本日4月23日で、拙宅は開設から4年を迎えることとなりましたー!
ここまでやってこれたのも、読んで下さる皆様あっての事です。
いつも有り難うございます!
細やかながらそのお礼を・・・と思い、4周年記念プチイベントとしてSSをUPしていきます!
今夜はその一夜目。
大学生の2人です。
__________
この頃西門さんがちょーーーっとウザいんだよね・・・
しょっちゅうあたしがバイトしてるファミレスの一番奥の角の席に独りで陣取って、睨みきかせてんの。
そんな事されると、気になって仕事もしにくいんですけど!
バイトの間に何も危ない事とかある訳ないじゃん!
「いらっしゃいませー!」ってお客さん案内して、オーダー取って、お料理運ぶ、食器片づける、そしてレジ打ち。
で、「ありがとーございましたー!」ってお辞儀する仕事。
お店の中は夜でも煌々と灯りが点いてるし、他にも何人もスタッフいるし。
それのどこを見張ってなきゃなんないのよ?
過保護すぎるんだっつーの!
あたし、子供じゃないんだから。
言っちゃあなんだけどね、世間の風には、箱入り息子のお坊ちゃま達より当たってるわよ、あたしは。
なんてったって、ビンボー暇無し。
高校時代から熟して来たバイトの数々。
このファミレスのバイトだって、高校の時から続けてるから、『チーフ』なんて肩書まで付いてんの、あたしは。
役職手当、たったの時給30円UPだけど!
だから、何の問題も無くやれるに決まってるのに・・・
うーん、あの人、かなりメンドクサイっ!
お客さんが帰られたテーブルの食器を片付けて、手早く拭いて、メニューをセットして・・・という作業をしていたら、他のバイトの子から耳打ちされた。
「牧野さーん、あちらの奥の37番テーブルのお客様が、牧野さんに来て欲しいって仰ってるんですけど・・・」
「・・・はい、すぐ行きます。」
37番テーブル。
それは西門さんが気に入ってる奥の席の事だ。
ファミレスのオーダーにウェイトレスの指名とかないから!
コードレスチャイム押したら、手の空いてる近くのスタッフがそのテーブルに行くの!
全くもうっ!
あたしの仕事の邪魔しないでよー!
溜息吐きつつ、西門さんが座ってる席に向かった。
変装のつもりなのか、キャップを目深に被ってシートに座ってる姿が見えてくる。
この仕事、愛想笑いが付き物だけど、ついつい不機嫌な顔になってしまった。
「・・・お待たせ致しました。
ご注文お伺いします。」
「つくしちゃん、その仏頂面、酷くねえ?
お客様にはスマイル、スマイルだろ?
お前、他の客にはヘラヘラしてるくせに、何で俺んとこ来る時だけそんな顔してるんだよ?」
「いいから、さっさとオーダーして!
あたし、仕事中なんだからいちいち呼び出さないでよ。
っていうか、もうバイト先に来ないで!
そもそも西門さんの口に合う物なんか、この店にはないでしょ!」
小声で訴えてみても、暖簾に腕押し、糠に釘。
あたしの小言なんか痛くも痒くもないらしい。
「まあな。つくしちゃん、ここのグラスワイン飲んだことあるか?
渋くて酸味が強くて、香りが全然無い。
まだ飲み頃になってねえんだよ。
よくこんなの客に出せる・・・」
「ちょ、止めてっ!
他の人に聞こえる!
それを飲んでるお客さんもいるんだから。
営業妨害で叩き出すよっ!」
「オイオイ、お客様を叩き出すとか、穏やかじゃねえなあ。
とりあえず、ビールお代わりね。
それからこの生ハムチーズ添えっつーのも。」
「それもどうせ食べない癖に・・・ 残したら勿体ないとは思わないの?」
「あぁ? 何か言ったか?」
「いーえ! ご注文承りました。少々お待ち下さいっ。」
聞こえよがしに大きな溜息を吐き出してから、その場を離れる。
何でこうなっちゃうのかなー?
そんなに暇でもないだろうに・・・
あたしと一緒にいない時、他の女の子と遊んでないってのはこれで実証されてるけど。
どうにもこうにも、やりにくいったらありゃしない!
何故だか、あたしと西門さんは恋人同士だ。
いや、最初はあたしも全然信じてなかったよ。
だって、あの遊び人の西門総二郎だよ?
