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Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
まず初めに「ご案内&パスワードについて」をお読み下さい。
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水曜日の恋人 -side つくし- by りく様

この度、拙宅の60万HITのお祝いにと、お友達のりく様から素敵なSSを頂いちゃいましたー!!!!!
りく様は普段は別ジャンルの二次を創作されているのですが、なんと、これが初の総×つくのお話!
そんな記念すべきものを拙宅に頂いちゃって、管理人、舞い上がっております!
今日と明日、ボリュームたっぷりの2話連続UPでお楽しみ頂きます♪


水曜日の恋人 -side つくし-


「つくし、今日飲みに行かない?」

同僚にそう言われたのは、水曜日の午後。
夕方までに返事する・・・って言ったのはいいのだけど、未だ気持ちが定まらない。
だって・・・今日は水曜日だから。

今日何度チェックしたかわからないスマホを開いてみたけど・・・
やっぱり何の連絡もなし。
なら今日はなしかな・・・?
ずっとこうしてスマホと睨めっこしてるのも嫌だし・・・
そう思って同僚の誘いに応じることにした。

飲みに行ったのはいいのだけど、結局落ち着かなくて。
何度もスマホをチェックした挙句、二次会にも行かずに早々に帰宅した。

アパートの階段を上って角を曲がると、自分の部屋の前に大きな塊があることに気付いて・・・

「あ・・・・」

その塊がむっくりと起き上がった。

「随分と遅い帰宅だな。」

不機嫌そうな声。

「西門さん!?来てたの?だって連絡なかったし・・・・」

「バッテリー切れ。」

そう言って携帯をひらひらさせている西門さんは、かなり機嫌が悪そう。

「――――連絡くれなかったそっちが悪いんだから文句言わないでよね。」

そんな悪態をつきながら部屋の鍵を開けた。
心の奥底では、逢えたことが嬉しくてたまらないのに素直になれないあたし。
はぁ・・・やっぱり飲み会、行くんじゃなかったな。

部屋に入ると、勝手知ったる感じで冷蔵庫からビールを取りだす西門さん。
ご飯も食べてないって言うから、何か作ろうかとあたしも冷蔵庫を物色していると、いきなり後ろから抱きしめられた。

「ぎゃあ!!な、何すんのよエロ門!!」

心臓が五月蠅いくらいに騒いでる。
ほんと止めて欲しい。あたしそんな免疫ないんだから。

「抱き付いたくらいでぎゃあぎゃあ騒ぐな。それより牧野、部屋の合鍵よこせ。」

「な、何でよ!!」

「こんな貧相なアパートの前でじっと待ってるなんて嫌なんだよ。合鍵あれば中で待ってられるだろ?」

「それなら来なきゃいいじゃない。」

「ふぅん・・・いいのか?」

突然壁際に追い込まれて、西門さんの両手で囲われる形になって動けなくなる。
か、顔が近いんですけどっ!!

「な、な、何がよ!!」

「変な男に付き纏われて泣きそうな声で電話してきたの、お前だろ?
 誰のお陰でその男、追い払えたと思ってる?」

「そ、それは感謝してるわよ!!」

そう、2ヶ月前、あたしは何やらおかしな男からストーカー紛いの行為を受けていた。
特に実被害はないし・・・って放っておいたら、ある日部屋の前で待ち伏せされてて。
気付いて逃げたのはいいのだけど、部屋に戻れなくて、西門さんに電話したってことがあった。

裏でどんな手を使ったのかは知らないけど、男はぱったりとあたしの前から姿を消した。
その待ち伏せ事件があったのが水曜日の夜だったせいか・・・
その日から、水曜日になると西門さんがあたしのアパートにやってくる。

「んじゃ、早く出せ、合鍵。」

心なしか顔が近くなってませんかー!?
赤面するあたしに西門さんは言い放つ。

「つくしちゃん、真っ赤になってるぞ。もしかして俺からのキスとか期待しちゃってる?」

「ふざけるなエロか―――――――――――――んっ!!!!!!」

エロ門!!って怒鳴ろうとした瞬間、柔らかな感触。
うそーーって思っている間に離れる唇。
キス・・・・した?

「あれ?おーい、つくしちゃん?」

固まっているあたしのほっぺをつんつんとつつくエロ門!
逃げようとしたらまた、ドンって腕で囲われた。

「ほら、あ・い・か・ぎ!合鍵よこせ。もう一回キスされたいのか?」

「わ、わかったわよ!わかったからもう止めて!!!」

って叫んだら、クスクス笑いながら解放してくれた。

「全く牧野、免疫なさすぎ。まさかキスも初めてなんて言わないよな?」

「そんな訳ないじゃない!」

と言ってはみたものの・・・・
最後にキスしたのは一体いつのことだろう?ってくらい大昔だし。
あたしはぶつぶつ言いながらも合鍵を西門さんに渡した。

「あ、悪用しないでよね!」

「ぷっ、何だそれ。心配するな、水曜以外は来ねぇから。」

「ねぇ、西門さん。」

「ん?」

どうしてそんなに優しくしてくれるの?
そう聞きたいのに言葉にならない。

「・・・・・なんでもない。」

「もしかしてキスより先も欲しくなっちゃった?」

「ふざけるなエロ門!あたしに指一本でも触れたら許さないからね!」

「んー、それは難しいな。」

「なんでよ!」

「だってこの狭いベッドに二人で寝るんだろ?どうやっても触れちまうだろ?」

部屋の片隅のシングルベッドを指差す西門さん。

「はぁ!?何故このベッドに二人で寝る必要があるの?」

「だってこの部屋、布団これしかねぇだろう?流石に床は辛い。」

「いやいや、そうじゃなくて!西門さん、此処に泊まる気!?」

「明日も早いからな。一度家に帰るのも面倒だし泊まろうかと思って。」

「勝手に決めるな!」

「何か問題あるのか?」

「あたしも一応女ですから。」

「お!俺のこと意識しちゃって眠れない?」

ニヤニヤ笑ってるし!
実際そうだけど、絶対そうだなんて言ってやらない!!

「違います!あたし西門さんの取り巻きさん達に刺されたくないからっ!」

「心配するな。今はそんな女いないから。」

信じるか!

「んじゃ、牧野、シャワー借りるぞ。バスタオル貸してくれ。」

って、あたしOKしてないのに、何がシャワーよ!
脱衣所へと向かってしまった西門さんを追いかけて文句言おうとしたら、もう既に上半身裸になってて!!
慌ててバスタオルを投げつけて逃げてきた。

なんか・・・調子が狂う。

あたし、普通に出来てたかな?

いつからかわからないけど、仄かに抱いていた恋心。
絶対に知られちゃいけない!って抑え込んできたのに。
同じベッドで眠るなんて!!!
絶対にドキドキして眠れる訳ないじゃん!!



