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hortensia

Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
まず初めに「ご案内&パスワードについて」をお読み下さい。
https://potofu.me/hortensia

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He is my Prince Charming 1

ちょっと楽しそうなネタを頂いたので、あきつくSSで。
early summer vacation」の続編です。


__________


<つくし24歳 あきら25歳 立秋の頃>

「ね、あきら、あたしちょっと日本に帰ってきてもいいかなぁ?」

週末、2人でキッチンに立つのがこの頃の習慣だ。
ハウスキーパーを雇うことを良しとしないつくしは、家事を全て引き受けている訳で。
一緒に居られる週末ぐらい、ちょっと肩の荷を下ろさせてやりたい…と思って、料理や片付けの手伝いをしながら、つくしと話をしたり、笑顔を見たり。
俺にとっても楽しい一時。
そこに降って湧いたような帰国話。
俺は一瞬驚いた顔をしてしまったと思う。

何故?来月からは大学への編入も決まっているのに…

疑問と不安が交錯する。
その表情を読み取って、くすくすと笑うつくしがいた。

「そんなに驚かないでよ。
ちょっとって言ったでしょ。
あのね、中学の時の同級生から手紙が来たの。
突然なんだけど、再来週、親しい人だけ呼んで結婚式を挙げるんだって!
ほら、あの…おめでた婚っていうのかなぁ?
お腹に赤ちゃんがいるのが分かって、急に決まったらしいの。
それで遠いけど来れたら来て欲しいって言ってくれてるから…」

なんだ、そういう理由か。
一瞬焦ってしまった自分を笑ってやりたい。
つくしが俺を置いて日本へ戻ってしまうなんてありえないって思ってるのに、心のどこかでは一抹の不安を拭いきれないでいるというのを実感してしまった。
やっぱり異国で暮らすのは、つくしにとってどこか負担なんじゃないか?って。
日本に置いてきた家族や友人に会えないのは辛いんじゃないか?って。
いつもその事は気掛かりで。
でもこの忍耐の塊みたいな女であるつくしは、絶対にそんな事ないって言い張るから。
本当の心の内は、俺にも解らず仕舞いなんだ。

「あぁ、そうか。折角の招待なんだし、行って来いよ。
つくしも久しぶりに日本で会いたい人がいたり、やりたいこととかあるんじゃないか?
今から大学が始まるまで、日本にいたらどう?」
「うーん、でもあんまり長く行くのはちょっと…。
1週間位行って来てもいい?」
「うん、1週間と言わず、もっと長くてもいいんだぞ。
俺の事は心配要らないから。
食事は適当に外で済ませればいいし。
お陰様で洗濯も出来るようになったから、1人でも大丈夫だよ。」

俺の話を聞きながら、ずっと顔が笑っているつくし。
なんだよ、俺、変な事言ってるか?

「ふふっ! あの何でも使用人さんにしてもらってた『美作さん』が、今では家事まで熟す『あきら』なんだもん。
人は変われば変わるものだよねぇ!」

そうか、そういうことで笑ってる訳か。
別に今だって身近にそういう人間が居たら、あっさり任せてしまうと思うけど。
この俺達が2人で暮らすフラットの中では、つくしの意思が最優先。
ここは俺のお姫様の小さな小さな城だから。
俺はそれを護りたいだけだよ。

「人は幾つになっても成長出来るって証だろ?
でもあいつらが知ったら驚くかもな。
俺がつくしの従順な僕で。」
「人聞き悪いっ!
それってまるであたしがあきらをいいように使ってるみたいじゃない!
そんな風に思ってたの?」
「ふっ。冗談だよ。
ちょっとからかっただけさ。
で、いつから帰るんだ?
急いで飛行機のチケット押さえなきゃだろ?」
「ちょっと待ってて。」

濡れた手をタオルで拭い、自室へと一旦消えたつくしは、手に封筒と手帳を持って、ダイニングテーブルまで戻って来た。
俺もその横に腰を下ろす。
白い封筒の中から出て来た招待状。
横から覗き込むと、すっと俺の前に差し出してくれた。
日付は2週間後の土曜日。
場所は都内の下町情緒あふれる観光名所のホテル。

