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Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
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Best friend or sweetheart ?

牧野の部屋で何をするともなく過ごしてる夕べ。
10月も今日で終わり。
日が暮れるのは早くなり、外の空気はかなり肌寒くなったけれど、この牧野の部屋はまだ暖房器具は使わないのだそうだ。
そんなタイミングではないらしい。
郷に入っては郷に従え。
我儘は言わない事にしている。
畳の床で脚を投げ出し、ぼうっとテレビの画面を見ていたら、不意にブランケットが目の前に降ってきた。

「類、それ掛けてるとあったかいよ!
肌触りもいいの。ふわっふわ!
春のさー、冬物一掃セールで買っといたんだー。
すっごい安かったの。
めちゃくちゃお買い得。
いくらで買ったか知りたい?」

目をキラキラさせてそんな事を聞いてくる。
多分信じられないような安値で買ってきたんだろう。
ブランケットなんて、欲しかったらいつでも幾らでも買ってやれるのに。

「いくらで買ったのさ?」
「ふふふ、聞いたら驚くよ!
何とねー、3980円の品が300円だったの!
この値引き率凄くない?」
「・・・凄いね。」
「ねー、お得だったでしょー。」

牧野は鼻も高々だ。
『値引き』や『お得』というキーワードにめっぽう弱い。
安値が凄いというよりも、そこまでの値下げを待っていたり、安い店を見つけた牧野が凄いと思う。

「じゃあ類はそれで暖をとりながらテレビ観てて!
あたし、ご飯作っちゃう。」
「ん、分かった。」

テレビの画面じゃなくて、キッチンで料理している背中を見詰める。
牧野に言わせると俺と牧野は『友達』、それも『誰よりも大切な友達』って事になっている。
牧野のアパートの部屋に入り浸っているのもすんなり受け入れられてるけど、そんな事してるのは牧野の友達の中では俺1人だけ。
あきらや総二郎が来ることなんてないし。
しょっちゅう俺がいるからか、女の子の友達だってアパートには来ない。
時折一緒に遊びに行ったり、食事に行ったりしてる話は聞くけれど。
牧野の部屋で一緒に時間を過ごして、牧野の作った食事を2人で食べて、寝る為に家に帰る。
そんな事が当たり前になっている。
これって友達の範疇なんだろうか?と何度も考えたけど、牧野が「友達だ」って言い張ってるうちは友達でしかないんだろう。
だけど・・・、もうそろそろいいんじゃない?
そんなの取っ払っても。

今夜のメニューはちゃんこ鍋だった。
野菜たっぷり、そして牧野特製の鶏団子入り。
「あったかいね、美味しいね!」と言いながら食べている牧野の笑顔が見られる方が、胃袋が満たされる事よりも俺にはよっぽど嬉しい。
食べ終わって、食器をシンクに運んでいくと、牧野が「じゃじゃーん!」という変な擬音と共に冷蔵庫から何かを取り出した。

「類、Trick or treat? って言って!」
「んん?」
「ハロウィンだよ、今日は!
ねえ、言ってよ、Trick or treat? って。」
「・・・Trick or treat?」
「はい、どーぞ!」

掌に載せられたのは、濃い黄色のプリンが入った器だ。

「パンプキンプリン、昨日の夜作って冷やしといたの!
洗い物後にして食べよっ!」
「ん、ありがと。」

思いっきり目尻を下げてにっこりしている牧野と、座卓に戻ってプリンを食べる。

「このさー、生クリームをおばけちゃんの形にするのが一番難しかったの。
すぐ食べちゃうんだけどね。
ハロウィン風にしたいじゃない。
目と口はチョコレートだよ。」

力作をスプーンで掬って口に運ぶ。
滑らかなかぼちゃの舌触り。
優しい甘みが口の中に広がる。

「美味しいよ。」
「美味しいよねー、パンプキンプリン。
あたしだーい好き!
このさ、下に入れてあるカラメルと併せて食べるとまた味が変わって、それもいいのよ。」

ぱっくり口を開け、スプーンを滑り込ませてまたニコニコしてる牧野を見ていると、俺はつい笑っていたらしい。

「あー、良かった。
類も美味しそうに食べてくれて。」
「あんたの料理、いつも美味しく食べてるけど。」
「だって、何か食べながらにこにこしてる類ってレアだよ。
パンプキンプリン、そんな好きだった?」

