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Author:hortensia
花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
総×つくメインですが、類×つく、あき×つくも、ちょっとずつUPしています!
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隣にいて欲しいのは君 中編

「ねえ、どこ向かってるの?」

「んー? どこだと思う?」

「あたしが聞いてるのに。」

「ふふん。つくしちゃんが喜びそうなトコだって。」

「だーかーら、それはどこよ?」

いくら呑気者の牧野でも、流石に行き先が分からないのは不安らしい。
しつこく聞いてくる。

「アフタヌーンティーが有名なトコがあるんだよ。
牧野がワクワクしちゃいそうな、クリスマス仕様のアフタヌーンティーらしいぜ。」

「えー、何それ!
めっちゃテンション上がる!
行きたーい、行ってみたい!」

そーだろ、そーだろ。
こんな話、お前が喜ばない筈がないよな。

「ねえ、でもどうしてそんなとこに連れてってくれるの?」

今日は俺の誕生日だからお前と2人きりで過ごしたい・・・なんて、素直に言える訳もなく。

「や・・・ 偶には紅茶が美味いトコに行ってみたい・・・と思ってよ。」

なんて、苦しい言い訳。
でも単純なこのオンナはあっさりそれを信じてくれる。

「あー、なるほど!
西門さん、いっつもお抹茶ばっかり飲んでるもんね。
違うお茶も飲みたくなるよねー。
分かる気がするー。」

ウンウンと、1人で首を縦に振っている様が可笑しくて。
ハンドルを握りながらも横目でその様子をチラ見してしまう。

「でも何であたしを誘うのよ?
お相手なんか選び放題でしょ?
西門さん好みの綺麗な人と行けばいいじゃん。」

「俺の知り合いの中じゃ、お前が一番美味そうにメシを食うヤツなんだよ。
何か食わせてやっても、テーブルの上のモノそっちのけでガンガン迫って来る女より、幸せそうに美味いモン頬張る牧野を見てる方が面白い。」

「面白いー?
面白いとは何よ?
うら若き乙女を掴まえて!」

乙女・・・
乙女ね。
穢れを知らないって事ではあってるけど。
多分その意味では言ってないんだよな、コイツは。
花も恥じらう若い娘って自分で言ってんだろ?
あんなにバクバクメシ食って、幸せそうにニカニカ笑っている女を、乙女とは呼ばないだろ、普通・・・

「ホントの事だろ?
お前のメシ食ってる時の百面相は、そんじょそこらじゃ見られないぜ。」

「ほんっと失礼しちゃう。
美味しいものを美味しそうに食べて何が悪いのよ?
あんた達は普段から美味しいもの食べ過ぎてて感動が薄くなっちゃってるのよ。
あたしの反応の方が正常なの!」

誰が異常で誰が正常なのか、それは各々の見解があるとは思うが。
何を食べさせてもとろけそうな表情を浮かべて食べる牧野を見て、俺が幸せを貰ってるんだ。

まだ何かぶつくさ言っているけれど、それを適当にいなして、車を駐車場に滑り込ませた。
目当てのラウンジを目指して歩き出せば、物珍しそうにキョロキョロしながら俺の後を付いてくる。

「ふえー、何か凄いね、ここ・・・」

メープルのライバルと言われている世界的ホテルチェーンが、最近東京進出して出来たこのホテル。
メープルよりも更にラグジュアリー感を押し出している。
値段もワンランク上だ。
司には悪いが、俺はこっちの方が落ち着く。
元カレのお膝元で牧野を口説く・・・なんてやりにくいだろ!

「ああ、ちょっといいだろ、落ち着いた雰囲気で。」

「いや、逆に場違いで落ち着かないって・・・」

大学に通う時のラフな格好のまま連れて来たから、それを気にしているらしい。
パーティーに呼ばれたわけでも、ドレスコードがあるレストランに行くのでもないんだから、問題ないんだが。

「ちょっと茶飲むだけだから気にすんなよ。」

そう言って笑い掛けてやっても、何だか不安気だ。
でもそれもメインロビーに足を踏み入れた途端に、牧野の色々な懸念は吹き飛んでいった。

「わー、わー、わー、西門さんっ!
見て見て、あのクリスマスツリーすっごく素敵!」

一際目立つところに飾られたクリスマスツリーは、シックな色味で纏められ、このホテルの雰囲気に良く合っている。
うっとりと見惚れている牧野をラウンジへと誘った。
用意された窓際のテーブルからは、東京の景色が一望でき、ピアノとバイオリンの生演奏がそこに色を添える。

「ねえねえ、景色凄い!
あの奥に見えるのって、スカイツリーだよね!」

目を輝かせて俺に向かって話し掛けてくる牧野。
俺はそれを、内心ドキドキしながら、何食わぬ振りをして受け止める。
『最高級のアフタヌーンティー』の始まりは、俺がオーダーしておいたシャンパンから。
クリスタルのシャンパングラスに注がれるのは、このホテルオリジナルのプレステージシャンパンだそうだ。

「え? お酒?
西門さん、車どうするの?」

「後で誰かに取りに来させればいいだろ。」

「全くお坊ちゃまはこれだから・・・」

眉を顰めつつも、目は黄金色の小さな泡が踊るグラスに釘付けだ。
ギャルソンが恭しく腰を折り、下がっていったから、俺はグラスのステムを掴んで、胸の辺りまで持ち上げた。
それを見て牧野も真似をする。

「それじゃ、つくしちゃんの食い気に。」
「何よそれ!」

だって自分の誕生日に乾杯・・・だなんて言えねえから。

あっという間にむくれた牧野。
それにつられてくすりと笑ってから、シャンパングラスに口を付けた。
しっかりと冷えたシャンパンの、細かな泡が口の中で弾けていくのが心地いい。
飲み下せば、鼻から芳醇な香りが抜けていく。
思わずほうっと溜息が漏れた。
俺に遅れてシャンパンを飲んだ牧野が、今度は目を丸くしている。

「うわ、美味し、これ・・・」

そうだろ、そうだろ・・・と嬉しくなる。
牧野からその台詞を引き出すのが楽しくて仕方ないんだ。


__________



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