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Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
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Between you and me 後編

「じゃ、行こっか?」

小首をちょっと傾げて、悪戯っぽく笑う牧野がすたすたと歩き出したから、俺もそれに倣う。

「うわあー、寒いねー!
折角あっつあつのチーズフォンデュとワインで身体ポカポカしたのに、ちょっと歩くだけで冷えちゃいそ!」

自分も焼き芋が入っているコンビニ袋で手元を温めながら、首は妙に短くなり、肩に力が入ってる牧野。
ホントに寒いんだろう。

「お前、そんなぺらっぺらなコート着てるからだよ。
もっといいヤツ、俺が買ってやろうか?」
「な、なんで、西門さんが買うのよ?」
「だって12月が誕生月なのは、俺だけじゃねえだろ?」
「まあね・・・ でも遠慮しとくよ。
もうすぐボーナスも出るし!
コートの一着くらい、自分で買えるから。
それに、コンビニの焼き芋のお礼がコートじゃ釣り合わないじゃない。
お茶の一杯くらいでいいよ。
あ、ケーキも付いてると嬉しいけどさっ。」

にっこり笑って、俺を振り仰ぐその表情に目を奪われた。
薄暗い夜道だというのに、牧野の笑顔の周りには小さな光の粒みたいなものがぱっと舞い、その光の欠片がちくちくと俺のハートに突き刺さる。

何だ、これ?
目の錯覚だろ?
なのに何で、胸がちくりと痛むんだ?

「お茶やケーキなんて普段でも奢ってんだろ。
今日だってメシ一緒に食ったんだし。」
「それもそうだ。
ごめんね、お誕生日だっていうのに、あたしがすっかりご馳走になっちゃってさ。
じゃ、ほんの気持ち・・・と言ってはなんだけど・・・ コーヒー1杯飲んでから帰る?」

いつの間にか着いていた牧野の部屋の前。
俺にとっちゃ絶好のチャンス到来?

「いいのか、つくしちゃん?
夜に俺を部屋に上げても?」

ちろっと流し目を送ってやると、急に慌て出した。

「あ、変な事しないでよ! コーヒー飲むだけっ!分かってる?」
「ハイハイ。分かった、分かった。」

そうは言いつつも、急に頭の中で色んなことが回り出す。

ま、兎に角部屋に入っちまおう。
なし崩し的に何とかなる・・・ってなことは無いにしても、ちょっとこの微妙な距離感、詰められるようになるかもしれないし。

冷えた部屋を暖めるべく、牧野はエアコンのスイッチを入れ、ホットカーペットを最強にセットし、キッチンではガスに火を点けて湯を沸かし始めた。
じわじわと暖まり始めたホットカーペットの上に腰を下ろし、ちょこまかと狭い部屋の中を動き回る牧野を見ている。

部屋に帰って来て、コーヒー淹れるってだけで、何でこんな落ち着きねえんだ、こいつは?
パタパタと足音立てながらあっちに行ったり、こっちに来たり・・・

そう思っていると、

「なあに、変ににやにやしちゃって。やな感じー!」

なんて言いながらコーヒーを運んで来た。

「や、別に何でもねえよ。
じゃ、お言葉に甘えて、ご相伴に与るとしますかね。」

カップに手を伸ばそうとすると、また牧野がキッチンに消えていく。

「今お茶請け出すからー!」
「や、甘いモンはいいよ、コーヒーだけで十分。」
「そう言わないで、ちょっとだけでも食べてみてよ。」

牧野が慎重に運んで来たトレーの上には・・・ ケーキ?
カタリと置かれたそのトレーの上の物をまじまじと見れば、お世辞にも上手いとは言えない手作り感満載のチョコペンの文字で
『HAPPY BIRTHDAY SOJIRO』と書かれている。
驚き過ぎて言葉が出なかった。
目を何度かパチパチと瞬かせて、ケーキから牧野の方に向き直れば、恥ずかしそうに頬を赤らめて、モジモジしている。

