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hortensia

Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
まず初めに「ご案内&パスワードについて」をお読み下さい。
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春の嵐

長らくお休みを頂いていてスミマセン。
どうにもこうにもPCの前に座る時間を持てませんでした。
色々考えてはいたんですけどね。

桜が散っていくのを見ていて思い付いたつくしの独り言をちょっとだけ。
SSにする程じゃないけれど・・・
こんな場面が頭の中に浮かびました。


__________


「春の嵐」だと天気予報で言っていたけれど、本当に今日は雨が降ったり止んだり。
それに風も強い。
ぴゅーぴゅーと風切り音が聞こえる程だ。

折角綺麗に咲いていた桜の花もこれで散っちゃうなあ。

バイトからの帰り道。
たまたま雨の止み間で、傘を差さずに歩けた。
こんな風の中では、傘が壊れてしまうかも・・・なんて考えてたから、ラッキーだななんて思う。
日が暮れて、分厚い雲に覆われた空には月明りもないから、雨に濡れ風が吹き荒れる夜道は、いつもより闇が深い。
知らず知らずのうちに、向かい風に抗いながら早足になっていた。
通りすがりの小学校のグラウンド。
フェンス際には何本もの桜が植えられていて、朝な夕なに楽しんでいたけれど。

今夜で見納めかも?

そう思いつつ見上げたその刹那、脇を走り抜けていった車のヘッドライトが、周りを明るく照らして・・・
そのタイミングでぶわりと吹いてきた強い風が、花びらをどっと散らしたのが目に映った。

あぁ、これが本当の桜吹雪だ。

そう、それはまさに雪山で吹雪に巻き込まれた時に見た、横殴りの雪のように地面に降り注ぐ無数の桜の花びら。
自分も風に煽られながらも、どんどん降ってくる桜に見惚れ、そこに立ち尽した。
また車が一台通って、ひと時だけ闇に浮かび上がる壮絶に美しい春の嵐の風景。
それはこんな所にいるはずのない人を連想させる。

この場にはあの人が似合うなぁ。
暗い夜の帳の中に舞う桜吹雪に彩られ、あの人が桜の木の下に立ったなら・・・
あたしはきっと目が離せなくなる。
桜の妖に魅入られるかのように、気持ちを持っていかれそう・・・

そう思う一方で、自分はどれだけあの人に侵蝕されてるんだろう・・・と悔しくなる。

自分からはとても遠い人。
決してあたしの手が届くことはない立場にあって。
こちらを振り向くことはない。
幾重にも重なったバリケードを崩すことも出来ないから、ただそっと遠くから見ているだけ。

こんなに想っても無駄なんだと分かっているのに、思い切れない自分の女々しさが嫌いだ。
あの人を想っているせいで、締め付けられるような胸の痛みが走るのが苦しい。
それでも想わずにいられない。

春の嵐の中にあの人の幻を見るほどに・・・
あたしはあの人が好きなのだ。


__________


片想いしてるつくしの独り言・・・みたいのを少しばかり書いてみました!

先日チャット会で話題に上ったんですよね、桜吹雪は誰が似合う?って。
やっぱりF4の中では総二郎が一番似合うと思います。
それも昼間の明るい時間より、夜桜が似合う!という勝手な思い込み。
そんな桜の下の総二郎に会いたいなぁ。
ここら辺の桜はもう葉桜になっちゃいました。

またちょっとずつ書いていきます!
まだアイドリング中で短くてゴメンナサイねー!