結局その夜は、西門さんに押し切られて・・・
狭いベッドで背中合わせで眠ることになった。
寝返りを打ちたいけど打てなくて。
ひたすらじっとしていたら・・・・

「牧野、寝た?」

西門さんの声。そしてこちらを向く気配。
あたしは一層身を固くした。

「起きてるよ・・・」

「来週までに新しいベッド買うぞ。」

「え?」

「流石にこのベッド狭い。」

「意味わからないから。あたしのベッドが狭いからって何で買う必要があるのよ!」

「これから毎週泊まるから。」

「何言ってるのよ!」

思わず振り返ってしまったら凄く近くに西門さんの顔。
うわー!!と思って慌てて背中を向けたら、くすくす笑われた。

「もしかして何か期待しちゃってる?」

「してませんっ!!」

「んじゃいいだろ。もう少しでかいベッド来週までに入れるからな。」

「いや、この狭い部屋に無理ですから。」

「・・・・じゃあ、引っ越すか?」

「もっと無理!金持ちのあんた達と一緒にしないで!!
 それにわざわざこんな狭い部屋に泊まらないで帰ればいいじゃないの!」

「んー、無理。」

「――――あたしなら、もう平気・・・・だから・・・」

「駄目だ。俺は類やあきらからもお前のこと頼まれてるんだ。
 何かあったら俺が殺される。」

そう言われると何も言えなくなる。

「とにかく毎週水曜日はここへ来るからな。んで、来週までには新しいベッド、入れるからな?」

西門さんはそう言い切ると黙ってしまった。

はぁ。西門さんって案外頑固なんだよね。
だから一度言い出したら聞かない。
この部屋にダブルベッドを入れたら、部屋の半分を埋め尽くしそうな気がしないでもないけど・・・
取りあえずは心配性なこの人の言うことを聞き入れることにした。

それに―――――
本当は少しだけ嬉しかった。
叶わぬ恋とはわかっていても、少しでも近くにいられることが。

西門さんの吐息を背中に感じながら・・・心地良い睡魔に襲われて眠りに落ちて行った。



翌週、あたしはこの日のことを猛烈に後悔することになる。
だって!!
どうやったらこの狭い部屋にキングサイズのベッドを入れようなんて思う訳!?
業者さんが四苦八苦して無理矢理入れられた恐ろしく大きなベッド。
それは部屋の半分以上を埋め尽くしてしまって。

結局あたしは、半ば強引に西門さんによって引っ越しを実行されることになってしまった。

絶対これって嵌められた!!



おわり


__________


うきょーーーーー!
背中からハグられてー、壁ドンからの優しいチュー!
そして、この訳分からん(笑)俺様理論で、強引に合鍵奪取&背中合わせの一夜!
も、萌える…
美味しい所がたっぷり詰まってます!
ニヤニヤが止まりません!!!
こ、この後どーなるの?
ホントに毎週泊まってくの?
手、出さないの、エロ門のくせに?
気になる続きはまた明日!

お友達のりく様は、恋花-koibana-というBlogで「なんて素敵にジャパネスク」(鷹男×瑠璃)の二次創作をされています。
今回、かねてより「総×つく書いてぇ!」とおねだりしていたのを聞き入れてくださり、SSを頂いちゃいました♪
(ええ、それはもう、しつこくしつこくおねだりし続けたんですよ。
その結果、りく様の総×つくデビュー作をGETです!!!
ふっふっふ、嬉しくてたまりません!)
この鷹男×瑠璃というCPが、総×つくを髣髴とさせるところがあるんですよねぇ。
りく様の紡がれる平安&現代の物語。
様々な綺麗な色が組み合わさって出来た織物のような、胸をときめかせる世界が広がっていて、いつも魅了されております。
良かったらお邪魔してみて下さいませ♪


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ジャンル:小説・文学

水曜日の恋人 -side 総二郎- by りく様

この度、拙宅の60万HITのお祝いにと、お友達のりく様から素敵なSSを頂いちゃいましたー!!!!!
昨日の「-side つくし-」に引き続き、今日は総二郎のお話をお楽しみ頂きます♪


水曜日の恋人 -side 総二郎-



「あ、西門さん、来てたの?」

「来てたのじゃねぇだろ。水曜日と知っていながら随分と遅い帰宅だな。」

「残業だったんだもん、仕方ないじゃない。ちゃんとメールもしたよ?」

「あぁ、わりぃ。スマホ家だ。」

もう!と言いながらぷりぷりしている牧野。
本当はスマホはしっかりと持っている。
だが牧野の所に来る時は、いつも忘れたふりをしている。

せっかくのこいつとの時間を誰からも邪魔されたくない・・・ってのもあるし。
こいつが急に用事が出来た・・・と連絡してこれないように・・・ってのもある。

「じゃあ、あたしシャワー浴びてくるね。」

仕事で疲れている様子の牧野を見送って、冷蔵庫からとある物を取り出した。
我ながら乙女チックなことしてるな・・・と思わなくもないが、まぁ、牧野に例のことを忘れさせないようにするための罠の一つでもある。



八ヶ月前、あいつが突然俺のところに電話してきた時はマジでビビった。
泣きそうな声で、「部屋の前に誰かいるの。助けて。」なんて言うから、相当焦った。
慌てて牧野の元に向かいながら警察に電話して、牧野の部屋に向かわせ怪しげな男を一人捕らえた。
いかにもオタク・・って顔をした冴えない男。
牧野が務めている会社が入っているビルの清掃員をしている男だった。
牧野に優しい言葉をかけられて、なんだかおかしな方向に妄想がいっちまったらしい。
まぁ、色々手は打ったから、二度とその男が牧野の前に現れることはないだろう。

そして俺は相当怯えている牧野を慰めるという理由を手に、事件のあった水曜日に毎週牧野の所を訪れている。

そして二ヶ月後・・・キスをするぞと脅して、牧野の部屋の合鍵をゲットした。
脅したというか、実際キスしちまったんだけど・・・
まぁ、あんなキス、俺にとっては挨拶程度なんだが。
どさくさに紛れて牧野の部屋に泊まることにも成功した。
あまりにも狭いベッドに驚いて、翌週、立派なベッドを購入したんだが・・・いかんせんこれが大き過ぎた。
っつうか、キングサイズのベッドが入らない部屋ってあるのかよ!?