「花嫁さんがつくしの同級生なんだよな?」
「そう、あたしの中学の時のクラスメイトってホントに皆仲良くてね。
時々同窓会したり、女子だけでご飯食べたりしてたんだよね、日本にいた時は。
佳世はそういう時にいつも音頭を取ってくれるしっかりしたコでね。
そのしっかり屋さんがおめでた婚っていうのが可笑しいんだけど。」

招待状をそっと指でなぞりながら、花嫁となる友達の事でも思い出しているんだろうか。
つくしは優しく微笑んでいる。
手帳をペラペラ捲り、首を捻ったり、頬に手を当てたり。
何やら悩んだ挙句、希望の日取りを決めた。

「うーんと、再来週の水曜日位の飛行機であっちに行って。
土曜日が結婚式でしょ。
で、その次の水曜日に戻って来ようかな?」
「片道12時間だぞ。
折角の機会だから、もっとのんびりしてくれば?」
「いいの、1週間で!
…そんなに長くあきらと離れていたくないのっ!」

顔を真っ赤に染めたつくしが愛しくて。
背中に手を回して、ぐっと抱き締しめた。

俺も同じだよ、つくし。


__________


ちょっとご無沙汰してたラブラブなあきつく。
甘ーいやつを書きたいな(〃艸〃)ムフッ

「心の器」63話、お待たせしております。
書けてないのです。
今、ホント時間無くて…
徹夜の日もある位で…
落ち着いて書けるようになったら必ず!


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He is my Prince Charming 2

1年ぶりの帰国。
羽田に着いて驚いたのは、人の流れのテンポの速さだった。
ロンドンだって大都会。
別に田舎でのんびり暮らしてた訳じゃない。
それなのに、自分の周りを物凄く速い流れが追い越して行ったり、すれ違ったり。
目が回りそうな気持ちになる。
慌ただしい人の波に翻弄され、思わずぼけっとしていたら、「牧野様。」と名前を呼ばれた。
振り返ると、そこにはお仕着せを着た男の人。

もうっ! あたし電車で帰れるって言ったのに!
あきらの心配性め!

「あ、あの、あたし…」
「美作家の運転手をさせて頂いております、藤井でございます。
ご希望のところまでお連れするよう、あきら様より申し付かっております。
お荷物をお預かりします。」
「折角来て頂いて申し訳ないんですが、あたし、電車で実家に向かいますので…」
「長旅でお疲れの事と思います。
そんな牧野様をお一人で電車にお乗せしたとあっては、あきら様からお叱りを受けますので。
どうぞ私の為にも、お車にお乗り頂けませんでしょうか?」

絶対にこう言えばあたしが車に乗るだろうというセリフを運転手さんに教えたわねっ!
断れないじゃないの!

「すみません… お手数をお掛けします…」

そんなこんなで、暑ーい炎天下の午後の東京を、程好く涼しくて広々としたシートの高級車に乗って、両親の住んでるアパートに送ってもらった。
はい、快適ですよ。
でもなーんかしっくりこなくて落ち着かない…
アパートの前の道で降ろしてもらって、荷物を降ろすために下りてきた運転手さんにお礼を言ったら、荷物を手にして、「どちらにお運びすれば?」と聞いてくる。
こんな狭い道路にリムジンではないとはいえ、大型の黒塗りの外車を停めておくのは気になって、「もうここで結構です!」と言うんだけど、やんわりと断られてしまって、結局ドアの前までスーツケースを運んでくれた。
「それではここで失礼致します。」と綺麗なお辞儀をして、運転手さんは去って行き、あたしはふうーーーと息を吐いた。

あたしはどこぞのお嬢様じゃないんだから!
こんなアパートが実家の庶民には、こんなの肩肘張るっていうの、あきらには分かんないだろうなぁ。

気を取り直して、玄関ドアの横のチャイムを鳴らす。
鳴っている音が漏れ聞こえてくるような普請の部屋から、ドタドタと足音をさせて現れたのは、何やら目をキラキラさせ、頬を紅潮させたママだった。

「お帰り、つくし!
皆さん、お待ちかねだよ!」

は? 1年振りに顔を合わせた娘に掛ける言葉、無いわけ?
それに皆さんって…?

足元を見れば、絶対にパパとママのものではない高級そうな靴がズラリ。
あり得ないでしょ、こんなの!