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She's My Witch

Halloweenに何も書かないのも残念・・・と思ったので、総二郎の独り言をちょっとだけ。


__________



10月31日、今日はHalloween。
いつから日本はこんなイベントに盛り上がるようになったんだ?
街は南瓜とお化けの飾り付けで溢れ、人々は浮かれて妙なコスプレでそこらを歩いてる。
あいつがバイトしているケーキ屋も、チープな色紙で作られた飾りがウィンドウにベタベタと貼られている。
そう、パティスリーと呼ぶのは相応しくないような、商店街の中に昔からあるようなケーキ屋で、あいつはバイトしている。
高校の時は和菓子屋で、大学の時はケーキ屋って。
つくづく甘いモン好きな女だよな。
ウィンドウ越しにチラチラ見えるあいつは、黒いとんがり帽子に黒いワンピースで魔女っ子になり切って接客している。
因みに一緒にバイトに入ってる女の子は、猫耳カチューシャにやっぱり黒いワンピースで黒猫ちゃんだ。
そしてその2人が店の名前の入ったエプロンを着けて、お客に薦めているのは、南瓜のプリンやら、パンプキンパイ、南瓜のモンブラン、ハロウィンに因んだチョコレートの飾りが載っけられた様々なケーキ。
あのキラキラ輝く笑顔を見知らぬ客に向けながら、手際よく菓子を箱詰めし、手渡してる。
そんなあいつはとっても生き生きしているけど、こちらの胸はモヤモヤするから、俺は嫌になる。

あんなのは愛想笑いだ。
店に来る客全員に満遍なく与えられるものだ。
特別な事じゃない。
だけど・・・
その笑顔、安売りしてくれんなよ!ってつい思っちまう。
いや、もっと言うなら、俺以外の男に笑いかけてんじゃねえよ!・・・だな。
なんて料簡の狭い男なんだろう。
自分だって愛想笑いを得意とする人間だっつーのに。

あいつが他のヤツ、特に男に笑いかけているのを見ると、無性に胸が騒ぐ。
分かってる筈なのに、身体の内側から何かが湧いてきて、俺をイラつかせるんだ。

可愛いハロウィンコスチュームに身を包んだ小さな女の子に、飛び切りの笑顔で手を振って店から送り出してるのをこっそり見つめる。
流石にそれに嫉妬するってのは間違ってる・・・と自分を諫めるけど。
何だってこんな思いに苛まれなきゃいけないんだ?

また牧野がガラス越しに笑ってる。
声はここまで聞こえないけど、きゃらきゃらと笑ってるんだろう。

ああ、そうか。
俺、きっと魔法にかけられてんだな。
あのチビで痩せっぽちで色気の欠片もなくて、でも元気と負けん気は人一倍ある魔女っ子に。
あいつが笑うと、呪文を唱えなくても魔法にかかっちまうんだ。
俺以外の男に笑いかけてる時は、俺の胸を焼くような思いをさせる魔法。
友達と笑い合ってる時は、微笑ましくて、ついこちらの頬が緩んでしまう魔法。
俺に向かってだけ笑ってくれる時は、幸せで胸がぽうっと温かくなる魔法。
そうか、そう思えば辻褄が合う。
あいつ、今日だけじゃなくて、いつもも姿を隠した魔女なんだろ。

戯れに思い付いた下らない妄想だけど、そう思ったらちょっと楽しくて。
独りでこっそり笑ってしまう。

そろそろケーキ屋は閉店時間だ。
あいつも中でせかせかと片付けを始めてる。
ショーウィンドウに近付いて、ガラスを右手で軽くKnock Knock Knock。
3回鳴らすのがいつものルール。
ぱっとこちらを向いて、目を真ん丸くして、ぱちりぱちりぱちりと瞬きをして。
ハロウィン飾りの間に俺を見つける。
そして目尻がふにゃんと下がって、思いっ切り破顔した。
絶対に今日No.1の笑顔。
俺を幸せにする最大の魔法。
彼女は俺の可愛い魔女兼恋人だ。


__________



Halloween SS、書きたいな!と土壇場で足掻いてみました(^_^;)
書いてみたらすこーし甘めの仕上がりになりました。
ケーキ屋さんで働くつくし・・・という設定は前から考えていたのですが、それをちょっと借りてきた感じです。

