キリ番踏んで頂いて早4ヶ月…
お待たせしました。
やっと…やっと、77777キリリク第2弾、始めます。
CPは類つくでとのリクを頂いてました。
拙宅の今迄のピュアな類とは一味違った、某お部屋のDNAを色濃く受け継ぐ類の登壇です。
書ききれるか不安ー!
__________
<つくし 大学1年、F3 大学2年の冬の事>
気に入らねぇ。
兎に角気に入らねぇ!
連日、目の前で繰り広げられる類と牧野のイチャイチャがムカつく!
ここは大学のラウンジだ!
てめーの部屋のソファじゃねえ!
俺やあきらだっているっつーのに、「世界は二人のために」なんて曲がバックに流れ出さんばかりに、2人で引っ付いて、ベタベタやってる。
合間合間に牧野の
「ねえ、擽ったい! 類、少し離れてよ…」
だとか、
「ちょっと、類、止めてってば! もー、怒るよ!」
なんつー、全く怒る気なんか無さげな甘えた声が聞こえてくる。
類に至っては声すら聞こえねえ。
牧野にしか聞こえない小声で、牧野の耳元に口を寄せて話してる。
バッカじゃねえ、あいつらっ!
類のじわじわ攻撃が実を結び、晴れて付き合い出した2人。
牧野が司を追ってNYに行き。
類が牧野をNYに迎えに行って、2人で帰って来た牧野高2の冬。
あの時から、そんな予感はあったけど。
結局司は1日だけ帰国して、牧野と鍋をしてNYに戻って行った。
それも後から牧野から聞いた話で。
俺達は一目も会っていないから、司と牧野の間に何があったのか、どんな話をしたのか全く分からない。
ただ、全てが終わって俺達に報告してくれた時、牧野はさばさばした顔をしていた。
NYから帰って来た時の牧野の話ぶりで、司を思って別れを選ぼうとしていると感じてた。
だから、話を聞いた時、「そっか。」と言って、頭をぐしゃぐしゃと撫でてやる以外、俺が牧野にしてやれる事は無かった。
勤労処女は失った恋の事なんて振り返る暇も無く、バイト漬けの日々。
俺やあきらも心配してはいたけれど、ろくに顔をあわせるタイミングすら無かった。
そんな時でも類は、牧野をずっと見守り、声を掛け、手を差し伸べ、時にぽきんと折れそうになる牧野を支えて。
司との別れから丸2年も経った頃、牧野は類の告白に頷いた。
2年だぜ?
1人の女落とすのに2年も待てる類には脱帽だ。
まぁ、あいつの気に入ったものへの執着心は凄いんだけど。
その間に俺は日本一のチャランポラン男の称号を手に入れ、あきらはマダムキラーの名を欲しいままにしたっつーのに。
イチャつく2人を見るのは何故か腹が立つ。
「おい、あきら。あれ、どーにかしろ!」
つい、隣にいたあきらに声を荒げた。
ふっと含み笑いをしたあきらが、ちらっと牧野と類を見遣りながら平然と話す。
「あんなの、俺にどうにか出来るわけないだろう。
自分で類に言えよ。」
「近寄りたくもねえから頼んでんだろ!」
「総二郎、それは人にもの頼む態度じゃねえぞ。
そもそも何をそんなに怒ってんだよ?
付き合い始めの3ヶ月なんて、誰だってベタベタしてるもんなんだよ。
3回寝たらサヨウナラなんてお前には縁がない事だけどな。」
「マダムとばっか遊んでるあきらにそんな事言われたかねえよっ!」
「あのなぁ、俺はお前と違って、1人と長く付き合うタイプな訳。
ただ、それが同時進行だったり、お相手の都合で急にお別れする事があるだけ。
最初の頃の近づいてく感じの楽しみだって知ってるんだよ。」
「何だよ、近づいてく感じって。
あいつら元々べったり2人の世界だったじゃねえか。」
あきらが俺を気の毒な…と言わんばかりの目で見てくる。
「どんなに心を許してる相手でも、友達と恋人の距離感は全く違うものなんだよ。
女友達のいないお前には分からないかも知れないけど。
その証拠に、付き合い始めてから牧野は毎日ああやって類の隣にいるだろ。
あいつの事だ、本気で嫌ならとっくに逃げ出してる。
結局、2人共好きでああやってる訳だ。
ほっといてやろうぜ。」
何であきらはこんなの見せつけられて、何も無かったかのように振る舞えるんだ?