リビングに飛び込むとそこには、庶民の代名詞・ちゃぶ台を囲んで、西門さん、類、滋さん、桜子がお茶を飲んでいる姿があった。

「おう、牧野。邪魔してるぞ。」
「お帰り、牧野。」
「つくしー! 会いたかったー!」
「先輩、全然連絡くださらないから、寂しかったです。
そんなに同棲生活って楽しいものなんですか?」

前の3人はまあ置いといて。
桜子、あんた、何てこと言うのよー!

「何してんの、あんた達?」
「あん?」
「……?」
「ん? 何? 何?」
「どうされました? まあ、先輩も突っ立ってないで、お茶でも飲まれてはいかがです?
西門さんがお持ちになった玉露、日本の味ですわよ。」

思いっきり4人を睨め付けるけど、どこ吹く風。
飄々として、まるっきり効果ない。
ママは面白い見世物でも見てるように、目を輝かせてるし。

「こんなトコで何してるかって聞いてんのー!」
「だってお前、絶対に空港に迎えに来るなっていうから、ここで待っててやったんだろう。」
「牧野、何怒ってんの?」
「つくしー、久しぶりにつくしのママの手料理食べたら美味しくって。
滋ちゃん、お腹いっぱいだよ。」
「さぁ、先輩、お支度を。出掛けますわよ。」

一体、何時からここに?
そして今から出掛けるって?
あたしは今12時間のフライトを終えて、1年振りに実家に帰って来たとこなの!

「まあまあ、そう言うなって。
俺達だって忙しいんだから、そうそう全員集合出来るタイミングはねぇんだよ。」
「ぶくくくく。牧野、相変わらず頭の中身、漏れてるんだね。」
「滋ちゃん、お腹いっぱいだけど、デザートは別腹だから!
甘い物なら付き合うし。」
「はい、先輩、行きますわよ。
お母様、お邪魔いたしました。
今日は先輩をお借りしますね。」
「はい、どうぞどうぞ! 宜しくお願いしますね。
つくし、はい、これ合鍵。
じゃあ、行ってらっしゃーい!」

滋さんと桜子に両脇を抱えられ、半ば引きずられるようにして、今来た道を戻らされる。
すぅっと滑るように走り込んで来たリムジンに押し込められて、メープルのスイートまで連行された。

はぁ。ホントに東京のテンポにはついていけないや。


__________


色々滞っててスミマセン(^_^;)
関係各所への業務連絡も出来ず…
コメントのお返事も出来ず…
でも今はこれが精一杯なの。
今夜も徹夜の予感なの。
皆様のあったかいコメント読みながら、毎日頑張っております。
有り難うございますー。
数々のお優しいお言葉に癒されてます!
ではまた荒波に揉まれて来ますー。


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He is my Prince Charming 3

つくしが日本に発って、久し振りの独り寝のベッドは、夏だというのに薄ら寒い気がして。
朝もどことなくだるい感じで、すっきりとは起きられなかった。

つくしが起こしてくれないとこんなに力が入らないものなのか?
俺、重症だな…

朝食はカフェで済ませて、会社に向かう。
その途中で「無事羽田に着いたよ!」とのメールを受け取った。
空港には美作の車を手配してある。
きっとつくしは遠慮して乗りたがらないだろうけど、無事に実家まで送り届けないと、俺の気が済まないから。
お疲れ様。俺は今出勤途中。実家に着いたらまたメールくれよ。」と返信して、また歩き出した。
自分のデスクに着いて、目の前のフォトスタンドのつくしの写真を指でなぞる。

俺、1週間もつのかな、つくし。
あぁ、俺は牧野つくし中毒だ、それも末期の。
禁断症状はあっという間に表れたよ。
仕事しながらも、届くはずのメールが来ないのが気になって、どこか上の空。
どんなに道が混んでたって、遅すぎる。
長旅で疲れて、実家に着いた途端に寝ているなんてことなのか?

じりじりしながらデスクの上に置いたプライベート用の携帯を時折見遣るが、着信を知らせることは無い。
そうこうしているうちにランチタイムになった。
あんまり食欲は無いけれど、この後も仕事は続くんだから…と言い聞かせて、席を立とうとした時に、やっと携帯が震えた。
急いで画面を見ると、総二郎からのビデオ通話。

何で総二郎? 何でビデオ通話?