部屋の大半を占めてしまったベッドに怒る牧野。
だがそんな牧野を上手く丸め込んで引っ越しさせることに成功した。
ベッドが勿体ないだろ?
という理由で、牧野が俺の所有するマンションへの引っ越しをOKした時は少し驚いた。
あいつはこういった親切をものすごく嫌がるヤツだから、絶対に拒否するかと思ったんだが。

後で聞いた話によると、やっぱりあのストーカーのことが今でも怖かったらしい。

まぁ、何はともあれ、それなりの部屋に引っ越しを済ませることが出来て俺もホッとした。
そして勿論、そこは俺所有のマンション。
合鍵を持っているのは当然のこと。
今でも毎週水曜日は欠かさず牧野のところへ帰っている。

本当は毎日でも行きたいくらいなんだが・・・・
今の俺達にはこれくらいの距離感が丁度良かった。



「うわっ!どうしたの、このケーキ!」

シャワーから戻って来た牧野が目をキラキラさせてテーブル中央のデコレーションケーキを見詰めている。
苺とチョコレートで飾られたそれはシンプルだが、気品すら漂う一品。
それもそのはず。俺が懇意にしているパティシエに特別に作って貰ったレアモノなのだから。

「なんだと思う?」

「えー、誕生日でもないし・・・・何かのお祝い・・・?」

「まぁ、似たようなものか。半年記念日。」

「半年記念日!?――――――何それ?」

「ん?この部屋に引っ越してきて半年だろ?」

「あぁ、そうだね。ってそれだけでお祝い!?」

「んー、それもあるがもいっこの方が重要。牧野、半年前に言ったこと、覚えてるか?」

「へ?あたし何か言った?」

「酔っぱらって俺に言った台詞、覚えているだろ?」

しばし考え込んでいた牧野がハッとしたように顔を上げ、みるみる真っ赤になっていく。
おもしれぇ。茹蛸みたいだ。



――――半年前、此処に引っ越してきて最初の水曜日。

お祝いに二人でワインを開けていた。
少し飲みすぎたらしい牧野はほろ酔いで。
キングサイズのベッドに横になると、甘えるように俺にすり寄って来た。
こっちも酔っている訳だし・・・・
どうしたってそう言う気分になっちまうわけで。

「牧野、いいのか?」

って確認したら、

「んー、いいよ?」

なんて嬉しい言葉が返って来た。マジかよ?と思いながらも体は正直で。
俺は欲望のまま素直に牧野の上に圧し掛かった。
そして甘いキスを落とした瞬間、牧野の目がパチリと開き・・・

「何すんのよーーーーーっ!!!!!!」

と押し飛ばされた上に、腹に牧野のキックがhit。

「いってぇ・・・何すんだよ!」

「何すんだよはこっちの台詞よ!!このエロ門!!」

って涙目かよ、おい。
いいよ、って言ったのはそっちだろ?と思ったが相手は牧野。
無自覚だったのは間違いないし、酔った勢いで・・・って俺も悪かったなと思い、大人しく引き下がると・・・

「あのねぇ、そういうことは西門さんお得意の綺麗なお姉様方としなさいよ!」

「なんだよ、それ。そんなのいるか。」

そんな女達、とっくに切ってるんだよ。

「いるでしょ!西門さんなら毎晩よりどりみどりでしょ!」

「お前なぁ、俺のこと勘違いしてるぞ?今の俺は誠実な男だ。」

「誰が信じるかっつうの!」

「信じてくれよ、つくしちゃん。」

「つくしちゃん言うな!」

「じゃあ、どうしたら信じてくれる訳?」

「無理。どうせこうやってあたしの所に来てるのだって今だけなんだから。
 綺麗なお姉さん見つけたら絶対そっちに行っちゃうくせに。」

なんかヤキモチ妬かれているような気がして悪くない。
ならば一歩前に踏み出してみるか?

「ふぅん。じゃあ牧野、俺と賭けをするか?」

「どんな賭けよ。」

「これから1年間俺は欠かすことなく毎週水曜日に此処に来る。
 例え女に誘われようが、仕事が忙しかろうがだ。」

「そんなの絶対無理。」

「だから賭けっつってるだろ。俺が一日でも此処に来れなかったら俺の負け。
 その時は牧野の願いを何でも一つ聞いてやるよ。
 だが一度も欠かさずに来れたら・・・・俺の勝ちだ。その時は・・・・」

「そ、その時は・・・・何よ?」

「そりゃあやることは一つでしょ。だって俺、エロ門だし。」

そう言うと、牧野は驚くほど顔を赤く染めた。
やめろっつうの。その顔がどんだけ男を誘ってると思ってるんだよ。
また怒るか?と思ったが・・・

「い、いいわよ!受けて立ってやろうじゃないの!どうせ守れないんだから。
 その代りあたしが勝ったら、此処の合鍵、返して貰うからね!!」

そんなに俺が合鍵を持っているのが嫌なのか・・・とちょっと胸が痛んだがそれはそれ。
絶対に勝ってやると心に誓った。



「で、思い出した?」

「お、思い出したけど、それが何なのよ!」

「半年過ぎたなぁ~と思って。」

「ふ、ふーん。」

「半年間、俺、欠かさず来れてるもんな。
 だからそのお祝いのケーキ。嬉しいだろ?」

「嬉しい訳あるかっ!」

「半年後には女になれるんだぞ?前祝のケーキだと思って食え。」

「西門さんって・・・・・・」

「何だ?」

「ほんとに・・・・・」

「だから何だよ?」

「――――――エロ門だね。」

「おう、サンキュ。」

「って、褒めてないし!!!」

「ま、いいから食え。美味いぞこのケーキ。」

「あ、うん。実は凄く気になってたんだ。じゃあ紅茶入れるね!!」

そう言ってキッチンへ向かう牧野。
平気なふりをしているが、耳が真っ赤なのが丸見えだ。

本当は俺のことを待っているんだろ?牧野。
そんなことわかってるんだよ。
あと半年はそんな俺達の熱を更に高めるのに丁度良い時間だろう。


半年後楽しみにしてろよ。
忘れられない夜にしてやる。



今夜もまた俺達はあのキングサイズのベッドの上で背中合わせで眠るのだろう。

そんな夜もあと半年。
そしたら俺達はもう背中合わせなんかじゃない。
向かい合って、絡み合って、抱き締め合って眠ろう。

その為に俺はあと半年を頑張るしかない。



待ってろよ、牧野。
待たせた分の想い、全部ぶつけてやるからな。



おわり


__________


うくくくく(笑)
策士総二郎炸裂です!
は、半年も水曜日に通ってる総二郎。
(未遂はあっても)手も出さず! でも週に一回隣に寝てる!
そしてあと半年も我慢できるんですか?
なんと忍耐力の備わった総二郎なんだろう(爆)
熱、高まりすぎやしませんかね???(苦笑)
いや、そんなところも見てみたい…
りくセンセー! これ、絶対に続きが必要ですー!
このまま終わるなんて、許されませんー!
管理人と同様に続きが読みたいわ!って方は、どしどし拍手&コメントにてLOVE CALLお願いします!
共にりく様を口説き落とそうではありませんか!


お友達のりく様は、恋花-koibana-というBlogで「なんて素敵にジャパネスク」(鷹男×瑠璃)の二次創作をされています。
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(ええ、それはもう、しつこくしつこくおねだりし続けたんですよ。
その結果、りく様の総×つくデビュー作をGETです!!!
ふっふっふ、嬉しくてたまりません!)
この鷹男×瑠璃というCPが、総×つくを髣髴とさせるところがあるんですよねぇ。
りく様の紡がれる平安&現代の物語。
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水曜日の恋人・始まり -side つくし- by りく様

本日、拙宅、70万HIT達成と相成りました!
いつも遊びに来て下さっている皆様のお蔭と、感謝しております。
本当に有り難うございます!
そして… そのお祝いにと、お友達のりく様からまたまた素敵なSSをプレゼントして頂きましたーヽ(^o^)丿
今回は、「水曜日の恋人」-side つくし--side 総二郎- からちょっと時間を遡った、2人の始まり(!)のストーリー。
今日と明日、2話連続UPを予定しております!
どうぞお楽しみくださいませー!


