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hortensia

Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
まず初めに「ご案内&パスワードについて」をお読み下さい。
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答えはYESのみ? 前編

類つくの次はあきつくもUpしないと、あきらに「俺は地味だから・・・」とひがまれそうなので、今度はあきつくで!(笑)
需要、あるのかしら・・・?
今日、明日、明後日と3日間、お昼はあきつくとなります。

社会人2年生になったつくしとロンドン帰りのあきら。久々の再会です。


__________


定時をちょっと過ぎて、本日のお仕事は終了!
同僚と一緒にエントランスを出てきたら、なぜだか会社の前のフリースペースにちょっとした人垣が出来てる。
なんだろうね?と話しながら好奇心で覗いてみれば、人垣の向こうには・・・

「み、美作さんっ?」

思いっきり素っ頓狂な声が出た。
そう。ロンドンに行ってるはずの美作さんが、甘ーいオーラを放ちながら立っている。

「おう、牧野。」

あたしに気付いた美作さんが、こちらに向かって歩いてくる。
人垣がすーっと二手に分かれる。
あなたはモーゼか?

「牧野さんのお知り合いっ?」

色めきたった同僚に

「あ、えーと、知り合いっていうか、高校のセンパイ?
なんかあたしに用があるみたいだから、今日はここで失礼しまーす。
お疲れ様でしたーっ。」

と一気にお答えして、美作さんをぐいぐい引っ張って歩き出した。

「おい、牧野。もうちょっとゆっくり歩けよ。
それに久々に会ったのに、挨拶もナシな訳?」

この人、何のんびりしてるのよ。
一刻も早くここを離れないと、明日からあたしが職場で色々困るじゃないのっ。
とにかく、車に押し込めなくちゃ!
絶対近くに停まっているであろう車を探して、道路上をキョロキョロ見渡すが、見付からない。

「車、どこ?」

「なに?」

「いつも乗ってる、あの巨大なダックスフンドみたいな車。どこに待たせてるの?」

「帰したよ。」

「はぁっ? どうやって帰るのよっ?」

「お前とこうやって歩いてもいいし、タクシーに乗ったっていいし、また呼び戻してもいいし。
そんなのどうにだってなるだろ。何焦ってるんだ?」

今にも吹き出しそうな顔で、あたしを見下ろしてる。

「それより他に、なんか言うことあるだろ?」

眇めた目が甘い雰囲気を運んできて、心臓がとくとく鳴り出した。
久々の『優しいお兄ちゃま攻撃』は、免疫が切れてるからヤバイんですけど。

「お、お帰りなさい、美作さん。」

「ただいま、牧野。」

ふわっと優しく笑って、ほっぺたに触れるだけのキス。
即座に顔が真っ赤になったのが自分でも分かる。
何してくれちゃってんのよ、ホントに。
ここはただの歩道で、周りには通行人もいるんだから。
これだから『優しいお兄ちゃま攻撃』は困るんだよ。

「い、いつ帰ってきたの?」

「あぁ、今日の飛行機で。
またすぐ戻らなきゃなんだけど、ちょっと日本ですることがあってな。」

「そ、そうなんだ。で、今日はどうしてこちらに?」

「クククク。お前、喋り方変だぞ。どうしたんだよ?」

美作さんは肩を小刻みに震わせて、右手を口に当てながらも、堪え切れずに笑ってる。

「へ、変かな? うん、変かもね? あはははは。」

誤魔化す自分の笑い声が空しいよっ。

「俺、お前に話があるんだけど。」

「うん、何?」

話?話って何よ。電話かメールで済ませてもいいんじゃないの?
ともかくこの状況をどうにかしないと。
会社の近くはまずいでしょ。
現状打破よ、つくし!
でもどうやって?

「歩きながらじゃ落ち着かないから、どこか入らないか?」

「うーん、ここら辺に美作さんが飲むようなお茶が出てくるお店は無いよ。」

「じゃ、牧野の部屋で。」

「へっ?」

「茶葉は持ってる。ほら、これ。お前への土産。
だから牧野の部屋へ行って、これを飲めばいい。」

んーーーー? 何言ってる?

理解が及ばないうちに、いつの間に停められてたタクシーに乗せられた。


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答えはYESのみ? 中編

どうしてこうなったの?