怪訝に思いながらも通話ボタンを押すと、そこに映し出されたのは、どう見てもメープルのスイートで。
ソファで寝ているのはつくし。
その横で寛いでいるのが類。
派手に手を振り、「あきらくーん、お久しぶりー! つくし、寝ちゃったよぉ!」なんて言いながら上機嫌なのが滋。
奥には素知らぬふりで1人掛けのソファに座っている桜子。

何やってんだよ?
つくしは数時間前に日本に着いたばっかりなんだぞ!
それをメープルに引っ張って来て、酒飲ませて、眠らせた?
どうして大人4人いて、誰も止めとこうって言わないんだよ!

「おい、総二郎?」
「おう、あきら。元気か? わりぃな、牧野、この通り寝ちまってさ。
あとでベッドに移しとくから、心配すんな!」
「…何でメープルに連れ出してるんだ? つくしは今日着いたばかりだろう。」
「俺達も色々忙しいもんでな。
全員の都合がつく日が今日しか無かったんだよ。
滋は週末からNYだって言うし、俺も茶会で京都だろ。
類は牧野に会う為だけに帰国してるんだ。
明日には香港にとんぼ返りだってよ。」
「総二郎、余計な事言わないで。」

類がつくしの横にべったり張り付いているのが気に食わない。
総二郎の携帯のカメラはそれを態と映してる。

「類、ちょっとつくしから離れろ。」
「あきらのケチ。1年毎日牧野を独り占めしてたんだから、ちょっとくらいいいでしょ。
それにつくしって呼んでるの、ムカツク。
牧野もあきらの事呼び捨てにしてるしさ。
俺が仕事で日本を離れている間に強引にロンドンに連れ去って、牧野を自分のものにしちゃって。」
「ふん。類だって見守ってばかりいないで勝負かければ良かっただろ?
ぐずぐずしてたヤツが悪いんだよ。」
「その勝ち誇った言い様がますますムカツク。」

そう言いながら、類がますますつくしに身体を寄せていくから、思わず携帯の画面を睨んでしまう。

類め。こっちが手出しできないところにいるからって、調子に乗りやがって!

「滋、類をつくしから引き剥がしてくれ。」
「なーに、あきら君、ヤキモチ?
悔しかったらつくしを迎えにおいでよ。
そうしないと滋ちゃんがNYにさらって行っちゃうよー。
滋ちゃんだってつくしと遊べなくて寂しかったんだから!」
「そうですわ、美作さん。今回のご帰国だってたった1週間。
先輩にもっと自由を与えて差し上げても宜しいんじゃないですか?」

総二郎が笑いを堪え切れずに吹き出しているのが聞こえてくる。
滋までもがつくしに纏わり付いているのも見える。

まるで俺が人さらいのようにつくしをロンドンに連れ去り、軟禁でもしているかのような奴等の言い分。
そこにつくしの意思が反映されているとは思わないのかよ?

「もういいから、つくしをベッドに寝かせてやってくれよ。
長旅の後で疲れてるんだろうから。」

類がつくしを抱いて運ぶのもまた腹立たしいが、致し方ない…

そう思った時、ドタバタと物音が聞こえたと思ったら、携帯の向こう側にはスイートのリビングのドアを押し開けた司が、肩で息をしながら仁王立ちしてる姿が映し出された。

「司、おっそーい!
つくし、待ちくたびれて寝ちゃったよ!」
「うるせぇ! これでも最大限急いで来たんだよっ!
お前らこそ酒の弱い牧野にシャンパンなんか飲ませたんだろう。
だから寝ちまったんじゃねぇか!
俺が行くまで起こしとけっつったろうが!」

何で司まで?

