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Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
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The only light in the darkness 後編

「萌えセリフ祭り2015」開幕中です!
6夜連続で3つのお話をUP予定。
2つ目のお話は「総二郎に言われたい台詞」第2位でした、「・・・なんか俺ばっか好きみたいじゃねえ?」を使ったお話。
今夜はその後編です。

__________


兎に角牧野に会わなけりゃ・・・

そんな一心で、邸を飛び出した。
逸る気持ちで車を走らせる。
一刻も早く牧野の元へ・・・と、それだけを思ってハンドルを握ってた。
折しも時刻は夕方の帰宅ラッシュ。
道路は混み合い、思ったようには進めない。
それでまた俺はじりじりと焼ける様な痛みを感じつつ、ハンドルを握り締め、牧野を想った。


『西門さんといる時間は、独りでいる時より淋しいの。』

あいつの言葉。
何で2人でいられる時の方が、独りでいる時より淋しいなんて言ったのか、俺は全然分かってなかった。
俺じゃダメなんだって言われてるんだと思った。
たまにしか会えないなら、会えた時は嬉しい筈だ・・・って思い込んでたのに、そんな事言われたから。
だって俺は牧野に会えた時はすっげえ幸せだったのに、牧野にとってはそうじゃないなんて、受け入れがたい言葉で・・・

あいつが俺を見てぱあっと顔を輝かせたり、くるくると表情を変えながら会えない間にあったことを話してくれるのを見てるのが本当に好きだった。
喧嘩している時でさえ、あいつの目がきらっと光って、俺に真剣にぶつかってくるのが、愛情の裏返しなんだと、心のどこかで嬉しく思えて。
だから、俺に危機感はなかった。
そんな牧野と対峙できるのは、俺だけの特権なんだとすら思ってた。
だって女とマジにやり合うだなんて、牧野とだけ。
それまでの俺は、多少の事はのらりくらりとかわして、面倒が起きたらすぐに携帯のアドレスと電話番号消して、あっさりお別れ。
そうやって誰とも深く係わっては来なかった。
でも・・・牧野とは何でも言い合ったり、笑い合ったり、飾らない自分を曝け出せる。
牧野が俺を変えたんだ。
あいつは俺の知らなかった扉を次々と開けて、新しい世界を見せてくれた。
俺にとってかけがえのない存在。
世界にたったひとり、俺の心を揺さぶる女。
だからあいつにとって自分もそうありたいと、そんなことを願ってやまなかったけど・・・
果たして俺は牧野に何をしてやれてたんだろう・・・?
いつか俺に縁談が決まったら別れる、終わりの見えた関係。
そう思いながら俺の隣で笑ってた牧野は、俺の知らない所で、どれだけ哀しい顔をしていたんだ?
明るい表情の裏で、辛い思いを圧し込めて、それを俺に悟られまいと、ひっそり涙していたんだろうか?
俺は・・・ 何でもっと、牧野の気持ちを分かってやろうとしなかったんだろう・・・

やっと牧野が住む街に辿り着いたのは、すっかり日も落ちて、辺りが真っ暗になった頃だった。
住所は知っていたけれど、一度も来たことはなかった、牧野の暮らす場所。
そこは小奇麗な2階建てアパートで、部屋番号から察するに、2階の端が牧野の部屋だ。
カーテン越しにぼんやりと灯りが漏れている。

あそこに牧野がいるんだ・・・

そう思って窓を見上げる。

あきらはああ言ったけど、牧野は本当に俺の事をまだ想ってくれてるんだろうか?
あの部屋のドアの向こうには、牧野だけじゃなくて、新しいオトコまで一緒にいたりしたら、俺はどうすりゃいい?
もしそんな事あったら、独りで思い詰めて、のこのこやって来て、とんだピエロになっちまう・・・

ポケットの中の携帯に触れてみた。

電話・・・ してみるか・・・?
いや、俺だと分かったら取ってくれないかもしれない・・・
いきなり押しかける方が話せる可能性がある・・・?