何故だか美作さんがあたしの部屋にいて、今、目の前で紅茶を入れてくれている。
狭いワンルームに漂う優雅な香りと美作さんという存在に大いなる違和感。

「はい、どうぞ。」

「あ、ありがと。」

サーブしてくれた紅茶を一口飲むと、香り高い紅茶の他に、爽やかな柑橘系の香りが鼻に抜ける。

「美味しい・・・」

「ああ、牧野の好みだろ、これ。
矢車菊がブレンドされてるんだ。」

「美作さんが選んでくれるものに間違いはないよね。
ありがと。美味しく頂くね。」

あ、また『優しいお兄ちゃま攻撃』の気配。
紅茶を飲んでるあたしを流し目で見ながら、口元が綻んでる。
攻撃を受ける前に何かせねば!

「今日帰ってきたんでしょ。疲れてない?
早く帰らないと、双子ちゃんもおば様もお待ちなんじゃないの?」

「あぁ、大丈夫。飛行機の中で寝てきたし。
家にはあと2~3日はいられるから問題ないよ。」

んー、追い返す作戦は失敗か?
後は、後は・・・

「ごっ、ご飯! 晩ご飯食べなきゃだよね?
ウチ、冷蔵庫空っぽ! 何もおもてなし出来ないしさ。
久しぶりにお家のシェフのご飯を食べたら? 懐かしいでしょ。」

「じゃあ、飯は話が終わったら、一緒にどこかに食いに行こう。
お前が食べたいって言うならなら、一緒にウチに帰ってもいいけど。」

そう来たかっ。
後は、後は、後は・・・ 思いつかないーーーー!

「牧野。」

ん? なんか真面目なお顔?

「はいっ?」

「一緒にロンドンに来てくれないか?」

今なんて言った?
イッショニろんどんニキテクレナイカ?
誰が? 誰と一緒に?

「だから、牧野が俺と一緒にロンドンに。」

んんんんん? 美作さん、頭おかしくなっちゃったの?
大丈夫かしら?
どっか打ったりしたんじゃない?

「あぁ、大丈夫。どこもおかしくないよ。痛くもない。」

いや、そんなこと言う人、おかしいに決まってるでしょ。
あたしは日本の東京で会社員してる一般庶民なんだから、気軽にイギリスのロンドンなんか行けないっつーの。

「お前なぁ、言っとくけど、それ、全部聞こえてるからな。」

真面目な顔したかと思ったら一変。
くすくす笑ってるし。

「へっ?」

「だから、お前、思った事全部口に出してるの。
面白いから俺はいいけど。」

「えぇっ? 聞こえてた?」

「あぁ、全部聞こえてる。」

今度は盛大に肩を揺らして、ぶくくくくと笑ってる。

あたし、またやっちゃった?
頭の中丸見え、思考だだ漏れ。
あーでも、今はそのこと考えらんない。

「あのね、美作さん、話がちっとも見えないんだけど。」

「お前、俺の話、聞いてないの?」

なんだかちょっと責めるような目つきでこちらを見るけど、それ、何の演技ですか?

「いーや、聞いてたけど分からないって言ってるの!」

一つふーっと溜息をついた美作さんは、人の頭をぽんぽんしながら

「全く、牧野は。」

なんて言ってる。
その頭ぽんぽんも『優しいお兄ちゃま攻撃』ですからねっ。

「じゃ、もう一回言うからな。
俺と一緒にロンドンに来てくれ、牧野。」

「あたしが、美作さんと、ロンドン?
何しに? 会社そんなに休めないよ?」

「うん、そうなんだよな。会社、辞めなくちゃいけなくなるよな。
それは申し訳ないと思ってる。
一所懸命に就活して、やっと入った会社、1年ちょっとで辞めろって、酷い事言ってるなって分かってるけど。」

なんだか苦りきった口調の美作さんだけど、どこか楽しそうでもある。
なんじゃこりゃ?

「あたし、会社、辞めるの?」

「うん、ロンドン行くにはそうするしかないだろ?」

会社辞めて、美作さんとロンドン。
なんで? あたしに何をさせたい訳?
全然ワカラナイ。
思わず、首が右にかこっ、今度は左にかこっ。
傾げてみてもワカラナイ。


__________



お土産の紅茶は「BLUE OF LONDON」です。
ベタすぎたかな?(笑)
アールグレイにベルガモットの香りが付いて、矢車菊がブレンドされています。
大好きな紅茶のひとつです。
似た感じのものに「LADY GREY」がありますよね。
「BLUE OF LONDON」を切らした時には、「LADY GREY」を飲んでます。


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答えはYESのみ? 後編

「お前、俺とロンドン行くの嫌なのか?」

「嫌も何も・・・」

「何か日本を離れられない理由でもあるか?
好きな男でもいるのか?
まだ司に未練がある?」

あたしは日本で働いて、日本に住んでるんだから、ここにいるの。
好きな男?
あたし、好きな人なんかいたっけ?
そりゃ、あれ以来お付き合いなんかしたことないけれど。
なんで今更道明寺が出て来ちゃうの?

