27万HITの今現在、8万HITのキリリクを書くって…
大変長らくお待たせしていて申し訳ございません。
実はまだ77777キリリク第2弾と、80000キリリクもうお二方お待たせしてるの…
(カウンター設定ミスで複数のキリ番GET者を出しちゃったのでね。)
スミマセン、ホントーにスミマセン。
順次書いていきますので…
今日からは 80000キリリクその① 兼 総二郎Birthday SS をお届けします。
タイトルの「L'hiver est arrivé !」 の意は「冬が来た!」です。
ずっと書いてみたかった、「愛を語る言語」の続編です。
__________
<総二郎 26歳の誕生日を目前にした頃の2人のひと時>
初めて聞くメロディ。
J'ai vu trois bateaux sur la mer
C'était Noël, c'était Noël
J'ai vu trois bateaux sur la mer
C'était la fête de Noël
Ils s'en allaient à Betléem
C'était Noël, c'était Noël
Ils s'en allaient à Betléem
C'était la fête de Noël
Les cloches vont carillonner
C'était Noël, c'était Noël
Les cloches vont carillonner
C'était la fête de Noël
(Noël Gallois)
私は海の上に3艘の船を見ました
それはクリスマスのことでした
私は海の上に3艘の船を見ました
それはクリスマスのお祝いの時のことでした
彼らはベツレヘムに行きました
それはクリスマスのことでした
彼らはベツレヘムに行きました
それはクリスマスのお祝いの時のことでした
鐘が鳴るところです
それはクリスマスのことでした
鐘が鳴るところです
それはクリスマスのお祝いの時のことでした
小さな子供達が声を合わせて歌いながら、手を繋いでくるくる回っているのが可愛くて、思わず目を細めた。
「ね、西門さん、あの子たちの歌ってる歌、可愛いね。」
「んー、日本では聞いたことないな。
フランスの伝統的なクリスマス・キャロルなのかもな。」
「ね、東方の三博士って船でベツレヘムに行ったの?」
「あぁ? ベツレヘムって海辺の街でもない内陸部だろ?
それに東から来たって言うんだから、アラビア半島側から来たんだろうし。
別の話なんじゃねぇの? 知らねぇよ。」
「ふうん… まあ、いっか!」
「お前なぁ、自分の分かんない事、何でも俺に聞いて済ませようとすんなよ。
疑問に思ったらちゃんと調べろ!」
「はーい… じゃあ、日本に帰ったら、ね。」
-*-*-*-*-*-
今、2人で冬のパリに来てる。
西門さんが「俺の誕生日の前後1週間仕事休み取れ!」とか無茶言って。
あたしから西門さんにあげれるプレゼントなんてたかが知れてるから、素直に言う事聞いて、仕事を詰めに詰めてもぎ取った土曜日から次の日曜日までの9連休。
旅行にでも行くのかな?とは思っていたけど、海外だなんて想像もしていなかった。
だって海外旅行を手配する時ってパスポートがいるはずだから。
西門さんからは行先を秘密にされてたけど、初冬の今、暖かい国内旅行って言ったら、九州か沖縄かな?位に考えてた。
旅行出発の朝、迎えに来てくれた西門さんちの車で着いたのは、羽田空港国際線ターミナル。
「一体どこ行こうってのよ?
あたし、パスポート持って来てない!」
そう騒ぐあたしに、
「俺が持ってるから心配すんな。行くぞ!」
と、ぐいぐいあたしをファーストクラス専用のチェックインカウンターに引っ張っていく。
なんで西門さんがあたしのパスポート持ってんのよ?
だけど、西門さんのジャケットの内ポケットから出てきたのは、2人分のエアチケットと紛れもないあたしのパスポート&西門さんのパスポート。
「ね、どういうこと…?」
カウンターで西門さんを肘で小突きながら小声で聞く。
すると耳元に西門さんの唇がするりと降りてきた。
近いっ! 顔が近すぎるっ!
「つくしちゃん、大事な物を全部一纏めにしてクローゼットの中のバッグに入れとく習慣、止めた方がいいぜ。
パスポートに銀行の通帳に、印鑑。
俺からのプレゼントや恋文まで一緒に入れちゃって。
可愛いのなー!」
「家探ししたのっ?」
思わず大きな声を出したあたし。
西門さんのすっと伸びた綺麗な人差し指があたしの口元に押し当てられる。
「しーーーっ! つくしちゃん、声でけーって。
ここ、ファーストクラス専用カウンターだぜ?