あたしの事、いっつも鉄パン!とか、勤労処女!とか言って揶揄って、ゲラゲラ笑ってた西門さんだもん。
あたしの事、好きになる・・・なんて思わないじゃん!
口説かれたって、悪い冗談としか思えない。
だってだって、あたし、西門さん好みの綺麗なお姉さんじゃないし。
一般庶民・・・よりもぐっとビンボーな部類の雑草女だし。
噛み合う訳ないじゃん!
友達としてはいいよ。
いい所だっていっぱい知ってる。
でもさあ、男としてはサイテーでしょ、西門さんって。
毎晩のように好きでもない女の人と色々イタしちゃってたんだよ?
その女の人とも3回ベッドを共にしたらサヨウナラとか言ってさ!
誠意の欠片もない。
そんな馬鹿な事繰り返すようになったのは、名門のお坊っちゃまながらの複雑な事情があるってのは分かっていても、自分がその相手になりたいだなんて、一度も思った事なかったんだもん。
そりゃそりゃ、大いに疑ったし、何度も何度も断った。
なのに、どーしても西門さんは全然引かなくて・・・
類や美作さんにも、「そろそろ諦めて付き合ってやったら?」なんて言われる始末。
挙句の果てに、ご両親の前に引っ立てられて、お付き合いするお許しまで取り付けちゃったもんだから・・・
いつの間にか絆されちゃった・・・のかな?
気が付いたら、2人でいるようになってた。
あたしって女は、もしかしたら押しに弱いタイプなのかもしれない。
__________
88888拍手キリ番で頂いたキリリクのお話です(大変お待たせ致しました!)。
ちょっと束縛気味な総二郎(苦笑)
つくしはぐいぐい来られると弱いタイプの人ですよねー。
かと言って、類みたいに優しく包んでくれてるだけだと、お友達で終わっちゃうし。
やっぱり思いっ切りぶつかって押し切るしかないのか!
まだまだお付き合いし始めたばかりの2人。
もう一歩踏み込むにはどうしたらいいのか?
頑張れ、頑張れ、総二郎~♪
続きは25日0時更新予定です!

ぽちっと押して頂けたら嬉しいです!
ここまでやってこれたのも、読んで下さる皆様あっての事です。
いつも有り難うございます!
細やかながらそのお礼を・・・と思い、4周年記念プチイベントとしてSSをUPしていきます!
今夜はその一夜目。
大学生の2人です。
__________
この頃西門さんがちょーーーっとウザいんだよね・・・
しょっちゅうあたしがバイトしてるファミレスの一番奥の角の席に独りで陣取って、睨みきかせてんの。
そんな事されると、気になって仕事もしにくいんですけど!
バイトの間に何も危ない事とかある訳ないじゃん!
「いらっしゃいませー!」ってお客さん案内して、オーダー取って、お料理運ぶ、食器片づける、そしてレジ打ち。
で、「ありがとーございましたー!」ってお辞儀する仕事。
お店の中は夜でも煌々と灯りが点いてるし、他にも何人もスタッフいるし。
それのどこを見張ってなきゃなんないのよ?
過保護すぎるんだっつーの!
あたし、子供じゃないんだから。
言っちゃあなんだけどね、世間の風には、箱入り息子のお坊ちゃま達より当たってるわよ、あたしは。
なんてったって、ビンボー暇無し。
高校時代から熟して来たバイトの数々。
このファミレスのバイトだって、高校の時から続けてるから、『チーフ』なんて肩書まで付いてんの、あたしは。
役職手当、たったの時給30円UPだけど!
だから、何の問題も無くやれるに決まってるのに・・・
うーん、あの人、かなりメンドクサイっ!
お客さんが帰られたテーブルの食器を片付けて、手早く拭いて、メニューをセットして・・・という作業をしていたら、他のバイトの子から耳打ちされた。
「牧野さーん、あちらの奥の37番テーブルのお客様が、牧野さんに来て欲しいって仰ってるんですけど・・・」
「・・・はい、すぐ行きます。」
37番テーブル。
それは西門さんが気に入ってる奥の席の事だ。
ファミレスのオーダーにウェイトレスの指名とかないから!
コードレスチャイム押したら、手の空いてる近くのスタッフがそのテーブルに行くの!