水曜日の恋人・始まり -side つくし-


「西門さん、寝た?」
「どうした?」

隣でゴロンとこっちに向きを変える気配がした。背中に感じる西門さんの気配。
毎週こうして背中合わせで寝ているのに、少しも慣れない。
あたしが毎週水曜日は若干寝不足だって、西門さんには絶対内緒の話。

「眠れないのか?」

まるで恋人同士の様な会話。勘違いしちゃダメなのに勘違いしたくなる。
いつかこの人があたしのモノになるんじゃないかって。


西門さんとへんちくりんな賭けをして1ヶ月。
今思えば、何であんな賭けに応じてしまったんだろうって思う。

あの西門総二郎が、女とベッドを共にして何もせずに1年もいられるものなの?
ううん。きっと西門さんにとってあたしは女ではないのだろう。
だからこうして眠れるんだよね。
そう何度も言い聞かせているんだけど。
どうしたってわずかばかりの期待が胸を過る。

いっそのこと、今すぐ襲ってくれたらいいのにとさえ思う。

じりじりと背中に愛する人の鼓動を、吐息を感じながら・・・
あとどれくらいこんな夜を過ごすのだろう。



**********



道明寺と正式に別れたのは大学2年の時。
嫌いになった訳ではないけれど、色々なことに疲れてしまった。

英徳ではなく、全く別の国立の大学に進学して新しい友人もできて。
平凡な女子大生をやりたかったってのもある。

そんなあたしの気持ちがわかったのか。
それとも道明寺も色々なことに疲れたのか。
案外あっさりと別れることに応じてくれた。

だけど、結局あたしに平凡な大学生活はやってこなかった。

気付けばあたしの周りには類や美作さんや桜子がいて。皆に守られてばかりの生活だった。
唯一静観してくれていたのは西門さんだった。
自分の遊びに忙しかっただけなのかもしれないけど、そっけない西門さんの態度に何度か助けられた。

皆の気持ちは嬉しかったけど、あたしはだんだん苦しくなっていた。
道明寺と別れたあたしが皆に守られてるのって違うんじゃないかって。

そう思いだしたらどんどん苦しくなって、皆と一緒にいるのが辛くなっていた。

それでも、仕事で類がフランスへ、美作さんがイギリスへ。
留学で桜子がアメリカへ行ってしまうと、あたしの周りも少しだけ静かになった。

だからそれを機に、あたしは皆から少しずつ離れて。
そして就職を機に、完全に逃げ出した。

アパートを変え、携帯番号を変え、優紀にさえ連絡をしなかった。

内定をもらっていた会社にも断りを入れた。
そこが美作商事の息がかかっている関連会社だろうってことは想像出来たから。
ありがたいけど、とにかく全ての繋がりを断ち切りたかった。

その後、頑張ってなんとか今の就職先を決めた。
そんなに大きな会社じゃないけど、なかなか良い会社で満足している。
地味だけど、地道な生活。
それはあるべきあたしの姿だったのだろうけど、何か物足りなくもある日常だった。
あんなに憧れていた普通の生活なのに、思ったよりも楽しいことなんてなくて。
あたしは日々、自分が何かに埋もれてしまいそうな錯覚を感じていた。


そんなある日、アパートへの帰り道、偶然西門さんに会った。
会食の帰りだと言っていたけど、今思うとあれは偶然じゃなかったのかもしれない。

無理矢理ご飯を食べに連れて行かれて。
皆に知らされちゃうのかな?なんて思ってたら、帰り際、携帯番号の書かれたメモを渡された。

「牧野の気持ちもわかるから何も言わねぇけど、何かあったら必ず連絡してこい。」

そう言うと、西門さんはあたしの髪をくしゃって撫でた。

「アパートも知られたくないんだろ?」

そう言って、偶然会った場所まで送ってくれた西門さんは、何も聞かずに去っていった。
何故かその時胸が痛んだ。
西門さんの優しさが痛い程伝わってきて、胸が張り裂けそうだった。


それから数ヶ月後、あのストーカー事件。

部屋の前でニヤニヤ笑って、

「おかえり、つくしさん」

ってあたしの名前を呼ぶ気持ちの悪い男を見たら怖くて怖くて、泣きながら逃げ出して。
気付いたら西門さんに電話をかけていた。

忙しいだろうにすぐに駆けつけてくれた西門さんに、恥ずかしくも抱きついて大泣きしてしまった。

「もう大丈夫だ。心配するな。」

って言って、何度もあたしの背中をさすってくれた。
あの時の西門さんの温もり、今でも忘れられない。

結局、その日から数日は西門さんの命令でホテル暮らしを余儀なくされた。
正直あのアパートに帰るのは怖かったから助かった。

毎日ちょこちょこ様子を見に来てくれて・・・
最後に一緒にご飯を食べたのが日曜日。

「明日から仕事だし、家に帰るね。」

そう言ったあたしを心配そうに見ていた西門さん。

「寂しくなったらいつでも連絡してこい。」

そう言って爽やかに笑ってくれた。
でも、これ以上迷惑はかけられないよ。そう思ってた。



アパートに帰ったのはいいのだけど、どこかにまたあの男が潜んでいるような気がして落ち着かない。
あの男は捕まったって言ってたし、大丈夫!
そう自分に言い聞かせて眠りについたけど・・・・

月曜日、火曜日となんとか過ごして。
水曜日は朝から気分が優れなかった。
仕事に行っても落ち着かない。
丁度一週間前の今日、待ち伏せされていたってことが、想像以上にあたしのトラウマになっていた。
家に帰りたくなくて、残業して、寄り道して。
でもそうしたら益々帰りにくくなってしまった。

そんな時に携帯の着信。
相手は・・・・・西門さん!?

