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Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
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The only light in the darkness 前編

「萌えセリフ祭り2015」開幕中です!
6夜連続で3つのお話をUP予定。
2つ目のお話の今夜は「総二郎に言われたい台詞」第2位でした、「・・・なんか俺ばっか好きみたいじゃねえ?」を使ったお話です。
大学4年生と、社会人1年生の2人です。

__________


『西門さんといる時間は、独りでいる時より淋しいの。』

牧野が俺を振った台詞。
半年経っても俺の頭の中をぐるぐる回って、消える事がない。

言われた俺の胸を抉ったこの言葉は、言った牧野の方も傷ついていたんじゃないのか?
牧野にそう言わしめてしまったのは、誰でもない、俺自身だったってのに。
その事にやっと気付かされた。


その言葉を言われた時は、振られたショックでその真意もよく解らず、勢いで「じゃあ、もっと牧野を幸せにしてくれる男でも探しゃあいいじゃん。」なんて強がりを言って別れたけど。
牧野という唯一無二の存在を手放してしまった俺は腑抜けになった。
隣にいてくれるのが、その笑顔が俺に向けられているのが当たり前なんだと驕ってた。
でもそれが無くなったら、息をしたって空気がまともに肺に入ってこなくて息苦しくて。
飯は何を食ったって不味いから食いたくなくて。
自分を取り巻く世界は、墨で塗り込められたように真っ暗な闇になった。
その闇に絡め取られて身動きが取れない。何も手につかない。
そんなだから仕事もするにはしても失態ばかりで、とうとう親父からも大目玉を食らった。

「当面対外的な場には出るな!
全部修三郎に肩代わりさせる。
まともに茶が点てられるようになるまでは謹慎しておけ!」
「・・・申し訳ありません。」
「己を見つめ直して、今後どうしたらいいのかしっかり考えるんだな、総二郎。
次期家元たるものが、こんな事でどうする!
暫く、京都にでも行ったらどうだ?
今のお前にここで出来ることなどありはすまい。」
「・・・少し考えさせて下さい。」

京都。
宗家所縁の禅寺に籠れと親父は言ってる。
でもそんな所に行ったからとて、俺は悩みから解き放たれたりすることはないだろう。
この不甲斐無さの原因はただ一つ。
牧野なんだから。

流石に謹慎中の俺と外で会うのはまずいとでも思ったんだろう。
あきらと類が邸までやって来た。

「よう、総二郎。」
「ああ・・・」
「ふーん、死んだ魚みたいに濁ってるね、総二郎の眼。」

一体どんな挨拶だよ、類。

「ほっとけ!」

ぷいと横を向いた俺をよそに、勝手にソファに座って寛ぎ始めた類と、俺を気遣わし気に見詰めるあきらがいて。
あきらのその視線まで俺を居た堪れない気分にさせるから、それから逃げるために部屋の隅にあるキャビネットの前に立った。
適当なウイスキーの瓶とグラスを出して、冷蔵庫からはロックアイスを取り出す。
テーブルの上にどんと載せたら、あきらが器用な手つきで3つのグラスにウイスキーのロックを作って、各々の前に並べた。
類は何も言わずにそれを舐め始め、あきらは苦笑しながら俺を見て、ちょっとそれを掲げてから飲んでいる。
俺は何も飲みたい気がせず、置きっぱなしにして、ぼんやりと氷が融けてく様を見ていた。

「ねえ、総二郎、何やってんの?」
「何って・・・ 俺は謹慎中なんだよ。」
「それはもう知ってる。
そうじゃなくて、何一人で傷ついたって顔して、ドツボに嵌ってんのかって聞いてんの!」
「はあ・・・ 類、ほっといてくれよ。
俺は今そんなこと話す気分じゃ・・・」

カツンと音をさせて持っていたグラスをテーブルに置いた類が、俺に冷たい視線を投げ掛ける。

「牧野が傷ついてないとでも思ってんの?
あんな牧野・・・ 見てらんないよ!
全部総二郎のせいでしょ。
牧野の事、あんな風に切り捨てるなら、総二郎は最初から牧野と付き合うべきじゃなかったんだ!」
「おい、類、言い過ぎだろ!」
「・・・切り捨てるだと?
牧野が俺を振ったんだ。
俺が捨てられた方だろうが!」
「本気でそう思ってんの?
じゃあなんで半年経ったって、牧野はあんなに辛そうにしてるんだよ?
大丈夫、大丈夫、元気だよって口では言っても、弱って今にも泣きそうな顔して笑ってる牧野を見てないから、総二郎はそんな事言えるんだ!」

類の言葉に胸がずくんと痛んだ。
それと同時に、微かに嬉しいという気持ちが身体の奥から沸き起こる。

牧野、辛そうにしてんのか・・・
俺の事、ちょっとは想ったりしてくれてるんだろうか?

