類つくの次はあきつくもUpしないと、あきらに「俺は地味だから・・・」とひがまれそうなので、今度はあきつくで!(笑)
需要、あるのかしら・・・?
今日、明日、明後日と3日間、お昼はあきつくとなります。
社会人2年生になったつくしとロンドン帰りのあきら。久々の再会です。
__________
定時をちょっと過ぎて、本日のお仕事は終了!
同僚と一緒にエントランスを出てきたら、なぜだか会社の前のフリースペースにちょっとした人垣が出来てる。
なんだろうね?と話しながら好奇心で覗いてみれば、人垣の向こうには・・・
「み、美作さんっ?」
思いっきり素っ頓狂な声が出た。
そう。ロンドンに行ってるはずの美作さんが、甘ーいオーラを放ちながら立っている。
「おう、牧野。」
あたしに気付いた美作さんが、こちらに向かって歩いてくる。
人垣がすーっと二手に分かれる。
あなたはモーゼか?
「牧野さんのお知り合いっ?」
色めきたった同僚に
「あ、えーと、知り合いっていうか、高校のセンパイ?
なんかあたしに用があるみたいだから、今日はここで失礼しまーす。
お疲れ様でしたーっ。」
と一気にお答えして、美作さんをぐいぐい引っ張って歩き出した。
「おい、牧野。もうちょっとゆっくり歩けよ。
それに久々に会ったのに、挨拶もナシな訳?」
この人、何のんびりしてるのよ。
一刻も早くここを離れないと、明日からあたしが職場で色々困るじゃないのっ。
とにかく、車に押し込めなくちゃ!
絶対近くに停まっているであろう車を探して、道路上をキョロキョロ見渡すが、見付からない。
「車、どこ?」
「なに?」
「いつも乗ってる、あの巨大なダックスフンドみたいな車。どこに待たせてるの?」
「帰したよ。」
「はぁっ? どうやって帰るのよっ?」
「お前とこうやって歩いてもいいし、タクシーに乗ったっていいし、また呼び戻してもいいし。
そんなのどうにだってなるだろ。何焦ってるんだ?」
今にも吹き出しそうな顔で、あたしを見下ろしてる。
「それより他に、なんか言うことあるだろ?」
眇めた目が甘い雰囲気を運んできて、心臓がとくとく鳴り出した。
久々の『優しいお兄ちゃま攻撃』は、免疫が切れてるからヤバイんですけど。
「お、お帰りなさい、美作さん。」
「ただいま、牧野。」
ふわっと優しく笑って、ほっぺたに触れるだけのキス。
即座に顔が真っ赤になったのが自分でも分かる。
何してくれちゃってんのよ、ホントに。
ここはただの歩道で、周りには通行人もいるんだから。
これだから『優しいお兄ちゃま攻撃』は困るんだよ。
「い、いつ帰ってきたの?」
「あぁ、今日の飛行機で。
またすぐ戻らなきゃなんだけど、ちょっと日本ですることがあってな。」
「そ、そうなんだ。で、今日はどうしてこちらに?」
「クククク。お前、喋り方変だぞ。どうしたんだよ?」
美作さんは肩を小刻みに震わせて、右手を口に当てながらも、堪え切れずに笑ってる。
「へ、変かな? うん、変かもね? あはははは。」
誤魔化す自分の笑い声が空しいよっ。
「俺、お前に話があるんだけど。」
「うん、何?」
話?話って何よ。電話かメールで済ませてもいいんじゃないの?
ともかくこの状況をどうにかしないと。
会社の近くはまずいでしょ。
現状打破よ、つくし!
でもどうやって?
「歩きながらじゃ落ち着かないから、どこか入らないか?」
「うーん、ここら辺に美作さんが飲むようなお茶が出てくるお店は無いよ。」
「じゃ、牧野の部屋で。」
「へっ?」
「茶葉は持ってる。ほら、これ。お前への土産。
だから牧野の部屋へ行って、これを飲めばいい。」
んーーーー? 何言ってる?