目立つの嫌いだろ?」
うぐぐぐと言葉を飲み込んだ。
それでも抗議の気持ちを込めてきっと睨み上げれば、悪戯っぽく瞳を輝かせてる悪魔の微笑みがある。
「家探しなんてしてねぇよ。
お前がどこに何隠してるかなんて一目瞭然。
前々から知ってたから、ちょっと拝借しただけだ。
お前、何でもクローゼットに入れ過ぎなんだよ。」
そんな事言いながらさっさと2人分の手続きを済まし、出国カウンターを通り抜け、シックなラウンジへと押し込まれた。
「パスポート要るなら要るって言ってよ!」
「驚かしたかったんだよ。
それにお前、事前に言ったら金掛かるから行かないとか言い出すだろ。
俺の誕生日の為の旅行なんだから俺の好きにさせろ。」
羽田-パリの往復のファーストクラス料金って…260万円だよ?!
飛行機代だけでも2人で500万円超えちゃうの!
そんな旅行、行くって言う訳ないでしょうがー!
それでも秘密基地みたいな個室仕様の大きなシートに座らされ、次から次へとやって来る上げ膳据え膳の美味しい食べ物&飲み物。
昨日までぎっちり詰まっていた仕事の疲れも相まって、お腹が膨れればついついお昼寝までしてしまう。
気が付いた時には、東京よりぐっと寒いパリの地に降り立っていた。
「はー、やっと着いたな。」
約12時間のフライトは、どんな座り心地のいいシートと言えども、身体を強張らせるらしい。
首をコキコキ鳴らしながら、西門さんが伸びをしてる。
あたしはと言えば、ふかふかのベッドみたいなお席でしっかりお昼寝して、元気満タン。
見慣れないだだっ広い空港の宇宙基地みたいな不思議なデザインや、長ーいエスカレーターをキョロキョロ見回していた。
荷物をピックアップして到着ロビーに出てみれば、西門さんが1人の体格のいい男の人のところにすーっと近寄って肩を叩き合ってる。
「Pierre ! 」
(ピエール!)
「Ah ! Bonjour, Sojiro ! Comment allez-vous ? Vous n'avez pas fatigué ? 」
(やあ! 今日は、総二郎! 元気ですか? 疲れてないですか?)
「Je vais bien, merci. Ca fait longtemps. Est-ce que tu va bien ? Et ta famme et tes enfants ? 」
(元気だよ、有り難う。久しぶりだなぁ。君は元気か? 奥さんと子供達も?)
「Très bien. Et alors… elle est votre copine.」
(とっても元気です。それで…彼女がガールフレンドですね。)
「Ah, oui. C'est Tsukushi.」
(ああ、そうだ。つくしだよ。)
「Enchantée.」
(初めまして。)
「Bonjour, Mademoiselle Tsukushi. Je m'appelle Pierre, conducteur pendant votre séjour de Paris.
Je suis ravi de vous rencontrer. Allez ! Venez avec moi ! 」
(今日は、つくしさん。ピエールです。パリにいらっしゃる間の運転手を務めます。
お会いできて嬉しいです。さあ、一緒に来て下さい!)