「いや、最近牧野と類と俺の3人で飯食ったんだよ。
頑張ってる牧野に美味いもの食わせてやろうって類が誘ってな。
仕事もやっと慣れてきて、大変だけど遣り甲斐あるって言ってた。
牧野、笑ってはいたけど・・・
でもやっぱりどこか無理してるみたいに見えてな・・・」

牧野はこの春、短大を卒業して幼稚園教諭になった。
TOJの時に子供と触れ合った楽しさが自分の中に残ってた・・・というのがその理由で。
就職を決める時、俺は東京にいて欲しいって言ったけど、隣の県に自分のやりたい事と合ったカリキュラムの幼稚園があるからそこで働きたいと言って譲らなかった。
それも俺達の間に溝を作った一因だった。
隣の県なんて車で行きゃすぐだ。
だけど幼稚園で働くってことは、平日は朝早くから夕方まで仕事で。
平日会うことはほぼ不可能。
土日はどっちかっていうと俺に仕事が入るから、会うチャンスがぐっと少なくなる。
それでなくても短大の間も幼稚園での実習、ピアノや歌のレッスン、出さなきゃならないレポートの山のせいで、俺達はまともに会えてなくて・・・
しばしば俺達はそのことで喧嘩をしていた。

「・・・牧野、元気なかったのか?」
「うーーーん、そうだな。俺の目にはそう見えた。」
「だ・か・ら! 全部総二郎のせい。」
「何でそうなるんだよ!?」
「総二郎がちゃんと牧野の気持ちを考えてないから、牧野を泣かす羽目になるんだ!
牧野は『あたしと西門さんは遅かれ早かれお別れする運命だったんだからこれで良かったんだよ。』って言ったんだよ。
意味分かる?
どうしてそんな風に牧野に思わせた?
牧野を幸せにしてくれるんじゃなかったの?」

そんな馬鹿な・・・
俺はそんなつもりなかったんだ。
牧野と将来一緒になりたいって思ってたんだ。
だからこそ東京に残って欲しいって言った。
行く行くは西門に入ってもらえるように、まずは稽古に通ってもらって、徐々に慣れてもらいたいって。
親父やお袋にすぐに分かってもらえなくても、何年掛けてでも説得するつもりでいた。
俺には牧野しかいないって言い続けようって思ってたのに。
でも俺達は二十歳になったばかりのひよっこと、家業を手伝っているとはいえ大学も出てない脛齧りの若造で。
将来の約束を交わすには、まだ確かなものを手にしていなかったから、何も言ってやれなくて・・・

「俺は・・・
牧野が、俺といる時間は独りでいる時より淋しいなんていうから、俺じゃ駄目だって思って・・・」
「総二郎は、そんなこと言った牧野の気持ち考えたことあった?」
「考えたよ。死ぬ程考えた。
でも分かんなかったんだよ・・・」
「俺に分かってることが分からないなんて、やっぱり総二郎は牧野の相手として不適格ってことだね。
じゃあ、牧野は俺がもらうから。
もう二度と牧野に近付かないで。」
「類っ!」

俺の呼ぶ声を無視して、類は部屋を出ていこうとしていた。
あきらがそれを追おうと立ち上がる。

「総二郎、その気があるならお前達もう一度話し合えよ。
2人ともまだお互いのこと想ってるようにしか見えないよ、俺には。
類のアレは、ほら、お前を奮起させる為のハッタリだと思うぜ。」

パチリとウインクひとつ残してあきらも帰って行った。
見送りに出る気すら起こらず、部屋に1人残った俺は、目を閉じて牧野の笑顔を思い浮かべる。
胸に沸き起こるのは牧野への未練と、抑え切れない熱い想い。

牧野・・・ ホントにまだ俺の事想ってくれてんのか?
俺は・・・ 牧野の事しか考えらんねえよ。
考えて、考えて、もう気が狂いそうなんだ。


__________


キリが良いところで切ったら、いつもより増量にー。
ま、いっか、祭りだから!(笑)
類がこんな事を言うのはー、総二郎を焚きつける為というよりもー、つくしの幸せを何よりも願ってるからですよねー(笑)
実際は相当イライラしてると思いますー。
そこをうまい事取りなすあきらきゅん、いつもながらにいい人であります!
そして今夜もまた台詞出て来ず・・・(^_^;)
明日をお待ち下さいね!

お友達のりく様(@恋花-koibana-)と共催しています「萌えセリフ祭り2015」。
りく様のお部屋では、同じ台詞を使った鷹×瑠璃のお話が公開されますので、良かったら読み比べてみて下さーい♪


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