「司、仕事は? どんぐらいいられるんだ?」
「明日の朝、プライベートジェットでNYに戻る。ここに来るまで機内でもやるだけの事やって来たんだ。
半日位の休み、取ってもバチはあたらねぇ。」

まるでまだ自分の恋人であるかのように、司がつくしを軽々と抱き上げ、ベッドルームへと運んで行く。
桜子が先に立ってドアを開け、それに続いて司に抱かれたつくしも暗い部屋の中に吸い込まれていく。

さっき類に抱き上げられるつくしを想像した。
今司がつくしを抱きかかえていたのを目の当たりにした。
どっちも俺の心をざわつかせる。
ざわつかせる?
いや、ざわつかせるなんてもんじゃない。
腸が煮えくり返ってる。

「あきら、おーい、あきら?」
「…聞こえてるよ。」
「この通り、牧野はベッドルームに運んだ。
あとは桜子に任せとけばいいんだろ?」
「…あぁ。」

姿の見えない総二郎の声が聞こえてくる。
ベッドルームから司が出て来た。

何で俺だけ彼処にいないんだ?
仕事片付けて、俺も日本に帰ってやる!


__________


拙宅にしては珍しく、野獣登場したよ。


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He is my Prince Charming 4

急遽決めた帰国。
今は木曜日の午後。
明日の昼のロンドン-羽田便には絶対に乗りたい。
そうすると、仕事できるタイムリミットは明日の朝まで。
帰国をつくしに合わせるなら、帰りのフライトは水曜日だ。
明日と水曜は有給休暇を使うとして…
月曜と火曜は東京のオフィスに仕事を回せばなんとかなるか?
とりあえず飛行機の席を押えて、目の前にある山積みの仕事と格闘した。
急に一時帰国するなどと言い出した俺を、スタッフ達が目を白黒させて見つめてきたり、聞こえよがしにあれこれ囁いたりしているが、そんなのかまっていられない。
そもそも恋人を1人で日本に帰したが、心配になって追いかけていく…なんて言えるか!

無我夢中でデスクワークをこなし、やれる事はやった…とPCの電源を落としたのは、オフィスに朝日が射し込む頃だった。
流石に疲れ切っていて、流しのブラックキャブを停めて乗り込んだ。
フラットに着くまでの短い時間にも眠り込みそうになるのを必死に堪えて。
重い身体を引きずってなんとか帰り着き、シャワーを浴びて、着替えをした。
そう言えばろくに食べてもいなかったけれど、飯を作る気には到底なれない。
コーヒーだけ飲んで、空港に向かうことにした。
またブラックキャブを捕まえて
「Could you take me to Heathrow Airport Terminal 3 ?」
(ヒースロー空港ターミナル3まで。)
とだけ言って、疲れ切った身体をシートに任せる。
空港に着くまでの30~40分、俺はすっかり寝込んでいたらしい。
ターミナルの降車所でドライバーに声を掛けられ、寝惚けたまま、料金とチップを払って車を降りた。
夢見心地でふわふわとした足取りのまま、航空会社のカウンターで手続きをする。
荷物を全く持たない俺を訝しそうに見る係員。

いいんだよ、財布とパスポートさえあれば。
それと携帯か…
ああ、俺、つくしに連絡しなきゃ。
あいつ、今日は何してるんだ?
実家に帰ってゆっくりしてるかな?

そんなことを思いつつ、プライベート用の携帯をチェックすると、つくしからのメールが2通。
仕事していて気が付けなかったらしい。
1通目は昨日の深夜。日本では朝になった頃。
昨日は連絡せずにごめんなさい。
実家に着いたらメールするって約束だったのに。
家に着いた途端に滋さんと桜子と類と西門さんに捕まって、メープルに連れてこられて。
気が付いたら寝ちゃってた。
今は何故か道明寺までも一緒に朝ご飯を食べるところです。
お蔭で時差ボケはないけれど…
皆忙しいみたいで、今日はご飯を食べたらお仕事に行くって。
あたしは実家でのんびりします。
またメールするね。
お仕事頑張って!
ちゃんとご飯食べてね
。」
最後の一文を守れていなかったので、ちくっと胸が痛んだ。
2通目は今朝の8時。あっちは夕方か。
お早う、あきら。
ぐっすり眠れた?
そろそろ出勤時間かな?
あたしがいなくてもちゃんと起きれてる?
朝ご飯、カフェで摂ったのかな?
あたしは今日はママとお喋りしながら過ごしました。
明日のお昼はお友達の結婚式に行ってくるね。
時間に余裕があったらメールか電話してね。
待ってる。