いや、待てよ。
司と牧野が付き合ってた時は、俺もあきらと一緒に、ドタバタやってるあいつらを笑って見てたよなぁ。
何で類と牧野の組み合わせに変わるとこんなにイラつくんだ?
「あきら…
司と類、何が違うんだ?」
「司? どうして司が出て来るんだ?」
「司と牧野が付き合ってた時、こんなイライラした事なかったなと思ってな。
何の違いが原因だ?」
あきらが一瞬口を噤む。
そしてはああああと大きな溜息を吐いた。
「総二郎、自覚ないのか…
お前って、トコトンまで自分の見たくないものには蓋して無視してやり過ごしてんだなぁ。
まあ、そんな捻くれた性格になるには十分な環境に置かれてるんだろうけど。」
「は? あきら、何言ってんだ?」
「だからな、司と類に大した差は無いんだよ。
司は元カレ、類は出来立てホヤホヤの今カレってやつだ。新旧の違いだけ。」
「じゃ、何が違うんだよ?」
「…お前の気持ち…だろ?」
「はぁっ?」
思わず眉をしかめた。
口から飛び出た声は妙に甲高くて大きい。
「お前が牧野にオンナを感じてるかどうか。
いや、もっとはっきり言ってやろうか?
牧野に惚れてるかどうかの違いだろ。」
俺が牧野に惚れてる?
あの鈍感牧野に?
勤労処女だぜ?
全然オンナなんか感じた事ねえだろ。
あの凹凸の少なそうなボディ。
眉と口紅だけのテキトーな化粧。
髪の毛なんか、お金払うの勿体無いとか言って、類にカッターで切らせてるビンボー人だ。
ちゃらんぽらんな事してる俺のこと、「エロ門、寄るな! 妊娠するっ!」と睨み付けてくるあの女に俺が惚れてる?
「イヤイヤイヤイヤ、あり得ねえっ!」
ぶんぶんと首を振る。
あきらに植え付けられた変な考えを振り飛ばしたくて。
「別に俺は総二郎が認めようが認めまいが、どうでもいいよ。
そんなのお前の問題だから。
後は自分で考えろよ。」
あきらは俺を置き去りにして、ラウンジから出て行こうと歩き出した。
「おいおい、あきら!
変な事言い逃げすんな!
誤解したまま行くな!」
此方に背中を見せたまま、手を振ってあきらは去っていく。
ぼけっとそれを見送ってた俺に、類から冷たい視線が突き刺さる。
睨み返してやると、
「総二郎、ウルサイよ。
牧野の声が聞こえない…」
なんてほざきやがる。
「そんなにベタベタくっ付いといて、声が聞こえないなんてことあるかっ!」
牧野がさっと顔を赤らめて、類との間に距離を取ろうとするけど、類はぴたりとへばり付いて離れない。
「ふう… 牧野、どっか静かなとこ行こ。
ここ、気持ちが休まらない…」
「え…? でももう少ししたらあたし授業行かなきゃ。」
「ん…、じゃ、俺もその授業受けよ。」
「類、全然関係ない講義だよ?」
「教養を積みつつ牧野と一緒にいられるなら、一石二鳥でしょ?」
「自分の授業は?」
「ない。」
「ない訳ないと思うんだけど…」
ごにょごにょ言いながらバカップルも消えていった。
俺に一言の挨拶も無く!
ぽつんと取り残されたような俺。
頭の中はパニックだ。
俺が牧野に惚れてる?
類とイチャイチャしてんのがムカつくのはそのせいだって?
訳が分からん!
__________
類つくなのに語りが総二郎!(爆)
この1話目、類とつくしが殆ど出て来ないし!
いや、でもきっとこれでキリリクオーダー通りなんだと思います。
自分の抽斗に無いものを書かせて頂くのでドキドキです。
うん、あんまり類とつくしのラブラブを書くお話にはならないんじゃないかな?と言うことはお伝えしておきますね(笑)



ぽちっと押して頂けたら嬉しいです!