「未練なんてある訳ないじゃん。
もうすっかり友達なの、美作さんだって知ってるでしょ。」

「じゃあ、類か?」

「あたしと類はそんなんじゃない。」

「総二郎か?」

「はぁ? 有り得ないし。」

「じゃあ、俺だろ。」

「どうしてそうなるのっ?」

「俺たち4人以外なんて、牧野は好きになれないんだよ。」

美作さんがふふふっと鼻で笑ってる。
人を鼻で笑うなんて失礼しちゃうわ。

「俺は牧野が好きだよ。」

は? またまた何言っちゃってるの?
新手の『優しいお兄ちゃま攻撃』?
妹みたいに可愛いよってか?

「牧野が考えてるような好きじゃない。
本気で、一人の女性として好きなんだ。
お前、俺の事お兄ちゃま扱いするの、もう止めろ。
ロンドン行ってお前と離れて気が付いたんだよ。
そのうちお前が俺の事見てくれたらいいって思ってたけど、そんなのウソだった。
1年以上離れていて大丈夫な訳ない。
俺は牧野がいなきゃダメなんだ。
牧野だけが大切なんだ。」

時間が止まる。
なんか息がうまくできない。
苦しい。
なんで涙が出てるんだろ?
止まらない。
身体に力が入らない。

気が付いたら、美作さんの腕の中だった。
美作さん愛用の甘い香りを吸い込むうちに、段々落ち着いてきた。
これって精神安定剤?

「大丈夫か?」

「ん・・・」

「俺の話、分かった?」

「うん、多分・・・」

「なんだ、多分って?
まぁ、牧野の気持ちは、後から俺に追いついてくれればいいよ。」

「美作さんってこんな強引な人だっけ?」

「牧野の前ではずっといいお兄ちゃまでいてやってただろ?」

美作さんの手が、優しくあたしの髪を梳いている。
なんだか落ち着く。

「あれって、世を忍ぶ仮の姿だったの?」

「そうなのかもな。
俺ってば、気遣いのヒトだから、お前の求める姿を演じてた。
でも本当の俺は、かけがえのないものにはこんなに熱くなれちゃう男だったんだよ。
って、俺も今初めて知ったんだけどな。」

「あのー、えーっと、あたし、美作さんと付き合うの?」

「そうしたいから、一緒に来てくれって言ってるの。
ロンドンでは一緒に住みたいんだけど。」

「どどどどど、同棲っ?」

思わず美作さんの腕の中から飛び出た。

「牧野も知らない国で1人で暮らすより、俺と暮らす方が安心だろ?」

そりゃまあそうなんですけど。

「おじ様やおば様になんて思われるか・・・」

「そんな外堀、もう埋めてきたよ。
1年何やってたと思う?
お前を迎えにくる準備が出来たから、今日帰ってきたんだ。
親父もお袋も双子も大歓迎だってさ。
お袋なんて、もうウェディングドレスのデザイン考えてたぞ。」

ウェディングドレス?
結婚式?
結婚?
んんん?

「結婚っ?」

頭の中にはクエスチョンマークが飛び交う。

「あぁ、いつかはそうなるだろ?
でも俺焦ってないから。
ちゃんと待つよ、牧野が俺と結婚したくなるまで。」

美作さんがあたしの手を取る。
とろけそうに甘い笑みを浮かべてあたしを見てる。

「牧野、俺と付き合って。
一緒にロンドンへ行こう。
返事はYESしか受け付けない。」

「YESしか答えがないの?」

「そうだよ、YESだけ。
大丈夫。牧野は俺の事、もっともっと好きになる。
俺にはそうさせる自信がある。
ほら、返事は?」

なんじゃ、この俺様発言は。
でも妙に納得させられちゃうのは、なんでなの?
多分あたしは美作さんの術中にはまってる。
催眠術なのかもしれない。
だって口が勝手に動くもの。

「・・・YES・・・。」

「ありがとう、牧野。
もうこの手、離さないから。覚悟して。」

手をぎゅっと握られ、美作さんが近づいたと思ったら、優しいキスが降ってきた。


-fin-


あ、甘いよ、あきらー!
自分で書いてて、息がつまりそうでした(笑)


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