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Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
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指先の魔法 -side つくし-

試験期間直前の週末。
レポート採点の科目は締切が迫るし、試験勉強はしなきゃいけないしで、あたしはバイトを休んで勉学に勤しんでいる。
この土日はF3が入れ替わりで得意科目を教えてくれるというので、美作さんちのライブラリーに通わせてもらっていた。
お天気のいい日曜日。
青空の下をお散歩でもしたら気持ちいいだろうに、あたしは勉強に次ぐ勉強だ。
でも美作さんちって勉強捗るの。
ライブラリーは落ち着いた雰囲気で、双子ちゃんもここには遊びに入らないってお約束を守ってくれてるからとても静かだし。
まあ、最初は美作さんが耳当たりのいいクラシック音楽を掛けてくれてたけど、うっかり眠気を誘われちゃうので、止めてもらったんだけどね。
ライブラリーの中にはゆったり座れるソファとローテーブルも置いてあるけど、あたしが使わせてもらってるのは窓辺に置かれた大きなアンティーク調のテーブルだ。
天然木の天板は飴色で、磨き込まれていて優しい手触り。
近所の図書館のテーブルは、一応木製だけど合板で、テッカテカのニスが塗られてて、触るとなんかひやっとするんだよねぇ。
それに比べてここのテーブルは何と温かみのある事か!
ライブラリーの中はあの可愛いお母様のお好みじゃなくて、お父様の趣味で調えられているそうで、ちょっと他のお部屋とはテイストが違う。
美作家と言えば、フリフリのふわふわのプリンセスワールドだけれど、あたしはそういうのはちょっと落ち着かなくて。
ここの方がずーっと居心地が良い。
そして程良きタイミングで、美味しいお茶やお菓子が運ばれてくるのに加え、お昼や夕暮れ時になると、ランチやあまつさえディナーまで用意されてしまうのだ。
恐縮してしまうけど、美作さんは「ウチのシェフが腕の見せ所だって張り切ってるんだ。食べてやってくれよ。」とか言うし・・・。
類も西門さんも何の遠慮もなく、まるで実家に帰ってきた息子みたいにのびのび振る舞って、人んちのお食事に当然のように呼ばれてる。
あたしは一応毎日手土産持参で来てはいるけど・・・、多分その何倍も頂いちゃってるんだわ!

午前中は美作さんに英米文学史のレポートを見てもらって、それに手を入れて。
美作さんがプリントアウトしてくれた原稿の左肩をクリップで留めた時に、丁度ライブラリーのドアがコンコンコンとノックされ、双子ちゃんがぴょっこり顔を覗かせた。

「お兄ちゃま、お姉ちゃま、お昼ご飯のお時間よ!」
「今日のデザートは絵夢と芽夢の好きなカンノーロですって!」
「ああ、ありがとう。今行くよ。」

にっこり2人に笑い掛けた美作さんが、微笑みを浮かべたままあたしの方に向き直った。

「レポートも出来上がったことだし。
ランチにしよう。」
「毎日ご馳走になっちゃって申し訳ないよ・・・。」
「双子もお袋も、牧野が一緒だと喜ぶから。」
「ありがと、ホントに。」
「こちらこそ、双子とお袋の相手してもらって助かってる。
親父が留守にしてると俺への集中攻撃でちょーっと疲れるっていうか・・・。」
「みーんなお兄ちゃまが大好きだもんね。」
「家族にモテてもしょうがないだろ。」
「ふふふふふ。優しいからね、美作さんは。」

そう。
誰にだって、いつだって優しい。
さりげなくエスコートされながら案内されたダイニングルームは、外の寒さとは無縁で明るく暖かな雰囲気に満ちている。
うさぎさんのダイニングチェアに行儀よくお座りした双子ちゃんの頭を通りすがりに優しく撫でて、あたしのチェアを引いてくれた。
美作さんはいつだって頼れるお兄ちゃまで、優しい王子様だ。

今日のランチはほっぺたが落ちそうに美味しいイタリアンで、さっき絵夢ちゃんが言っていたデザートは、筒型のサクッと揚げられた生地の中にさっぱりとして甘さ控えめなクリームがたっぷりと詰まっていて、粉砂糖でお化粧された見た目も可愛いスイーツだった。

「お姉ちゃま、カンノーロ、美味しいでしょ!」
「うん、ホントに美味しいねえ。
あたし、生クリームたっぷりなお菓子はちょっと苦手なんだけど、このクリームは口当たり軽くて、いくらでも食べられそう。」
「ああ、それは生クリームじゃなくて、リコッタチーズを使ってるんだ。
シンプルなのに美味しいスイーツだよな。」

美作さんがそう教えてくれると、更に美味しくなる気がする。
食後のお茶を頂いてから、あたしと美作さんはライブラリーに戻った。
午後は類が来てフランス語をみてくれる事になっているけれど、まだ到着していない。

「俺で良かったらフランス語の勉強も手伝うけど。
類が出番を取られたって怒るかも知れないからなぁ。」

美作さんはそう言って笑ってる。

「あ、いいの、いいの。
ちょっと自分で見直しとくよ。
あたしの事は気にしないで!
自分のやりたい事しててね。」

フランス語の教科書とノートを開いて独りで勉強を始めたけれど・・・。
レースのカーテン越しの冬の陽射しは柔らかでポカポカと暖かく、お腹は美味しいもので満たされていて、どうしても眠気を誘う。
うっかり船を漕いでしまい、首がかくんと落ちる衝撃で目が覚めた。

やばい、やばい、寝ちゃった。
折角こんな恵まれた勉強環境を整えてもらってるのに!

気を引き締めねば!と思ったのに、いつの間にか隣に座っていた美作さんが、くすりと忍び笑いを漏らす。

「類来るまで休憩すれば?
昨日家帰ってからもあのレポート書いてたんだろ?」
「いやいやそんな、寝ていい訳ないよ。
勉強する為にお邪魔させてもらってるのに。
美味しいご飯ご馳走になって、更に昼寝だなんて!」
「まあ、いいじゃないか。
15分でも寝るとスッキリするって言うぞ。」
「えー?」
「ほら、15分だけ。
頭をリフレッシュさせる為に。」
「うーん、いいのかなぁ?」
「類が来たら起きたらいいさ。」

そんなお昼寝への誘惑の言葉に誘われて、あたしは教科書とノートを横に押しやって、美作さんに渡されたふかふかクッションと自分の腕を枕にテーブルにうつ伏せた。
すると、美作さんが双子ちゃんにするみたいに、あたしの後頭部をゆっくりゆっくり撫でている。
その手つきはとても優しい。

あー、ずうっとこうしてたい。
なんか、とっても安心出来て、眠気を誘われるよ・・・

あたしの気持ちなんかお見通しなんだろうか?
美作さんの手は繰り返しあたしの頭をゆっくり撫でては、指先でそっと髪を梳いている。
微かに擽ったくて、でも心地良くて。
日向ぼっこをする猫になったような気分。
それを楽しんでいるうちに、あたしは本当に寝入ってしまったのだった。


_________



甘やかされまくりなつくしでした。
カンノーロ、好きなんです。
映画『ゴッドファーザー』にも登場するお菓子として名高いですね。
リコッタチーズのクリームが美味しいお菓子。
どこかで見かけたらお試しください。

寒いですねぇ。
週末にはここも雪が降るかも?って予報です。
充電式の小さなカイロを買いました。
いよいよ出番かな?
インフルエンザも周りで罹っている人が増えてきた印象です。
皆様、寒さにもウイルスにも負けないように自衛していきましょうねー。


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