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やっと…やっと、77777キリリク第2弾、始めます。
CPは類つくでとのリクを頂いてました。
拙宅の今迄のピュアな類とは一味違った、某お部屋のDNAを色濃く受け継ぐ類の登壇です。
書ききれるか不安ー!
__________
<つくし 大学1年、F3 大学2年の冬の事>
気に入らねぇ。
兎に角気に入らねぇ!
連日、目の前で繰り広げられる類と牧野のイチャイチャがムカつく!
ここは大学のラウンジだ!
てめーの部屋のソファじゃねえ!
俺やあきらだっているっつーのに、「世界は二人のために」なんて曲がバックに流れ出さんばかりに、2人で引っ付いて、ベタベタやってる。
合間合間に牧野の
「ねえ、擽ったい! 類、少し離れてよ…」
だとか、
「ちょっと、類、止めてってば! もー、怒るよ!」
なんつー、全く怒る気なんか無さげな甘えた声が聞こえてくる。
類に至っては声すら聞こえねえ。
牧野にしか聞こえない小声で、牧野の耳元に口を寄せて話してる。
バッカじゃねえ、あいつらっ!
類のじわじわ攻撃が実を結び、晴れて付き合い出した2人。
牧野が司を追ってNYに行き。
類が牧野をNYに迎えに行って、2人で帰って来た牧野高2の冬。
あの時から、そんな予感はあったけど。
結局司は1日だけ帰国して、牧野と鍋をしてNYに戻って行った。
それも後から牧野から聞いた話で。
俺達は一目も会っていないから、司と牧野の間に何があったのか、どんな話をしたのか全く分からない。
ただ、全てが終わって俺達に報告してくれた時、牧野はさばさばした顔をしていた。
NYから帰って来た時の牧野の話ぶりで、司を思って別れを選ぼうとしていると感じてた。
だから、話を聞いた時、「そっか。」と言って、頭をぐしゃぐしゃと撫でてやる以外、俺が牧野にしてやれる事は無かった。
勤労処女は失った恋の事なんて振り返る暇も無く、バイト漬けの日々。
俺やあきらも心配してはいたけれど、ろくに顔をあわせるタイミングすら無かった。
そんな時でも類は、牧野をずっと見守り、声を掛け、手を差し伸べ、時にぽきんと折れそうになる牧野を支えて。
司との別れから丸2年も経った頃、牧野は類の告白に頷いた。
2年だぜ?
1人の女落とすのに2年も待てる類には脱帽だ。
まぁ、あいつの気に入ったものへの執着心は凄いんだけど。
その間に俺は日本一のチャランポラン男の称号を手に入れ、あきらはマダムキラーの名を欲しいままにしたっつーのに。
イチャつく2人を見るのは何故か腹が立つ。
「おい、あきら。あれ、どーにかしろ!」
つい、隣にいたあきらに声を荒げた。
ふっと含み笑いをしたあきらが、ちらっと牧野と類を見遣りながら平然と話す。
「あんなの、俺にどうにか出来るわけないだろう。
自分で類に言えよ。」
「近寄りたくもねえから頼んでんだろ!」
「総二郎、それは人にもの頼む態度じゃねえぞ。
そもそも何をそんなに怒ってんだよ?
付き合い始めの3ヶ月なんて、誰だってベタベタしてるもんなんだよ。
3回寝たらサヨウナラなんてお前には縁がない事だけどな。」
「マダムとばっか遊んでるあきらにそんな事言われたかねえよっ!」
「あのなぁ、俺はお前と違って、1人と長く付き合うタイプな訳。
ただ、それが同時進行だったり、お相手の都合で急にお別れする事があるだけ。
最初の頃の近づいてく感じの楽しみだって知ってるんだよ。」
「何だよ、近づいてく感じって。
あいつら元々べったり2人の世界だったじゃねえか。」
あきらが俺を気の毒な…と言わんばかりの目で見てくる。
「どんなに心を許してる相手でも、友達と恋人の距離感は全く違うものなんだよ。
女友達のいないお前には分からないかも知れないけど。
その証拠に、付き合い始めてから牧野は毎日ああやって類の隣にいるだろ。
あいつの事だ、本気で嫌ならとっくに逃げ出してる。
結局、2人共好きでああやってる訳だ。
ほっといてやろうぜ。」
何であきらはこんなの見せつけられて、何も無かったかのように振る舞えるんだ?