俺が好きなのはプリンじゃなくて・・・、その作り手の方なんだけど。

「ねえ、これ、他の誰かにも食べさせたの?」
「え? ううん、あたしと類の分だけ作ったよ。
だって晩ご飯一緒に食べるの、類だけだもん。」
「ふうん・・・。」
「なあに? どうかした?」

目をパチパチさせながら、俺の顔を覗き込んでくる。
パンプキンプリンを食べさせてもらったけれど、この鈍感な牧野が何だか小憎らしくて、悪戯してみたくなった。
すっと顔を近付けてほんの数秒唇を盗む。
何食わぬ顔をして元の位置に戻って牧野を見詰めると、ひと時きょとんとした後に、遅れて顔がぱあっと真っ赤に染まっていった。

「と、友達とはキスしないって!
あたし前に言ったよねっ?」
「好きならしてもいいんじゃない?」
「る、類はあたしが好きなのっ?」
「うん、好きだよ。
牧野だって俺が好きでしょ。」
「すっ、すっ、すっ、好きだけどっ!
それは友達としてだからっ!」
「じゃあさ、俺が他の人とキスしても牧野は何とも思わない?」
「・・・そ、それは、ちょっともやっとするかもしれないけど・・・。」

ちょっと? ホントにちょっとなのかな?
でももやっとはしてくれるんだ?

「俺がこうやって晩飯を食べに来なくなったらどう?」
「う・・・っ、それは結構寂しいかもしれないけど・・・。」
「俺に恋人が出来たからもう牧野とは会えないって言ったら?」
「んーーーーっ! それは物凄く寂しいけど!
類が幸せになるんならあたし我慢するもの・・・。」

何だよ、その強がり。
ホントの気持ち、認めてよ。

「ねえ、牧野。
もう答えは出てると思うんだけど。」
「どんな答えよ?」
「俺達、友達をやめたらよくない?」
「えええっ? それは・・・」

あ、それには驚いて躊躇ってくれるんだ?
じゃあ、もういいよね?

「友達じゃなくて、恋人になろうよ。
俺はあんたにしかキスしない。
あんたの作る手料理しか食べない。
あんたの事しか好きにならない。
あんただってそうでしょ?
こんなにあんたのテリトリーに踏み込むのを許してるのは俺だけなんだから。」

眉毛を八の字みたいにして、情けない顔になってる牧野。
へんてこだけど。
俺はどんな牧野も好きだよ。

「えーーーー?」
「あんたと一緒にいられる権利、俺に独占させてよ。
その代わり、俺の事独占していいよ。
ねえ牧野、Trick or treat? って言って。」
「えー、何でっ?」
「ハロウィンなんでしょ、今日は。」
「・・・Trick or treat?」

さっきとは逆になった俺達の台詞。
訳も分からずに鸚鵡返しに言ってしまう牧野が可愛くて、ついくすりと笑った。

「お菓子も悪戯もいらない。
俺が欲しいのは・・・」

もう一度唇にちゅっとキスをした。
さっきの例があるというのにこんなに無防備なのも、俺に心を許してくれてる証だと思ったら微笑ましい。

「あんただよ。」

目の前には今日一番顔を真っ赤にした牧野が現れた。
にこりと笑い掛ける。
逆に牧野は泣きそうな顔をしている。

今夜こそ牧野を掴まえよう。
だってもう、友達でいるのは嫌なんだ。


_________



ハロウィンSSでした!
ルイルイのお話をちっとも書いていなかったら、リクエストを頂いたので、無理矢理登場してもらいました。
この頃自分の中のルイルイが枯れ気味です…

まだかなり間が空いてしまいました。
スミマセン。
10月最初の更新が、10月最後の夜だよぉ。
ちょっと体調優れませんで…
思うように書けません(◞‸◟)
12月は、総誕、クリスマス、つく誕と予定がびっちりですからね。
ギアを上げていけたらいいなーと思ってますが、どうなるかしら?
応援して頂けたら有り難いです!


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