「牧野、今何処だ?大丈夫か?」

心配そうな声に泣きたくなった。

「ちょっと、しんどいかも。なんか・・・思い出しちゃって。」

あまりにも優しい声が聞こえたから、ついつい弱音を吐いてしまった。

「ったく。何かあったら電話してこいって言ったろ?今から迎えに行く。何処にいる?」

アパート近くにいることを伝えると、

「じゃあアパートの前で待っててやるからすぐに帰って来い。」

って言ってくれた。
10分くらいで着いちゃうよ?って言ったんだけど、大丈夫だって言うからゆっくり帰ってみると、本当に部屋の前に西門さんが立っていた。
これって・・・もしかして随分前から心配して此処に居てくれたの?
あたしを見ると、何変わらぬ顔で微笑んでくれた。

「お帰り、牧野。」
「た、ただいま。」
「取りあえず中に入れてくれ。こんなとこで話してんものなんだし。」

西門さんに促されて二人で部屋に入った。
って言うか、もう誰もこのアパートに入れるつもりなかったのに・・・
取りあえず小さなテーブルを挟んで腰を下ろした。

「ったく、何遠慮してるんだよ。」
「・・・うん。」
「俺相手に遠慮するな。」

そりゃあ遠慮するよ。
だって西門さんだよ?
夜なんてどこぞの綺麗なお姉さんと遊び歩いていることが多いんだろうし。
邪魔しちゃ悪いし。

「返事は?」
「・・・・うん。」
「んだよ、歯切れが悪いな。俺じゃ不満なのか?」
「そんなことないよ!西門さんには凄く感謝してる。」
「――――心配するな。あいつらにはお前のこと、話してないから。
 ただ多分今回の事件のことはおのずと漏れると思う。あいつらもお前の情報収集には余念がないからな。」

今でもあたしを心配してくれているという人達に胸が痛む。
でも・・・・今はまだ・・・・

「だから心配するなっつうの。あいつらには俺の方からうまく言っとくから。
 お前の居場所も知らせないから。」
「うん。・・・・ごめんね。」

そう謝ると、また頭をくしゃって撫でられた。

「牧野、このアパートに帰って来るのがしんどいなら引っ越したらどうだ?協力するぞ?」

きっとこの人はセキュリティーの整った場所をあたしに提供してくれるつもりなのだろう。
でもそこまで甘えられない。

「ありがとう。でも大丈夫。心配しないで?」
「お前の心配しないでは信用できないんだよ。ったく、すぐに逃亡するし。
 今回は俺しかいないんだから逃亡するなよ?」
「しないわよ!」

っていうか、出来ないわよ。
仕事も住まいも、今のあたしにはいっぱいいっぱいなんだから。

「心配だから時々見にくるぞ。」
「へっ!?」
「へ?じゃねぇよ。抜き打ちで見に来るから覚悟しとけよ。」
「ちょ、ちょっと!」
「何?俺が来ると何かまずいことでもあるのか?」
「いや、ないけど・・・」

そこまで甘えられないよ!

「今回俺に迷惑をかけたんだ。ちっとは俺の言うことも聞け。」
「うっ・・・・そ、それは・・・感謝してます。」

本当に、本当に感謝してる。

「安心しろ。俺だって忙しいんだ。たまにしか見にこれねぇから。」

まぁ、そりゃあそうだろうけど・・・・
チラリと西門さんを見上げると、絶対に譲らない!って顔であたしを睨んでる。

この人は、ぶっきらぼうで軽薄そうに見えるけど、実は凄く誠実で思いやりのある人だ。
こんなあたしを放っておけないのだろう。

「・・・・・わかった。よろしく・・・・お願いします。」

あたしはぺこりと頭を下げた。
申し訳ないと思いながらも、どこかで少し安堵しているあたしもいた。
あたしがこのトラウマから解放されるまで、少しだけ甘えさせてもらおう。

「あ、ごめん、お茶でも入れるね!!」
「おう。」

キッチンに向かいながら、なんだかすごく胸が痛かった。
この痛みが何なのか、この時にあたしにはわからなかった。



律儀な西門さんは、この日から毎週水曜日にあたしの様子を見に来てくれるようになった。

そして水曜日はあたしの特別な日になった。



総二郎編に続く


__________



いやーん、キュンキュンするぅ!
つくしが今すぐ襲って…なんて思いながら、総二郎の隣に寝ているなんて!
「水曜日の恋人」を読みながら、この2人の距離感、どうしてなんだろ?って思ってたんですよねー。
つくしの中ではこんな心の動きがあったのね…と思いながら、しみじみ読ませて頂きました♪
2人がちょっとずつ近付いてく感じにドキワクです!
明日の総二郎編もお楽しみに!

お友達のりく様は、恋花-koibana- というBlogで「なんて素敵にジャパネスク」(鷹男×瑠璃)の二次創作をされています。
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水曜日の恋人・始まり -side 総二郎- by りく様

昨日に引き続き、70万HITのお祝いにと、お友達のりく様からプレゼントして頂きました、素敵なSSをUPです。
「水曜日の恋人」-side つくし--side 総二郎- からちょっと時間を遡った、2人の始まり(!)のストーリー。
昨日の「水曜日の恋人・始まり -side つくし-」と対になってます。
ではでは、どうぞお楽しみくださいませー!


水曜日の恋人・始まり -side 総二郎-


俺達が大学3年の時、牧野と司が別れた。
NYの怪獣は相当暴れているかと思いきや、そんなことはなかった。
二人が考え抜いた末の答えだってことは嫌でもわかった。

だから、そっとしておけばいいのに・・・

皆が寄ってたかって牧野を慰める。
週末ともなれば誰かの家に集まって、牧野を励ます会とやらが始まる始末。

何で皆わからない?
牧野が苦しそうな顔をしているのは司と別れたからじゃない。
俺達にこうされるのが嫌なんだって!!

だがあいつらにそれとなく言ってみても、「総二郎は冷たい」と言われるだけでどうしようもなかった。
だんだん牧野から笑顔が消えて行く。
作り笑いばかりしている。
こんなんじゃいつかこいつは逃亡するんじゃないか?
そんな姿を見るのが嫌で、俺は皆の集まりに行かないことが多くなった。

そうしているうちに、類がフランスへ、あきらがイギリスへ、桜子がアメリカへと旅立っていく。
やつらを見送る牧野の顔は寂しそうには見えなかった。

そして思っていたとおりのことがおこった。

牧野の逃亡。

ある日突然携帯が繋がらなくなり、アパートへ行ってみるとそこも引き払われていた。
あきらのとこの関連会社の内定も蹴ったどころか、親友の優紀ちゃんにも何の連絡もなかった。

完全に牧野の行方を見失った。

海外の親友達があの手この手で牧野を探そうとするのをなんとか止めた。
そんなことをしても、また逃亡するのがオチだろう。
俺がなんとか探し出して連絡するからと宥めすかして。
なんとか皆を抑え込んだ。

西門の力を使えば、いとも簡単に行方を探すことが出来た。
どこか郊外へでも逃げたかと思ったが、案外近くにいることがわかった。

しばらくは様子を伺っていたが、時期を見計らって牧野の前に姿を現した。
偶然を装ってはみたが、多分バレバレだろう。
牧野のアパートの場所も把握していたが、あいつの性格を考えて知らぬふりを通した。

「牧野の気持ちもわかるから何も言わねぇけど、何かあったら必ず連絡してこい。」

俺の携帯番号を書いたメモを渡してそう言うと、あいつは今にも泣きそうな顔になった。
本当は寂しんだろう?
皆に会いたいんだろう?
そう問いただしたいのを必死で堪えた。

それからしばらくしておきたストーカー事件。
牧野の周りを見張らせていたつもりだったのに、全く機能していなかった。
己の無能さを罵りながら、大泣きする牧野の背中を何度も摩った。

数日は俺が用意したホテルで生活していた牧野も、とうとうアパートへ帰宅した。
帰宅前日の夜、一緒に食事をした時不安そうな顔をしていた。
牧野のアパートへ行くべきだろうか?
何度も車のキーに手が伸びた。
だが・・・駄目だ。あまり近づきすぎるとあいつはまた逃亡する。
そう思い、何度も思いとどまった。

だが、事件のあった日と同じ水曜日。

俺は居ても立ってもいられなくなり、気付けば牧野のアパートの前まで来ていた。
部屋の前であいつを待ちながら色々考えた。

何故俺は此処まであいつが気になるのだろう?

