧野が反応した。

「あ、この曲…」
「気が付いたか?」
「うん。あたしがこの映画好きだって言ったから、サントラ入れてきてくれたの?」
「そ。俺ってばいつもつくしちゃんのこと考えちゃってるから。
お前を喜ばせることなら何でもしてやりたいって思ってんの。」

また黙り。
でもそれって今度は照れてるからだろ?

くねった山道をライトが照らす。
周りは木が生い茂っているから本当に暗い1本道。
対向車も殆どなく、漆黒の闇を切り裂くように上っていく。
不意に視界が開け、大観山のスカイラウンジに着いた。
駐車場に滑り込み、芦ノ湖が見える展望台へと牧野の手を引く。
昼間に来れば芦ノ湖と富士山の共演が見られるであろうビュースポットも、暗いからか今は誰もいない。
目に映る景色全てが闇に包まれ、辛うじて芦ノ湖畔の街灯りが、熾火のようにぼうっと見える。
あとは山間に家々の灯りが小さく瞬くのみだ。

「彼処だけ光ってるね…」

俺に身を寄せながら牧野が呟く。
腰に回した手に力を込め、もっとぴったりと身体を寄せ合う。

「なあ。」
「ん?」

牧野が俺を仰ぎ見る。

「俺から離れるなよ。」
「うん。」

頬を俺の胸に寄せて来た。

「今だけじゃ無くて、この先ずっとって事だぞ。」
「うん。死が2人を分かつまで…でしょ?」
「そう。俺、お前がいないとダメなんだよ。
お前が俺を照らすただ一つの光だから。」
「そんな事… 西門さんこそあたしの総てだよ。
総二郎の総は総てって意味でしょ。
あたし、西門さんの名前大好き。
付けて下さったご両親に感謝してる。」

予想外の牧野の言葉に胸を詰まらせる。
思い余ってその身体を掻き抱く。

「お前は本当にもう… どうしてそういうこと言うんだよっ!」

この暗闇では、俺の顔なんかよく見えないかもしれないが、今のこの情けない表情を牧野に見られる訳にはいかない。
抱き締める腕に力がこもる。

「もう離さないからな、一生。」
「うん… 離さないで…」


__________


city lights〈街の灯り〉と聞いて、「♪街の灯りが とてもきれいね…」と思い浮かぶ、私は根っからの昭和の女…
(あ、勿論リアルタイムじゃないですよ! 1968年発売だから、まだ全然生まれてませんし!←強調!)
ドライブシリーズ、これにて完結でございます。
最後はまたつくしの言葉に心乱された総二郎でした。
切なく書けたかな?


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