全くもうっ!
あたしの仕事の邪魔しないでよー!
溜息吐きつつ、西門さんが座ってる席に向かった。
変装のつもりなのか、キャップを目深に被ってシートに座ってる姿が見えてくる。
この仕事、愛想笑いが付き物だけど、ついつい不機嫌な顔になってしまった。
「・・・お待たせ致しました。
ご注文お伺いします。」
「つくしちゃん、その仏頂面、酷くねえ?
お客様にはスマイル、スマイルだろ?
お前、他の客にはヘラヘラしてるくせに、何で俺んとこ来る時だけそんな顔してるんだよ?」
「いいから、さっさとオーダーして!
あたし、仕事中なんだからいちいち呼び出さないでよ。
っていうか、もうバイト先に来ないで!
そもそも西門さんの口に合う物なんか、この店にはないでしょ!」
小声で訴えてみても、暖簾に腕押し、糠に釘。
あたしの小言なんか痛くも痒くもないらしい。
「まあな。つくしちゃん、ここのグラスワイン飲んだことあるか?
渋くて酸味が強くて、香りが全然無い。
まだ飲み頃になってねえんだよ。
よくこんなの客に出せる・・・」
「ちょ、止めてっ!
他の人に聞こえる!
それを飲んでるお客さんもいるんだから。
営業妨害で叩き出すよっ!」
「オイオイ、お客様を叩き出すとか、穏やかじゃねえなあ。
とりあえず、ビールお代わりね。
それからこの生ハムチーズ添えっつーのも。」
「それもどうせ食べない癖に・・・ 残したら勿体ないとは思わないの?」
「あぁ? 何か言ったか?」
「いーえ! ご注文承りました。少々お待ち下さいっ。」
聞こえよがしに大きな溜息を吐き出してから、その場を離れる。
何でこうなっちゃうのかなー?
そんなに暇でもないだろうに・・・
あたしと一緒にいない時、他の女の子と遊んでないってのはこれで実証されてるけど。
どうにもこうにも、やりにくいったらありゃしない!
何故だか、あたしと西門さんは恋人同士だ。
いや、最初はあたしも全然信じてなかったよ。
だって、あの遊び人の西門総二郎だよ?
あたしの事、いっつも鉄パン!とか、勤労処女!とか言って揶揄って、ゲラゲラ笑ってた西門さんだもん。
あたしの事、好きになる・・・なんて思わないじゃん!
口説かれたって、悪い冗談としか思えない。
だってだって、あたし、西門さん好みの綺麗なお姉さんじゃないし。
一般庶民・・・よりもぐっとビンボーな部類の雑草女だし。
噛み合う訳ないじゃん!
友達としてはいいよ。
いい所だっていっぱい知ってる。
でもさあ、男としてはサイテーでしょ、西門さんって。
毎晩のように好きでもない女の人と色々イタしちゃってたんだよ?
その女の人とも3回ベッドを共にしたらサヨウナラとか言ってさ!
誠意の欠片もない。
そんな馬鹿な事繰り返すようになったのは、名門のお坊っちゃまながらの複雑な事情があるってのは分かっていても、自分がその相手になりたいだなんて、一度も思った事なかったんだもん。
そりゃそりゃ、大いに疑ったし、何度も何度も断った。
なのに、どーしても西門さんは全然引かなくて・・・
類や美作さんにも、「そろそろ諦めて付き合ってやったら?」なんて言われる始末。
挙句の果てに、ご両親の前に引っ立てられて、お付き合いするお許しまで取り付けちゃったもんだから・・・
いつの間にか絆されちゃった・・・のかな?
気が付いたら、2人でいるようになってた。
あたしって女は、もしかしたら押しに弱いタイプなのかもしれない。
__________
88888拍手キリ番で頂いたキリリクのお話です(大変お待たせ致しました!)。
ちょっと束縛気味な総二郎(苦笑)
つくしはぐいぐい来られると弱いタイプの人ですよねー。
かと言って、類みたいに優しく包んでくれてるだけだと、お友達で終わっちゃうし。
やっぱり思いっ切りぶつかって押し切るしかないのか!
まだまだお付き合いし始めたばかりの2人。
もう一歩踏み込むにはどうしたらいいのか?
頑張れ、頑張れ、総二郎~♪
続きは25日0時更新予定です!



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