電話しようかなと思ったが、ちょっと考えてメールにすることにした。
飛行機に乗る前に、つくしに会うために日本に向かうなんてばれたら、来るなと言われそうで。

たった1週間。それぐらい大丈夫。
俺だってそう思ってたさ。
気軽に送り出したつもりでいたんだ。
でも昨日みたいな事があると、俺は居ても立ってもいられなくなるよ。
俺がいないところで、他の男が…、類や司がお前に触れるなんて。
いや、俺がいるところでだってダメだけど。
やっぱり俺はもうお前を離せないよ。
いつも一緒にいなければ。
俺の側にいてくれなければ、俺はこんなにも弱くなる。

仕事が忙しくて連絡できなくてごめん。
疲れは取れたか?
明日に備えて、今夜はゆっくり寝かせてもらえよ。
中学の時の友達と会えるのも久し振りだろ?
結婚式、楽しんできて。
また、明日連絡する。


明日、サプライズで結婚式の会場まで迎えに行こうと決めた。
どれだけ驚くかと思ったら、想像するだけで胸が踊る。

ラウンジでまたコーヒーだけ飲んで、搭乗口に向かう。
つくしがいなくなった途端に食事しなくなったと知れたら、後でどんなお小言を頂く事になるやら。
でも、食べたい物が浮かばないんだ。
つくしと一緒に食べるなら、何だって美味しく感じられるのに。
早くつくしのところに行かないと。

ファーストクラスのシートに身を沈めて、やっとゆっくり眠れる…と目を閉じた。


__________


はい、あきら、飛行機乗っちゃいました!
明日迎えに行くってよー。
社会人なんだから、体調管理も仕事のうち!
ちゃんとご飯食べなさいよねっ。
つくしはそんな風に叱るのかしら?
ファーストクラスはさぞかしご飯も美味しいんでしょうねぇ。←小市民の考え…
あきらは目を覚まして食べるのだろうか???

さてさて、キリ番「77777」が近づいてまいりました。
2~3日中かな?と思いますー。
皆様への細やかなお礼代わりに、またまたキリリク受け付けさせて頂きます!
『キリ番踏んだよ!』という方がいらしたら、コメントか拍手コメントからお知らせ頂けたら嬉しいです。
リクエストは誠に勝手ながら
★総つく・あきつく・類つくのどれかで、パス無しで書けるお話。
★それまでに一度でも拙宅にコメントor拍手コメントして頂いた方。
に限らせて頂きます。
前回狙って外れちゃった方も、どうぞ狙ってみてください!

スマホをご利用の方は、「スマートフォン版で表示」でご覧いただいていると、アクセスカウンターが見えないんですよね…
管理人のスマホ(iPhoneですが…)では、敢えてPC表示にしているとカウンターも見えてます。
スマホからご覧の方はキリ番狙う時だけでも、PC表示に切り替えてご覧くださいませ!


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He is my Prince Charming 5

朝起きたら、知らない天井が見えた。
一度目を閉じて考えてみる。

ここって何処?
あたしはどうして知らない場所で寝てるの?

寝呆けた頭はなかなか答えを導き出さない。
とりあえずキョロキョロと左右に視線を走らせる。
隣のベッドに居るのは滋さん。
くーくーと可愛いいびきをかいている。
この豪華だけれど落ち着いた内装の部屋はメープルのベッドルームなのだろうか?
そう言えば、このまるで掛けていることを忘れちゃうような軽い羽毛の上掛けも、寝心地のいいベッドも、さらさらとした手触りの極上のリネンも、それを裏付けている。

滋さんと桜子と類と西門さんが何故だか実家のちゃぶ台を囲んでて…
そのままメープルに連れて来られて。
いつものようなドンチャン騒ぎになって…
そこから記憶が無い。
あたし、寝ちゃった?
どうやってベッドに入ったっけ?

恐る恐る上掛けをめくってみると、昨日の服装のまま。
でも、靴はちゃんと脱いでる。
…この胸の上でもそもそしているのはブラ。

ホック、外してある!
だ、誰の仕業?
自分でやった?
あたし、何の記憶も無いー!

とりあえず、滋さんを起こさないようにそーっと起き出して、バスルームで身支度を整えた。
充実したアメニティに感心したり、有り難く思ったり。
せめて薄化粧…と思ってバッグを探すと、ちゃんと寝ていたベッド脇のサイドテーブルの上に置いてあった。

あ、あきらに連絡しなきゃ!