いやー、ちょっと病人が落ち着きませんで。
連日の看病で疲れ切ってます。
今日なんか、薬缶を火にかけて、1時間放置してしまった。←昇天していた。
はっと気づいて、慌てて見に行ったら、水量が半分くらいになってました。
ものすごーく火を弱くしていたから助かった・・・

いやー、寒くなりましたね。
明日からは11月ですよ!
まだ暖房入れてないんですけど、そろそろかなあ。
ハロウィンが終わると、一気にクリスマスが押し寄せてくる・・・そんな気配!
皆様も風邪を始めとした感染症にお気をつけてお過ごし下さい!
他の書きかけのお話と、コメントへのお返事、イベント告知等々、もうちょっとお待ち下さいませ


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虫の声

夏の日曜日の午後。
転寝から目覚めて、窓の外から微かに蝉の声が聞こえていると心底ほっとした。

ああ、まだ日が暮れていないんだ。
寝過ごさなくて良かった。
早く起こしてお邸に帰さなきゃ・・・

人目を忍んで重ねる逢瀬。
何処にも行き場がないあたし達は、いつもあたしの部屋の中で抱き合うばかり。
誰にも言えない秘密の関係は、ただ見つめていた時よりも、融けてしまいそうに熱くて、ずっとずっと重たくて、想像していたよりも遥かに胸が詰まるものだった。
それでも会えない時間は恋しくて寂しくて身体が何かに締め付けられたかのようになり。
逞しい腕の中にいられる時は、その温もりを少しでも多く自分のものにしたくてありったけの力を込めてしがみ付く。
そんな事の繰り返しだった。
行き場がないのは自分達の存在だけじゃない、あたしの恋心もだ。
好きになってはいけない人だと知っていたのに惹かれていった。
叶う事のない一方通行の想いなんだから、いつか鎮まるのをそっと待とう・・・と思っていたのに、何故だかこちらに振り向いてくれた黒く煌めく瞳の持ち主は、あっという間にあたしの胸の中の火を燃え盛る炎に変えた。
好きになればなるほど、絶望で目の前が暗くなっていく。
なのに逢わずにいられない。
どんどん深みに嵌まっていった。



秋の虫の声が響いてる。
鈴虫や蟋蟀の競演。
ひっきりなしに聞こえてくる夜の虫の声に、うっとりと聞き入る。
それはあたしにとって、幸せの調べだ。
リーンリーンリーン・・・
コロコロコロ・・・
リュリュリュリュリュ・・・
どの鳴き声がどの虫のものかもよく分からないけれど、その音はあたしの気持ちを解してくれる。
腕枕をしてくれている腕の上で、ゆるりと頭を動かしたら、それに気付いたのか、それとも無意識になのか、お腹のあたりに置かれていた片腕がしっかりとあたしを抱き寄せた。
思わずうふふと小さく笑ってしまう。

もうこんなにくっついてるのに。
これ以上くっつけないよ。

自分の背中全部で優しい温もりを感じて、胸がぐっと熱くなる。
深呼吸すると、じんわりと目頭も熱くなった。

こんな幸せがあたしにやってくるなんて思いもしなかったな。
毎日が夢みたいに幸せだ。
もう夜になったって、あたしの目の前は暗くならない。
いつも心の何処かに温かな灯りが点ってる。
それは全部この人が・・・
数え切れない程沢山の人に頭を下げ、独りでいっぱい戦って、道なき道を切り開き、あたしをここに迎え入れてくれたからなんだ。

広いお庭に住まう小さな虫達の声をBGMにしながら、そっと口にしてみる。

「ありがと。」

眠っている人の耳には届かないかもしれないけれど。
胸から溢れ出る感謝の気持ちを言葉に変えて呟く。
いつでも、どんな時でも、そして一緒にいられる限りずっと届けよう。
『ありがとう』という言葉を。
幾ら言っても足りないから。