理解が及ばないうちに、いつの間に停められてたタクシーに乗せられた。

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需要、あるのかしら・・・?
今日、明日、明後日と3日間、お昼はあきつくとなります。
社会人2年生になったつくしとロンドン帰りのあきら。久々の再会です。
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定時をちょっと過ぎて、本日のお仕事は終了!
同僚と一緒にエントランスを出てきたら、なぜだか会社の前のフリースペースにちょっとした人垣が出来てる。
なんだろうね?と話しながら好奇心で覗いてみれば、人垣の向こうには・・・
「み、美作さんっ?」
思いっきり素っ頓狂な声が出た。
そう。ロンドンに行ってるはずの美作さんが、甘ーいオーラを放ちながら立っている。
「おう、牧野。」
あたしに気付いた美作さんが、こちらに向かって歩いてくる。
人垣がすーっと二手に分かれる。
あなたはモーゼか?
「牧野さんのお知り合いっ?」
色めきたった同僚に
「あ、えーと、知り合いっていうか、高校のセンパイ?
なんかあたしに用があるみたいだから、今日はここで失礼しまーす。
お疲れ様でしたーっ。」
と一気にお答えして、美作さんをぐいぐい引っ張って歩き出した。
「おい、牧野。もうちょっとゆっくり歩けよ。
それに久々に会ったのに、挨拶もナシな訳?」
この人、何のんびりしてるのよ。
一刻も早くここを離れないと、明日からあたしが職場で色々困るじゃないのっ。
とにかく、車に押し込めなくちゃ!
絶対近くに停まっているであろう車を探して、道路上をキョロキョロ見渡すが、見付からない。
「車、どこ?」
「なに?」
「いつも乗ってる、あの巨大なダックスフンドみたいな車。どこに待たせてるの?」
「帰したよ。」
「はぁっ? どうやって帰るのよっ?」
「お前とこうやって歩いてもいいし、タクシーに乗ったっていいし、また呼び戻してもいいし。
そんなのどうにだってなるだろ。何焦ってるんだ?」
今にも吹き出しそうな顔で、あたしを見下ろしてる。
「それより他に、なんか言うことあるだろ?」
眇めた目が甘い雰囲気を運んできて、心臓がとくとく鳴り出した。
久々の『優しいお兄ちゃま攻撃』は、免疫が切れてるからヤバイんですけど。
「お、お帰りなさい、美作さん。」
「ただいま、牧野。」
ふわっと優しく笑って、ほっぺたに触れるだけのキス。
即座に顔が真っ赤になったのが自分でも分かる。
何してくれちゃってんのよ、ホントに。
ここはただの歩道で、周りには通行人もいるんだから。
これだから『優しいお兄ちゃま攻撃』は困るんだよ。
「い、いつ帰ってきたの?」
「あぁ、今日の飛行機で。
またすぐ戻らなきゃなんだけど、ちょっと日本ですることがあってな。」
「そ、そうなんだ。で、今日はどうしてこちらに?」
「クククク。お前、喋り方変だぞ。どうしたんだよ?」
美作さんは肩を小刻みに震わせて、右手を口に当てながらも、堪え切れずに笑ってる。
「へ、変かな? うん、変かもね? あはははは。」
誤魔化す自分の笑い声が空しいよっ。
「俺、お前に話があるんだけど。」
「うん、何?」
話?話って何よ。電話かメールで済ませてもいいんじゃないの?
ともかくこの状況をどうにかしないと。
会社の近くはまずいでしょ。
現状打破よ、つくし!
でもどうやって?
「歩きながらじゃ落ち着かないから、どこか入らないか?」
「うーん、ここら辺に美作さんが飲むようなお茶が出てくるお店は無いよ。」
「じゃ、牧野の部屋で。」
「へっ?」
「茶葉は持ってる。ほら、これ。お前への土産。
だから牧野の部屋へ行って、これを飲めばいい。」
んーーーー? 何言ってる?
理解が及ばないうちに、いつの間に停められてたタクシーに乗せられた。



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