あたしと西門さんのスーツケースをひょいひょいっとカートに載せて、ピエールさんが先導してくれる。
「運転手さん?」
「あぁ、ピエールか? そう。西門の人間がこっちに来る時はいつも頼んでるから気心が知れててな。
真面目だし、愛妻家で、子煩悩で、いいヤツだよ。」
ピエールさんが案内してくれた先には黒くてピカピカのカッコいい車。
それに乗り、高速道路をパリ市内へと向けて走っていく。
最初は無機質に見えた景色も、市内が近づくに連れて石造りのクラシックな建物が増えて、自然と目が窓に引き寄せられる。
「ね、ね、西門さん、段々パリっぽくなってきた!」
「何だよ、パリっぽいって… ここはパリなんだっつーの。」
そう言って苦笑しながらも、あたしの手を柔らかく握ってくれる。
嬉しくなって振り返ったら、甘く微笑む西門さんがいた。
__________
ハロウィンSS以来ご無沙汰のバカップル登場。
いつか2人でパリに…と思ってたんですけど。
やっと連れてきてあげられました。
ラブラブなお誕生日にしてあげたいけどー、なんかどうも誕生日当日までに書き終わらないよね、このペースじゃさ…



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実はまだ77777キリリク第2弾と、80000キリリクもうお二方お待たせしてるの…
(カウンター設定ミスで複数のキリ番GET者を出しちゃったのでね。)
スミマセン、ホントーにスミマセン。
順次書いていきますので…
今日からは 80000キリリクその① 兼 総二郎Birthday SS をお届けします。
タイトルの「L'hiver est arrivé !」 の意は「冬が来た!」です。
ずっと書いてみたかった、「愛を語る言語」の続編です。
__________
<総二郎 26歳の誕生日を目前にした頃の2人のひと時>
初めて聞くメロディ。
J'ai vu trois bateaux sur la mer
C'était Noël, c'était Noël
J'ai vu trois bateaux sur la mer
C'était la fête de Noël
Ils s'en allaient à Betléem
C'était Noël, c'était Noël
Ils s'en allaient à Betléem
C'était la fête de Noël
Les cloches vont carillonner
C'était Noël, c'était Noël
Les cloches vont carillonner
C'était la fête de Noël
(Noël Gallois)
私は海の上に3艘の船を見ました
それはクリスマスのことでした
私は海の上に3艘の船を見ました
それはクリスマスのお祝いの時のことでした
彼らはベツレヘムに行きました
それはクリスマスのことでした
彼らはベツレヘムに行きました
それはクリスマスのお祝いの時のことでした
鐘が鳴るところです
それはクリスマスのことでした
鐘が鳴るところです
それはクリスマスのお祝いの時のことでした
小さな子供達が声を合わせて歌いながら、手を繋いでくるくる回っているのが可愛くて、思わず目を細めた。
「ね、西門さん、あの子たちの歌ってる歌、可愛いね。」
「んー、日本では聞いたことないな。
フランスの伝統的なクリスマス・キャロルなのかもな。」
「ね、東方の三博士って船でベツレヘムに行ったの?」
「あぁ? ベツレヘムって海辺の街でもない内陸部だろ?
それに東から来たって言うんだから、アラビア半島側から来たんだろうし。
別の話なんじゃねぇの? 知らねぇよ。」
「ふうん… まあ、いっか!」
「お前なぁ、自分の分かんない事、何でも俺に聞いて済ませようとすんなよ。
疑問に思ったらちゃんと調べろ!」
「はーい… じゃあ、日本に帰ったら、ね。」
-*-*-*-*-*-
今、2人で冬のパリに来てる。
西門さんが「俺の誕生日の前後1週間仕事休み取れ!」とか無茶言って。
あたしから西門さんにあげれるプレゼントなんてたかが知れてるから、素直に言う事聞いて、仕事を詰めに詰めてもぎ取った土曜日から次の日曜日までの9連休。
旅行にでも行くのかな?とは思っていたけど、海外だなんて想像もしていなかった。
だって海外旅行を手配する時ってパスポートがいるはずだから。
西門さんからは行先を秘密にされてたけど、初冬の今、暖かい国内旅行って言ったら、九州か沖縄かな?位に考えてた。
旅行出発の朝、迎えに来てくれた西門さんちの車で着いたのは、羽田空港国際線ターミナル。
「一体どこ行こうってのよ?
あたし、パスポート持って来てない!」
そう騒ぐあたしに、
「俺が持ってるから心配すんな。行くぞ!」
と、ぐいぐいあたしをファーストクラス専用のチェックインカウンターに引っ張っていく。
なんで西門さんがあたしのパスポート持ってんのよ?
だけど、西門さんのジャケットの内ポケットから出てきたのは、2人分のエアチケットと紛れもないあたしのパスポート&西門さんのパスポート。
「ね、どういうこと…?」
カウンターで西門さんを肘で小突きながら小声で聞く。
すると耳元に西門さんの唇がするりと降りてきた。
近いっ! 顔が近すぎるっ!
「つくしちゃん、大事な物を全部一纏めにしてクローゼットの中のバッグに入れとく習慣、止めた方がいいぜ。
パスポートに銀行の通帳に、印鑑。
俺からのプレゼントや恋文まで一緒に入れちゃって。
可愛いのなー!」
「家探ししたのっ?」
思わず大きな声を出したあたし。
西門さんのすっと伸びた綺麗な人差し指があたしの口元に押し当てられる。
「しーーーっ! つくしちゃん、声でけーって。
ここ、ファーストクラス専用カウンターだぜ?