__________



長々とお休みを頂いて、申し訳ないです。
やっと!やっと病人が退院してきました。
長かったな、今回。
通院と看病、疲れ果てました。
その甲斐あってか、病人は今は結構元気にしております。

書きかけのお話をUPしていくべきなんですが、なかなかうまくまとめられず。
思い付いたつくしの独り言を書いてみました。
病院通ってるうちに夏が終わって秋になったよー。
それがちょっと反映されてます(^_^;)

まだ病人は自宅にて様子見なものですから、自由にお話書いたりする余裕がないのです。
またちょっとずつ頑張っていきたいと思っていますので、時々お立ち寄り頂ければ幸いです。
頂いたコメントへのお返事もずっと滞っていてスミマセン。
なるべく早くお返事したいと思ってますが・・・もうちょっとお時間下さいね!


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Dawn

さっきまで俺の下で甘ったるい声を上げていた女が隣で寝息を立て出したから、側にいる義理も無くなって、女から身体をそっと離した。
全く自分勝手だという自覚はあるが、他人の体温がべったりと自分に張り付いているのがわずらわしくて、身体が触れ合わない距離を取りたかった。
広々としたベッドの上。
ひやりとした感覚をもたらす部分のシーツを見付けるのは簡単な事。
でも女から離れて寝直してみても、一向に眠気が襲って来る気配もない。
身体に溜まっていた鬱憤を吐き出したと思ったのに、口から出てくるのは溜息ばかり。
胸の中に漂うのは虚しさだ。

分かってんだよ、ホントは。
こんな事したって何にもならねえってのはさ。
じゃあどうしろって?
どうにもなんねえだろ。
だから俺はいつもこんな事繰り返してんだよな。

もうここにいても眠れる気がしない。
朝になって、目を覚ましたこの女とまた遣り取りする事もひどく面倒に思えて。
シャワーを浴びて全てを洗い流し、とっとと部屋を後にする事にした。
目が覚めた時に俺がいなくても、きっと女もそんなに怒ったりしないだろう。
それどころか、起きた途端に嬉々として友達にでも連絡したりするんじゃないかと思ってる。
「F4の西門さんと寝ちゃったの!」とかなんとか。
そして俺にはまたひとつ下らない評判が上乗せされる。
それだけの事だ。

午前3時。
こんな時間だと、流石に東京のど真ん中でも車通りも少なく静かだ。
辺りは夏特有の熱気と湿気のこもった空気に包まれている。
タクシーを捕まえて邸に帰ればいいのに、そんな気分にもなれず。
かと言って朝まで飲める騒がしい店にも行きたくはない。
一ヶ所だけ思い付いた場所。
こんな時間でも開いていて、人気が少なそうなところ。
それはあいつのバイト先のファミレスだった。

深夜の店は煌々と明かりが灯っているのに、店の中はガラガラだ。
勿論こんな時間にあいつはいない。
無愛想な男のアルバイト店員が、形だけの「いらっしゃいませー。」を覇気なく口にした。
「お好きなお席へどうぞー。」と言われて、『そのいちいち語尾を延ばす喋り方、どうにかなんねえのか?』などと思いつつ角の窓際のシートに座る。
目の前に置かれた馬鹿でかいメニューは、寝ていない俺にとっては、ド派手でカラフル過ぎて目に痛かった。
頼んだコーヒーが運ばれて来るまで、ぼうっと窓の外を眺める。
時折走って行く車のライトと、街灯に照らされたところだけがぽつんぽつんと浮かび上がる街は鉛色。
見るべきものは何もない、単なる夜中の東京の一風景。
冷房が効き過ぎている店内にいると、まるで自分がひやりとした水を湛えた水槽の中にでも入れられた気分だ。
コーヒーのカップとソーサーをかちゃりと音を立ててテーブルに着地させたバイトの男は「ご注文はこれでお揃いですかー?」と聞いてくる。
今度こそ『たったコーヒー1杯頼んだだけなんだ。もう揃ってるに決まってんだろ?』と言いたくもなったが、軽く頷いてやり過ごした。
俺がイライラしているのは、この男のせいだけじゃない。
自分にイラついているからだ。
運ばれて来たコーヒーは熱いだけが取り柄で、苦味も酸味も香りも足りない。