いや、待てよ。
司と牧野が付き合ってた時は、俺もあきらと一緒に、ドタバタやってるあいつらを笑って見てたよなぁ。
何で類と牧野の組み合わせに変わるとこんなにイラつくんだ?
「あきら…
司と類、何が違うんだ?」
「司? どうして司が出て来るんだ?」
「司と牧野が付き合ってた時、こんなイライラした事なかったなと思ってな。
何の違いが原因だ?」
あきらが一瞬口を噤む。
そしてはああああと大きな溜息を吐いた。
「総二郎、自覚ないのか…
お前って、トコトンまで自分の見たくないものには蓋して無視してやり過ごしてんだなぁ。
まあ、そんな捻くれた性格になるには十分な環境に置かれてるんだろうけど。」
「は? あきら、何言ってんだ?」
「だからな、司と類に大した差は無いんだよ。
司は元カレ、類は出来立てホヤホヤの今カレってやつだ。新旧の違いだけ。」
「じゃ、何が違うんだよ?」
「…お前の気持ち…だろ?」
「はぁっ?」
思わず眉をしかめた。
口から飛び出た声は妙に甲高くて大きい。
「お前が牧野にオンナを感じてるかどうか。
いや、もっとはっきり言ってやろうか?
牧野に惚れてるかどうかの違いだろ。」
俺が牧野に惚れてる?
あの鈍感牧野に?
勤労処女だぜ?
全然オンナなんか感じた事ねえだろ。
あの凹凸の少なそうなボディ。
眉と口紅だけのテキトーな化粧。
髪の毛なんか、お金払うの勿体無いとか言って、類にカッターで切らせてるビンボー人だ。
ちゃらんぽらんな事してる俺のこと、「エロ門、寄るな! 妊娠するっ!」と睨み付けてくるあの女に俺が惚れてる?
「イヤイヤイヤイヤ、あり得ねえっ!」
ぶんぶんと首を振る。
あきらに植え付けられた変な考えを振り飛ばしたくて。
「別に俺は総二郎が認めようが認めまいが、どうでもいいよ。
そんなのお前の問題だから。
後は自分で考えろよ。」
あきらは俺を置き去りにして、ラウンジから出て行こうと歩き出した。
「おいおい、あきら!
変な事言い逃げすんな!
誤解したまま行くな!」
此方に背中を見せたまま、手を振ってあきらは去っていく。
ぼけっとそれを見送ってた俺に、類から冷たい視線が突き刺さる。
睨み返してやると、
「総二郎、ウルサイよ。
牧野の声が聞こえない…」
なんてほざきやがる。
「そんなにベタベタくっ付いといて、声が聞こえないなんてことあるかっ!」
牧野がさっと顔を赤らめて、類との間に距離を取ろうとするけど、類はぴたりとへばり付いて離れない。
「ふう… 牧野、どっか静かなとこ行こ。
ここ、気持ちが休まらない…」
「え…? でももう少ししたらあたし授業行かなきゃ。」
「ん…、じゃ、俺もその授業受けよ。」
「類、全然関係ない講義だよ?」
「教養を積みつつ牧野と一緒にいられるなら、一石二鳥でしょ?」
「自分の授業は?」
「ない。」
「ない訳ないと思うんだけど…」
ごにょごにょ言いながらバカップルも消えていった。
俺に一言の挨拶も無く!
ぽつんと取り残されたような俺。
頭の中はパニックだ。
俺が牧野に惚れてる?
類とイチャイチャしてんのがムカつくのはそのせいだって?
訳が分からん!
__________
類つくなのに語りが総二郎!(爆)
この1話目、類とつくしが殆ど出て来ないし!
いや、でもきっとこれでキリリクオーダー通りなんだと思います。
自分の抽斗に無いものを書かせて頂くのでドキドキです。
うん、あんまり類とつくしのラブラブを書くお話にはならないんじゃないかな?と言うことはお伝えしておきますね(笑)



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