目立つの嫌いだろ?」
うぐぐぐと言葉を飲み込んだ。
それでも抗議の気持ちを込めてきっと睨み上げれば、悪戯っぽく瞳を輝かせてる悪魔の微笑みがある。
「家探しなんてしてねぇよ。
お前がどこに何隠してるかなんて一目瞭然。
前々から知ってたから、ちょっと拝借しただけだ。
お前、何でもクローゼットに入れ過ぎなんだよ。」
そんな事言いながらさっさと2人分の手続きを済まし、出国カウンターを通り抜け、シックなラウンジへと押し込まれた。
「パスポート要るなら要るって言ってよ!」
「驚かしたかったんだよ。
それにお前、事前に言ったら金掛かるから行かないとか言い出すだろ。
俺の誕生日の為の旅行なんだから俺の好きにさせろ。」
羽田-パリの往復のファーストクラス料金って…260万円だよ?!
飛行機代だけでも2人で500万円超えちゃうの!
そんな旅行、行くって言う訳ないでしょうがー!
それでも秘密基地みたいな個室仕様の大きなシートに座らされ、次から次へとやって来る上げ膳据え膳の美味しい食べ物&飲み物。
昨日までぎっちり詰まっていた仕事の疲れも相まって、お腹が膨れればついついお昼寝までしてしまう。
気が付いた時には、東京よりぐっと寒いパリの地に降り立っていた。
「はー、やっと着いたな。」
約12時間のフライトは、どんな座り心地のいいシートと言えども、身体を強張らせるらしい。
首をコキコキ鳴らしながら、西門さんが伸びをしてる。
あたしはと言えば、ふかふかのベッドみたいなお席でしっかりお昼寝して、元気満タン。
見慣れないだだっ広い空港の宇宙基地みたいな不思議なデザインや、長ーいエスカレーターをキョロキョロ見回していた。
荷物をピックアップして到着ロビーに出てみれば、西門さんが1人の体格のいい男の人のところにすーっと近寄って肩を叩き合ってる。
「Pierre ! 」
(ピエール!)
「Ah ! Bonjour, Sojiro ! Comment allez-vous ? Vous n'avez pas fatigué ? 」
(やあ! 今日は、総二郎! 元気ですか? 疲れてないですか?)
「Je vais bien, merci. Ca fait longtemps. Est-ce que tu va bien ? Et ta famme et tes enfants ? 」
(元気だよ、有り難う。久しぶりだなぁ。君は元気か? 奥さんと子供達も?)
「Très bien. Et alors… elle est votre copine.」
(とっても元気です。それで…彼女がガールフレンドですね。)
「Ah, oui. C'est Tsukushi.」
(ああ、そうだ。つくしだよ。)
「Enchantée.」
(初めまして。)
「Bonjour, Mademoiselle Tsukushi. Je m'appelle Pierre, conducteur pendant votre séjour de Paris.
Je suis ravi de vous rencontrer. Allez ! Venez avec moi ! 」
(今日は、つくしさん。ピエールです。パリにいらっしゃる間の運転手を務めます。
お会いできて嬉しいです。さあ、一緒に来て下さい!)
あたしと西門さんのスーツケースをひょいひょいっとカートに載せて、ピエールさんが先導してくれる。
「運転手さん?」
「あぁ、ピエールか? そう。西門の人間がこっちに来る時はいつも頼んでるから気心が知れててな。
真面目だし、愛妻家で、子煩悩で、いいヤツだよ。」
ピエールさんが案内してくれた先には黒くてピカピカのカッコいい車。
それに乗り、高速道路をパリ市内へと向けて走っていく。
最初は無機質に見えた景色も、市内が近づくに連れて石造りのクラシックな建物が増えて、自然と目が窓に引き寄せられる。
「ね、ね、西門さん、段々パリっぽくなってきた!」
「何だよ、パリっぽいって… ここはパリなんだっつーの。」
そう言って苦笑しながらも、あたしの手を柔らかく握ってくれる。
嬉しくなって振り返ったら、甘く微笑む西門さんがいた。
__________
ハロウィンSS以来ご無沙汰のバカップル登場。
いつか2人でパリに…と思ってたんですけど。
やっと連れてきてあげられました。
ラブラブなお誕生日にしてあげたいけどー、なんかどうも誕生日当日までに書き終わらないよね、このペースじゃさ…



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