慌てて携帯を取り出して着信をチェックすると、メールも届いていないし、電話もかかってきた様子が無い。

お仕事忙しいのかなぁ?
あの心配性のあきらから何の連絡も無いって不思議。

簡単に化粧して、リビングに続くドアを開けたら、そこには不機嫌そうな顔した道明寺がソファにどーんと座ってた。

「あんた、何で日本にいるの?!」
「久々に会って、最初の一言がそれかよ。」
「だって、だって、NYですっごく忙しくしてるんでしょ?
それがここに居るなんて驚くよ。」
「お前が元気にやってるか、様子を見に来てやったんだよ。」
「はぁ? 何よ、それ。
あんたに気にしてもらわなくも、あたしはロンドンで元気に暮らしてますからっ!」

そこまで言って、またやっちゃった…と後悔する自分がいる。
道明寺と話す時は、何故かいつも喧嘩腰になっちゃう。
たまに会う時位、穏やかに話したいって思うのに。
身体に染み付いた習性なのかな?

「ごめん… 心配して来てくれたの?」
「別に心配してねぇよ。あきらがお前を大事にしてない訳がねぇからな。」

ソファから立ち上がってあたしの前まで歩いて来た道明寺は、さっき梳かしてきたばかりの髪の毛を、大きな手でくしゃくしゃにしてくれちゃってる。

「もー、止めてよっ!」

道明寺をキッと睨みつけると、目を細めて優し気に笑ってる。
久しぶりに見た道明寺の笑顔は、昔を思い出させて、ちょっと胸がきゅうっと絞られるような感じがした。

「一緒に朝飯食おうぜ。
飯食ったら俺行かなきゃなんねーから。」
「うん。類と西門さんは?」
「隣の部屋。桜子は昨日のうちに帰ったぞ。」
「何でそんな事知ってんの?」
「俺は昨日来たんだよ。お前が寝ちまった後にな。
あいつらに起こしとけって言っといたのによー。
おい、朝飯、和食か? コンチネンタルか? アメリカンか?」
「道明寺と一緒でいいよ。」
「ちょっと待っとけ。」

広いリビングをスタスタ歩いて、内線電話を掛けに行くらしい。
あたしは大きな窓に近寄って景色を見下ろした。
東京のど真ん中と思えないような、緑豊かな公園が眼下に広がる。
その向こうには沢山のビルがにょきにょきとそびえ立っている。
ロンドンとは違う景色。
1年振りに目の当たりにするガラス越しの東京は、灰色で、無機質で、懐かしいという気持ちは湧いて来ない。
まるで大きな写真でも見ているかのようだ。

「おはよ、牧野。」

背後から声がして、振り返れば類と西門さんがリビングにいた。

「お早う、類。お早う、西門さん。」
「おう、良く寝れたか、つくしちゃん?
お前、いくら長旅の後で、時差ボケあるにしても、あんな風にいきなり電池切れるのはどうよ?」
「あたし、覚えて無いんだけど…」
「ふふっ。牧野、俺達と話してる途中で急に寝ちゃったんだよ。
突然首がかくんと落ちたと思ったら、もう寝てた。」
「そうそう、その可愛い寝顔、ビデオ通話であきらに見せてやったぜー。」

にやっと悪魔の微笑みを浮かべた西門さんと、柔らかな天使の微笑みをたたえた類。

「ぎゃー! 何してくれちゃってんのよ!」
「まあまあ。とりあえず朝飯でも食って。
それからあきらに連絡してやれよ。
きっとやきもきしてるからなぁ。」

悪魔がニタニタ笑いながらそんな事を言う。

だから、メールも無かった訳?
あきら、あたしの事呆れちゃったのかな?

慌てて携帯を探す為にベッドルームまで取って返した。


__________


看病しながらスマホをいじっていたら、一話分書けたので、イレギュラーですけど金曜のお昼にUPです。
ホント、スマホって便利ー。
いや、管理人はスマホ使い始めてまだ1年も経ってない、アナログ人間なんですけどね(・ω<)

今日か明日、キリ番「77777」を迎える予定です!
皆様宜しくお願いしまーす♪

明日からはバカップルのSSを3話連続でお届けしまーす。


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