親友達に頼まれたから?
いや、違う。俺はそこまでお人好しじゃない。
今回のことだって、もう終わったことと割り切ればこんなことする必要なんてないのに。

どうしても気になる女。

高校の頃からずっとそうだった。
俺の心の中に入り込んで来て、住み着いてしまったんだ。

「はぁぁ・・・・・」

自分を落ち着ける為に大きく溜息を吐いた。
時計を見れば21時を回っていた。
いくらなんでも帰宅が遅くはないか?

悩んだ末に携帯を取り出し、牧野の番号をプッシュした。

「もしもし・・・・・?」

蚊の鳴くような小さな声が牧野の不安を表してるようだった。
やっぱり来て良かったかもしれない。

「牧野、今何処だ?大丈夫か?」
「ちょっと、しんどいかも。なんか・・・思い出しちゃって。」

泣きそうな声。いや、もしかしたらもう泣いているのか?

「ったく。何かあったら電話してこいって言ったろ?今から迎えに行く。何処にいる?」
「うん・・・・アパートの近くなんだけどね・・・・」
「じゃあアパートの前で待っててやるからすぐに帰って来い。」

本当は今すぐそこまで迎えに行ってやりたかった。
だがこれがギリギリ。
牧野の限度を超えないように、注意を払う。

「10分くらいで着いちゃうよ?」
「大丈夫だから早く帰って来い。」

そう言うと、少し安心したような声が返ってきた。
早く帰って来い、牧野!
10分が、1時間にも2時間にも感じてしまう程長かった。



帰宅した牧野を促して、半ば無理矢理部屋に入り込んだ。
狭いけど綺麗に整った部屋。
牧野らしい。

俺相手に遠慮するな!と言うと、渋々頷いてはいるが、今後も遠慮するんだろうって感じだ。
まぁ、これまでの俺の行動を考えればそんなものか。
考えてみれば、俺と牧野ってこうして二人きりになることが少なかった気がする。

F4の中でも多分一番遠い距離にいた。
それが今はどうだ?
親友達を差し置いて、俺が一番近くにいる。
そしてそれを嬉しく思っている馬鹿な俺がいる。

会話の端々に、まだあいつらに居場所を知られたくなさそうな感じが見え隠れする。
多分このままだといつか俺の前からも逃亡するだろう。

「あいつらには俺の方からうまく言っとくから。
 お前の居場所も知らせないから。」
「うん。・・・・ごめんね。」

そう言って俯く牧野の頭を撫でることしか出来ない俺。
すっげぇもどかしい。

「牧野、このアパートに帰って来るのがしんどいなら引っ越したらどうだ?協力するぞ?」

実は少し前から考えていた。
こんなセキュリティーのセの字もないようなアパートすぐに引っ越すべきだ。
こいつは厄介事を引き寄せてしまうところがある。
俺達に近い存在であることも、厄介事の一つだろう。
もう少し、俺が安心して見守れる所に引っ越しさせたい。

「ありがとう。でも大丈夫。心配しないで?」

だよな。そうくるよな。
此処でゴリ押ししても無駄だろう。

「お前の心配しないでは信用できないんだよ。ったく、すぐに逃亡するし。
 今回は俺しかいないんだから逃亡するなよ?」

一応軽く釘を刺しておく。

「しないわよ!」

だからそう言っても逃亡するのがお前だろ?

「心配だから時々見にくるぞ。」
「へっ!?」
「へ?じゃねぇよ。抜き打ちで見に来るから覚悟しとけよ。」

毎回偶然を装って見にくるのにも限度がある。
ならば宣言しちまえばいいこと。

「ちょ、ちょっと!」
「何?俺が来ると何かまずいことでもあるのか?」
「いや、ないけど・・・」

此処は一気に押し切ることにした。

「今回俺に迷惑をかけたんだ。ちっとは俺の言うことも聞け。」
「うっ・・・・そ、それは・・・感謝してます。」
「安心しろ。俺だって忙しいんだ。たまにしか見にこれねぇから。」

本当は毎日のように見に来たいところだが・・・
それをしたらこいつの負担になるだろう。
せめて週一。それくらい許してくれるだろ?

「・・・・・わかった。よろしく・・・・お願いします。」

覚悟を決めたのか、牧野がペコリと頭を下げた。
想像以上にホッとしている俺。

「あ、ごめん、お茶でも入れるね!!」
「おう。」

少し赤い顔をしてキッチンへ逃げて行く牧野を見ながら自覚せずにはいられなかった。

ダチだからじゃない。
皆に頼まれたからじゃない。
俺がこんなにこいつを気にするのは・・・・

初めての感情に、心が揺すぶられて冷静でいることすら難しかった。

そしてこの日から水曜日は俺にとって大切な日になった。



**********



「西門さん、寝た?」
「どうした?」

ベッドの中でこうして話かけてくるのは珍しい。
話が聞きやすいように、向きを変えると小さく丸まった牧野の背中。
抱き締めたい衝動を必死に堪える。
こんな夜を過ごし始めてからもう何ヶ月にもなる。

「眠れないのか?」
「・・・・・・・」

何も答えずに考え込んでいる様子の牧野。
またおかしなことでも考えているのか?

「牧野?何かあったのか?」
「なんとなく眠れなかっただけ。起こしちゃってごめんね。――――おやすみなさい。」

本当は何か話したいことがあるだろうに。
未だに素直になってはくれない。
それとも俺だからか?
類やあきらになら話せるのか?

牧野の背中を見ていると、自分の中の獰猛な何かが飛び出て来そうな気がして。
慌てて寝返りを打って背中合わせになった。

この西門総二郎がこうして女とベッドを共にして。
7ヶ月も手を出さずにいるなんて。
自分でも相当忍耐強いと思う。

いや、忍耐強いんじゃない。怖いだけだ。

他のどうでもいい女ならどんな風に扱って呆れられてもその時だけ楽しければイイ。
だが・・・牧野は違う。

俺が欲しいのは一時の快楽なんかじゃない。
俺はこいつの全てが欲しい。

こんな厄介な感情、今まで持ったこともなければ・・・今後持つこともないと思っていた。

「西門さん・・・・」

小さな呟き声の後、牧野が寝返りを打ち俺の方に向きを変えたのがわかった。
背中にかかる微かな吐息。
全身が性感帯になったかのように、ゾクゾクする。

「牧野?」

声をかけても返事はない。
眠っているらしい。
眠っているにしても、牧野が俺に背中を向けずに眠ることは珍しい。
いや、初めてだろうか?