いつもあいつが言ってるっけ。
「あたしのバイト先に皆の口に合うようなものはないのよ!
だから来ないでよ?
あたしの仕事、邪魔しないでよ?」
って。

単なる一杯のコーヒーが目の前にあるだけで、ついここにいないあいつを想ってしまう。
そして胸の中には何かが湧き起こるから。
熱いものを飲んで、そのもやもやしたものを胃に落とし込もうと試みた。
だけどそんなに簡単にいかない。
常に俺の思考の片隅に巣食っているあいつは、コーヒー一杯くらいで誤魔化されてくれる訳もなく。
また鉛色の窓の外を見ながらはあ・・・と深い溜息をひとつ吐いた。

あいつは今頃夢の中。
どんな夢を見ているんだろう・・・?
間違っても俺の夢じゃない。
そんな事分かってる。
だけど・・・
俺はあいつの事を考えてしまうんだ。
世の中上手くいかないもんだな。
自分が想っている相手に想われるヤツなんてそうそういない。
少なくとも俺の周りには。
愛し愛され結婚して、幸せな家庭を持ちました!なんて・・・
あきらんちの両親ぐらいじゃね?
だからやっぱり・・・
この想いがいつかあいつに届くとも思えないし、俺があいつから想われるのだって全くイメージ出来ないし。
それどころか、あいつがウエディングドレスを纏って、慈愛たっぷりに微笑む類の隣に立ってる場面なんか簡単に想像できちまう。
何て俺は自虐的なんだ?!
結局俺は怖いんだ。
あいつに俺の気持ちが露見して、今の関係すら壊れてしまうのが。
近いようで遠い距離。
でもこれ以上離れてしまうのは耐えられない。
たとえ触れられなくても・・・
あいつの顔が見える所に留まっていたい。
それが俺の望み。

気付けばゆっくりと朝がやって来ていた。
鉛色から薄墨色へと移り変わった都会の澱んだ空気。
その中に犇めき合って聳え立つビルの形が浮かび上がる。
今日は青空は見えないようだ。
空が徐々に明るくなって来ても、朝日が溢れてくることも無く、乳白色の雲が天を覆っていた。
そこを風に流されていく高度の低い綿雲。
足が速いその綿雲が狭いビルの狭間で刻一刻と形を変えるのを、ガラス越しに見上げている。
明るくなるにつれて、外からは微かに雀の鳴き声が聞こえてきた。

こんなに土も澄んだ空気もろくに無い所でも、雀は生きていけるもんなんだな。
人間の俺にとっては息苦しくてたまらない煤けた街だってのに。

そう考えた時、不意に窓の外が明るくなった。
曇り空だと思っていたのに、いつのまにか雲の切れ間から朝日が溢れている。
朝が来たら太陽が昇る。
そんなの当たり前の事なのに。
日の出を見た事など数え切れないほどあるのに。
何故か今日の朝日には、心が洗われるようだ。
明るい陽の光に自分の内側迄一瞬にして照らされたような気持ちになった。

ああ、あいつに会いたいな。
他の誰でもなく。
あいつに会いたい。
うん、6時になったら電話しよう。
バイト先のファミレスで待ってると言ったら、あいつはきっと文句を言いながらも駆け付けて来る。
そうしたら2人で朝食を。
この店の、きっと「俺の口には合わない」だろうモーニングのセットを、あいつの顔を見ながら食べよう。

そう思い付いたら、考えるだけで頰が緩んできて。
やっぱり俺はあいつが好きなんだなと、独りでこっそり笑った。


__________



更新サボりっぱなしでスミマセン。
町内会のお祭りの手伝いで熱中症3日連続・・・ののち、北国の実家で庭の草刈りという労働をやってます(-.-;)
草刈機を持ち過ぎて、手に豆が出来ました・・・
なんなんだ、夏って・・・
皆様、水分と塩分、しっかりと摂って下さいね。
気にしてガンガン飲んでても、熱中症なりました!
夏の暑さ、キケン!