思い切って部屋のドアの前に立ち、チャイムを押した。
中から「はあい!」とあいつの声がして、ドアがかちゃりと開いた。

「西門さん・・・」

そこには気が狂わんばかりに想い続けていた牧野が、目を丸くして立っていた。

「・・・どうしたの、こんな所まで。」
「え・・・ いや、あの・・・俺、お前と話したくて・・・」

少し痩せたように見える牧野がスッとドアを大きく開けた。

「そんなとこじゃ寒いから、中、入って?」

そう言われて通された牧野の部屋は、初めて来たのに懐かしい雰囲気が漂う。
リビング・・・とは名ばかりの、全てが詰め込まれた洋室には、見覚えのある家具が置かれていた。
いつも2人で向かい合って飯を食っていた座卓の前に座る。

「あ、お茶・・・」
「いい、要らない。ちょっと座ってくれないか?」

すんなり俺の言う通りに向かい側に腰を下ろした牧野。
でも俺の方は向いてくれない。

「どしたの、急に。ビックリするじゃん。」
「ああ・・・ お前に話したいことあって。
電話してからくりゃ良かったんだろうけど、そんな事すら思い付けないで、車走らせて来ちまった。」
「・・・え?」

やっと俺と目を合わせてくれた。
ぱちりぱちりと瞬きしてる黒目がちな瞳。
それを見てるだけで胸から何かが溢れてくる。

「お前、痩せた?」
「分かんない。体重計持ってないから。
今度園でこっそり測ってみようかなぁ。」

そう言ってふふっと小さく笑った。
牧野の笑い顔が見れる。
それだけで、俺の真っ暗な心の中に一筋の光が射してくるかのようだ。

「そんな事聞きに来たの? 変な西門さん。」
「違う・・・ 違うんだ、牧野。
・・・俺、やっと分かったんだよ、あの言葉の意味。
『西門さんといる時間は、独りでいる時より淋しいの。』 って牧野、言ったろ?
ちゃんと言葉にしてやらなかった俺が悪かったけど・・・
俺は牧野と将来一緒になりたいって思ってたんだ。
周りに決められた縁談なんかじゃなくて、俺が選んだお前とこの先ずっと生きて行こうって。
ちゃんとお前を迎えられる状況が整ったら、そう言おうって決めてた。」
「・・・そんなの無理だよ。あたしなんかじゃ・・・」
「無理じゃねえよ。
俺がそうするって決めたんだ。
何年掛かったって絶対にお前の事西門に受け入れさせてみせる。
だって俺は・・・お前しか好きにならない。
どんな家柄の女が用意されたって、家の為にその女と結婚しろって言われたって、俺の気持ちは揺らがない。
俺の隣にいて欲しいのは、牧野、お前だけなんだよ!」

「嘘・・・」
「嘘じゃねえよ。
この半年、お前が俺の前からいなくなって、俺はお前がどれ程大切か思い知ったんだ。
だから、もう一度、俺の事信じてくれないか?」
「そ・・・んな・・・」

牧野の顔がくしゃりと歪んで、目からぽろぽろと涙が溢れ落ちる。
つい躙り寄って、自分の腕の中に閉じ込めた。
牧野の温もり。
懐かしい香り。
嫋やかな身体が俺の胸に重なる感触に胸がいっぱいになる。

「牧野・・・」

俺の肩口に顔を埋めてしゃくり上げてる牧野の背中をそっと撫でた。

「なあ、なんとか言ってくれよ。」

そう話し掛けても意味のある言葉は聞こえて来ない。
牧野の気持ちが見えなくて。
俺の勝手な気持ちを押し付けているのだろうかと不安になる。

「・・・なんか俺ばっか好きみたいじゃねえ?
俺・・・ 気付くの遅過ぎたのか・・・?」
「そっ・・・ そんな事・・・ ないっ・・・!
あ、あたしだって会いたかった・・・
忘れたくたって、ぜ・・・んぜん忘れられなくて・・・
会いたい、声聞きたいって・・・」

もうそれ以上は聞いていられなかった。
その言葉だけで、俺の心が眩い光でいっぱいになる。
牧野も俺を想ってくれていた事が嬉しくて、華奢な身体が壊れんばかりにきつく抱き締めた。

「ありがとう、牧野・・・
ありがとう・・・」

こんな俺の事を愛してくれてありがとう。
二度と離れない。
淋しい思いはさせない。

そう思いながらいつまでも牧野を抱き締めてた。


__________


2人の仲直りVer.でしたっ!

お友達のりく様(@恋花-koibana-)と共催しています「萌えセリフ祭り2015」。
りく様のお部屋では、同じ台詞を使った鷹×瑠璃のお話が公開されていますので、良かったら読み比べてみて下さーい♪
ドキドキ胸キュン必至です!


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