牧野の手が俺のシャツの裾をぎゅっと掴み、額が背中に押し付けられる。
起きているのか?
起きていてそうしているのなら・・・・
微かな期待を胸にその名を呼ぶ。

「牧野・・・・?」

だが、俺の言葉は静かな部屋に吸い込まれただけだった。



結局俺は一晩中、背中に牧野の吐息を感じながら動くことも出来ずに夜を明かした。

寝不足の酷い顔を見られたくなくて、牧野が起き出す前にそっと部屋を出た。



あと何度こんな夜を過ごすのだろうか・・・・

約束の日を迎えたからと言って、そこが終わりでないことなど・・・わかっているはずなのに・・・

その日が来るのが少しだけ怖かった。



おわり


__________


我慢・我慢の総二郎に萌えーーーー!(爆)
ドキドキしながらそっとつくしの名前を呼ぶ声にキューーーン!
こっちまで息を詰めて読んじゃったじゃないですか!もうっ!
すっかりりく様の総つくワールドに浸っておりました。
りく様、素敵なお話、有り難うございました!
NYの怪獣…(笑) 摩天楼をぶっ壊してる、キングコングみたいな巨大な司をイメージしました。
このラストの部分で7ヶ月目ですか。
約束の1年後はどうなるのーーー?
続きを書いて頂けるかどうかは、皆様の拍手とコメントでの愛(笑)にかかってます!
是非是非続きを!と思われたら、拍手をぽちっと、そしてりく様へのリクエストコメを送ってくださいね!
もう、事あるごとにおねだりして、「水曜日の恋人」を超大作にして頂こうと目論んでますけど(笑)

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水曜日の恋人・微睡- side つくし- by りく様

777777HIT記念&明日7月7日・七夕…の7並びで、プチ七夕祭りを開催中!
お友達のりく様におねだりさせていただきましたよ、七夕SSを!
またまた素敵SSをプレゼントして下さいました♪
皆様お待ちかね! あの「水曜日の恋人」の続編となっております。
今日と明日、2話連続UPです!
どうぞお楽しみくださいませー!


水曜日の恋人・微睡 -side つくし-


疲れた・・・・
最近仕事が忙しくて連日の残業。
明日は残業をしたくないから、今日結構頑張った。
だって――――明日は水曜日だから。

別に残業で遅くなっても、合鍵を持っている西門さんは勝手に上がり込んでビールとか飲んでるんだけど・・・・
やっぱりあたしも女だし。
留守の部屋に男をあがらせているのも落ち着かないっていうか・・・・
せめてちゃんとご飯を作って西門さんを待ちたいっていうか・・・・

まぁ、ぶっちゃけ言っちゃえば、とにかく早く帰りたいってだけなんだけど。

そこまで考えてまた胸が痛くなる。
どんどん深みに嵌っていくあたし。

西門さんに恋したって、未来がある訳じゃないのに。
ある意味、F4の中で一番厄介な人なのに。
何で―――――?
何で好きになんかなっちゃったんだろう・・・・

此処に引っ越して来てもう8ヶ月。
――――まだ8ヶ月?
まさかあの西門総二郎が、本当に8ヶ月間何もせずに背中合わせで眠っているなんて。
多分、水曜日以外の日に彼の欲望をどこかで吐き出しているんだろうな・・・

そんなことを思うだけで胸がぎゅーって痛くなる。

あんな賭け、するんじゃなかった。
賭けに雁字搦めになって、酔ったふりで西門さんにすり寄ることすら出来ない。
日に日にあの人への想いが強くなって・・・・背中合わせで眠るのが辛い。

一月前、初めて西門さんの背中に顔を押し付けてみた。
微かに香る西門さんの香りに胸がいっぱいになって。
このままこの腕に抱き締められたらどんなに幸せだろうって思ったら・・・・・
そこから離れられなくなった。
訝しがって、あたしの名を呼ぶ西門さんを無視して、寝たふりを決め込んで。

あたしはそうやって時々西門さんに顔を寄せて眠っている。

はぁぁ・・・・・
世の女達はこうやってこの人に毒されていくんだなぁ・・・って実感。


そんなことを考えながら、ようやく辿り着いた自宅マンション。
あれ?あたしの部屋、灯り付いてない???
まさか・・・・???

大慌てで部屋に走り、鍵を開けて部屋に入ると・・・・・

「よう、つくしちゃん。随分遅かったな。・・・ってか何でそんなに息切らしてんだ?」

ソファーに腰を下ろして寛いでいる西門さんがいて、唖然。
なんとか息を整える。

「今日って・・・・火曜日・・・・だよね?」

「だな。」

「なんで?」

「んだよ。水曜日以外に来ちゃ駄目なのか?」

いや、駄目じゃないよ?
実際、他の日に誘われてご飯行ったりしたこともあるし。
でもこの部屋に水曜日以外に来るのって初めてじゃない。

「来るなら来るって言ってくれれば・・・・」

もっと早く帰ってきたのに。
・・・って言えない言葉を呟いた。

「さ、出かけるぞ。」

「は?何処へ?」

「今日は何の日だ?」

「今日は7月7日・・・・・・・七夕?」

「そっ。星、見に行くぞ。」

って有無を言わさず腕を取られて、あれよあれよという間に西門さんの車に乗せられた。
七夕にしては珍しく青天。
この東京でもうっすら星が見える。

「ね、明日も仕事だからあまり遅くなると・・・・」

機嫌良さそうに運転する西門さんにおずおずとそう言うと、

「そんな遠くには行かないから心配するな。」

って言うから。
まぁいいか・・・って思って、口をつぐんだ。
疲れていたせいもあって、気が付いたら眠ってしまっていた。


「牧野、着いたぞ。起きろ。」

西門さんに頬をつんつんされて、はっと目が覚めて・・・・

「うわっ!」

目を開けたら一面の星空。
時々柔らかく風が吹いて、それがまた心地良い。

此処何処!?って思ってキョロキョロ辺りを見回してみると。
ちょっと小高い丘の上の公園?って雰囲気。
でも周りには車一台ない。
七夕にこれだけの絶景で他に人がいないって・・・・

「イイだろ、此処。西門の別荘の敷地内だから邪魔者もいないしな。」

あぁ、そういうことか。
だよね、じゃないとこんな場所で星、見れないよね。

「この車オープンカーだったんだ!?」

「なかなかイイだろ?俺にしてはちょっと地味か?」

いや、確かに色は黒で地味っちゃ地味だけど・・・・
まさかとは思うけど、今日の為にこの車買ったとか言わないよね?
聞いてみようと思ったけど、平然とそうだと言われそうで怖くてやめておいた。