「えーっと・・・ お誕生日おめでと、西門さん。
あんまり上手には出来なかったけど・・・
味はまあまあだと思うから、食べてみる?」
「・・・牧野、これ・・・」

今日会うって約束なんかしてなかったし。
今だって部屋に誘われたのは、俺がタクシー降りてコンビニの前に立ってたからで・・・
なのに、これが用意されてたって事は・・・

「だあって、お誕生日って言ったらケーキでしょ?」
「いや、そうじゃなくて!
お前、どうしてこんなの作ってんだよ?
何も言わなかったじゃん。」
「んー? まあ、ちょっとした賭けだったんだよね。
今日あたしの前に現れるかどうか。
絶対に女の人とは過ごさないって公言してたお誕生日に、あたしのところに来てくれたら本物なのかなって。
こんな日だからこそ、エロ門封印して、あたしとしっかり向き合ってくれたら、信じてもいいのかなって。
まあちょっと、ポイント減なトコあったけど。
タクシー降りて追い掛けて来てくれたから、プラマイゼロにしてあげた!
だから、このケーキを食べれる権利を手に出来たのよ。
心して食べなさいよね!」

一気に捲し立てた牧野の頬は、今日見た中で一番紅く染まってる。
照れているのか、俺と目を合わせない。
何だか俺まで顔が熱くなってきた。

「なあ、牧野・・・ これって、そういう事か?」
「な、なによ、そういう事って?」
「だから・・・ 俺は牧野のテストに合格出来たって事?」
「う・・・ まあ、そういう事になる・・・のか・・・な?
あ。でも、いつ落第になるかは西門さん次第だからねっ!」

はぁ・・・ してやられた!
俺がこいつに踊らされるなんて!
いつも俺が仕掛ける方だと思ってたのに、いつの間にか牧野に俺の気持ちを看破されてたって事だよな?
随分すらっとぼけてくれてたじゃねえか、鈍感牧野の癖に!
何にも気付かないふりされてた、このひと月!
それを思うと小っ恥ずかしくてやってらんねえけど・・・
落第なんかするかよ。
一度手に入れた大事なモン、簡単に手放せるワケねえんだよ!

思い余って牧野ににじり寄り、ぎゅうっと胸に抱き込んだ。
色気のねえこの女は、「ぎゃっ!」なんて叫び声あげてるけど気にしない。

「牧野・・・ 俺、すげえ嬉しいわ。」
「ケ、ケーキ、そんなに嬉しかった?」
「違えよ、お前の気持ちが嬉しいっつってんの!
俺の気持ち、受け止めてくれるって事だろ?」
「あのー、えーっと、あたしの独りよがりじゃなきゃいいなと思ってたんだけど・・・」
「・・・好きだ。お前が好きなんだ。
だから・・・ 俺と付き合って。」
「・・・お手柔らかにお願いします。」

はぁ・・・
ホッとして、緊張が解けて、気が抜けて。
今度は安堵の溜息が溢れた。

さっきまで微妙な距離があった俺と牧野の間は、今は服に遮られてるだけで。
互いの温もりが感じられる距離へと変わった。
ま、そのうち、この服すら取っ払って、ダイレクトに体温を伝え合う仲になってみせるけど。
今夜はこの温もりだけで充分幸せだ。

何より手に入れたかった「牧野の気持ち」。
どんな高価な物よりも嬉しい誕生日プレゼント。
俺はこの手に掴めたんだ。


__________


と、まあ、こんなオチでございました(笑)
いつもとちょっと違う感じを出したくて、つくしの方がちょい上手!というシチュにしましたが、気に入って頂けたかなー?
Birthday SS 3話、これにてお終いでごさいます!
続きはまたChristmasかつく誕にでも書きたいなと。

さてさて、昨日、一昨日とやって来ました「総二郎生誕祭2015」、お楽しみ頂けましたでしょうか?
昨夜のお誕生日お祝いチャット会にも沢山のお客様にご参加頂き、嬉しかったです♪
有り難うございました!
また何かの折には集まってお喋りしましょうねー。

えーっと、病人は帰宅したのですが、まだまだ手が掛かる状況でして。
今暫く更新はお休みがちになるかと思うのですが、のんびりお待ち頂けたら幸いです。
どうぞ宜しくお願いします!


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