どれもこれも書きかけだと言うのに、続きのお話じゃなくてSSでごめんなさいー。
忙し過ぎて徹夜する日が何日かあって。
うっかり朝を起きたまま迎えてしまう・・・という日にこんなお話を妄想したりしてました。
総二郎のボソボソとした一人語り。
暗めで申し訳ないっす!
夏なのにスカッとしないよねf^_^;
あー、花火見に行きたいー!


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I hope you get well soon…

今夜は10月31日、ハロウィーン。
本当なら2人揃って滋主催のコスプレパーティーに出席していた筈だけど。
灯りを極力落とした狭苦しい牧野の部屋で、寝ている牧野の寝顔を見ている。
季節の変わり目。
台風がいくつか通り過ぎた後、急に寒くなって、秋本番がやってきた。
その変化に対応出来ずに風邪を引いた馬鹿なヤツ。
それも自覚症状が出始めても「ちょっとお腹調子悪いだけだもん。」とか、「秋花粉じゃないのかな、この鼻水は・・・」とか言って、医者にも行かず、ろくに薬も飲まなかった結果、とうとう高い熱を出してダウンしたんだから、ある意味自業自得だろ。
額に手を当てるととても熱いから、気休めかも知れないけど、濡れたタオルを載せてやった。
熱のせいで寝苦しいのか、牧野は意識はないものの、時折「はぁ・・・」とか「ぅん・・・」とか微かな声を漏らす。
その声が、禁欲を強いられる俺には刺激的に響いてしまって、こっちは天を仰いで溜息を吐く羽目になった。

「ったく・・・
強がりもいい加減にしとけよな!」

眠っていて俺の声を聞いてはいない牧野に、ついつい文句の一つも言いたくなる。
ほてほてと熱い頬を指先でそっと撫でてみると、じんじんと指先から熱が伝わり、俺の身体がかあっと熱を帯びそうになって、慌てて手を引っ込めた。
熱があってぐったりしている女を前に、俺は何考えてるんだ?

「はぁ・・・
さっさと風邪治してお前をくれなきゃ、悪戯しちまうぞ!」

言ってみてから気が付いた。
それって結局どっちも同じ事じゃねえか!
なんだってこんな痩せっぽちの凹凸のない女にムラムラしちまうのか、腹が立ってもきたが、仕方ない。
俺はコイツが好きなんだ。

寝顔を見ながら願う事はひとつ。
早く元気になってくれ。


__________



えーっと、えーっと、長らく放置していてすみません。
hortensiaです。
一応生きてました^^;
お話を書く方は大スランプ。
体調はあんまり芳しくなく、連日連夜ベッドまで辿り着けずにソファで気絶している始末です・・・
取り敢えずリハビリ的に短いのから始めてみよう・・・とひとつ書いてみました。
沈黙の間も、断片的には書いてみたりしてたんですが、なかなか上手くまとめられず。
またちょっとずつ頑張っていきたいと思いますので、良かったら時々覗いてやって下さいませ。

皆様、お元気でいらっしゃいますか?
台風に豪雨・・・と、列島を天災が駆け抜け、昨日は沖縄で首里城が焼失と、ショッキングな事が続いていますね。
季節の変わり目、いつも無理しているつくしじゃなくても体調崩してしまう方いらっしゃると思います。
これからどんどん寒くなりますから、お身体を大切にお過ごし下さいね!
あ、インフルエンザの予防接種、してきましたー!


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