「牧野、ちょっといいか?」

西門さんがいきなりあたしの上に覆いかぶさるように体を傾けてきた。
えぇぇぇーーーーっ!!!???って思ってたら、

「ほら、こうした方が星、見やすいだろ?」

そう言って、あたしのシートを星が見やすいように倒してくれた。
シートを倒す時に触れそうなくらい近づいた顔。西門さんの香りにクラクラする。
触れてしまった手が燃えるように熱い。
何期待してるのあたし!?って思うくらいドキドキしている。

「どうした?」

様子がおかしいあたしに気付いた西門さん。
ほんと、こういうこと鋭いんだよね。

「ど、どうもしないわよ!」

「ふーん・・・・もしかしてつくしちゃん、期待してた?俺からのキスとか。」

「ば、ば、馬鹿じゃないの!?何であたしがそんなモノを期待しなきゃいけないのよ!!」

いきなり顎を掴まれて西門さんの方を向かされた。

「してみるか?――――――キス」

漆黒の瞳に吸い込まれそうになる。
思わず頷いてしまいそうになって慌てて首を横に振った。

「む、無理っ!!!!」

「ぷっ!そんな必死な顔した女にキスなんてしねぇよ。悪いがそこまで飢えちゃいねぇし。」

「心臓止まるから!ほんと、そういう冗談止めてよね!」

はい、はい。って言いながら笑って体を元の位置に戻している西門さんを見て・・・・なんだかちょっぴり損した気分になった。
あそこで、目を瞑る勇気があったら・・・・キスしてくれたのかな?
一度だけ無理矢理されたキスを思い出してしまいそうになって、慌てて話題を変えた。

「まさか西門さんと二人でこんな風に星を見る日が来るとは思わなかったよ。」

「だな。俺と牧野は一番遠い距離にいたもんな。」

「そうだった?んー、それは西門さんが女の人とのデートで忙しかったからでしょ。」

毎日のように綺麗な女の人とイチャイチャしてたじゃん。
あたしとは正反対の人達と。

「ありゃあデートじゃねぇし。」

「じゃ何?」

「単なる暇つぶし?」

「暇つぶしで毎晩そういうこともしちゃうんだ?」

「そういうことって?」

「それは・・・・そういうことはそういうことよ!」

「セックス・・・ってこと?」

あからさまな言葉に顔が赤くなってしまう。馬鹿エロ門!!

「暇つぶしで女の人と毎晩そういうことしちゃうのってどうなのよ?」

「今夜は随分と絡むな。何かあったのか?」

ある訳ないじゃん。
ただ・・・・こうやってデートみたいなことされると、ドキドキしちゃってどうしていいかわからないんだよ。
あたしは西門さんの特別なんじゃないか・・・・って勘違いしそうになる。
今夜はこうしてあたしと星を見てくれているけれど、明日にはもう別の女の人の腰を抱いて歩いているんだろうな。

どうしよう・・・・なんかすごく嫌・・・・

「牧野?」

返事をしないあたしを心配して西門さんが覗きこんでくる。

「な、何でもないわよ!ほら、せっかくだから星、見ようよ!!ね、天の川ってどれかな?」

「うーん・・・・ほら、あの辺うっすらと光の帯みたいに見えるだろ?」

「えー、どれ?」

「ほら、あの辺。」

西門さんの顔が自然とあたしに寄って来て、目線を同じにして指差してくれる。
ヤバイ・・・また心臓がバクバクいってきた!!止まれ、心臓!!

「あぁ、あれね。七夕でも良く見えないんだね。」

本当は何処なのか良くわからなかったのだけど、西門さんの顔が近すぎて心臓が破裂しそうで。
顔を遠ざける為にわかったふりをした。
ようやく西門さんの顔が遠ざかる。
ホッとする反面、ちょっと残念って思ってしまうあたし。なんだか変。

「いくら郊外に来ても東京じゃなぁ。ベガとアルタイルなんて全然見えねぇなぁ。」

「織姫星と彦星・・・・見えないんだ。残念。」

「んじゃあ、今度星が良く見えるとこにでも行くか?」

「良く見えるところって?」

「関東でも山の方に行けば良く見えるらしいぞ。今度一緒に行ってみるか?」

行きたい。でも素直にそうは言えないあたし。

「でも遠いでしょ?」

「そうでもないぞ。車で2、3時間も走れば行けるだろ。
 つくしちゃんの為に絶景ポイント調べておいてやるよ。」

そんなの無理に決まってるじゃん。
いつものあたしならそう言うと思う。

「ついでにそのまま温泉にでも泊まってこようぜ。」

エロ門降臨と言わんばかりにニヤニヤ笑って言っている。
ふざけるなエロ門!!
いつものあたしならそう言うと思う。

「どうしたつくしちゃん?それとも今すぐ俺と何処か行きたくなっちゃった?」

何言っちゃってるのよ!!
そう言えば終わりなのに。そうすれば西門さんもあたしもいつも通りの会話に戻れるのに。

西門さんをじっと見詰めると、急に真面目な顔になった。

「牧野?」

あぁ、どうしよう。何か言わなきゃいけないのに・・・・

「怒ったのか?」

ふるふると首を横に振ることしか出来ない。

「何で泣いてるんだよ?」

あたし泣いてる?
何でだろ?叶うはずのない恋が叶いそうな気がして・・・・
勘違いしそうになっちゃって。
でも絶対そんな勘違いしちゃ駄目だって自分に言い聞かせてたら涙が出てきた。

今夜は七夕だから、ちょっとだけ夢見てもいいかな?

「西門さん。」

「ん?」

優しい瞳があたしをじっと見詰める。

「西門さん、してみようか?」

「何を?」

「―――――――――キス」

西門さんが驚いたようにあたしを見て。
その瞬間、時間が止まったような気がした。


続く


__________


つくしの爆弾発言ーーー!
こ、これは食べられフラグが立ってるんじゃないの? ねえ、ねえ、ねえ!
相手は百戦錬磨、それも最近ジリジリしてるホントは飢えたオオカミ(笑)
うきゃあ! ドキドキ!どーなるの?!
続きは明日を待て!
ご感想はどしどしコメント&拍手からどうぞ!
皆様のお言葉は、しっかりりく様にお伝えしますんでね(^_-)-☆

お友達のりく様は、恋花-koibana- というBlogで「なんて素敵にジャパネスク」(鷹男×瑠璃)の二次創作をされています。
りく様の書かれる、オトナな鷹男。管理人も大ファンでございます。
なんとなんと、先日管理人がりく様のお部屋でキリ番を踏ませて頂きましてー。
hortensiaというハンドルネームにかこつけて「紫陽花」をテーマにというキリリクをお願いしちゃいました。
(hortensiaはフランス語で紫陽花の意。)
それを七夕にUPして下さるとのことなので、良かったらお邪魔してみて下さいね♪


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