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花男にはまって幾星霜…
いつまで経っても、自分の中の花男Loveが治まりません。
コミックは類派!
二次は総二郎派!(笑)
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粉雪舞い降りる君の肩先 8

ちらちらと雪が降っている中で輝きを放っているイルミネーションは、とても幻想的に目に映る。
牧野は入り口の光のゲートを潜ったところから「うわあ・・・」と感嘆の声を上げ、夢見るような表情を浮かべた。
生憎の天気のせいか人出はあまり多くなく、そのお陰で一層色とりどりの光が真っ直ぐ目に飛び込んでくる。

「凄く綺麗だね、イルミネーション。
美作さん、素敵な所に連れて来てくれてありがと。」

牧野がこちらを見上げて柔らかく破顔する。
その瞳に、頬に、髪に、イルミネーションの光が反射していた。
光に彩られて笑顔がいつもよりも眩しく目に映る。

「牧野が気に入ってくれたならよかった。
俺も初めて来る所だから、この先がどうなってるかよく知らないんだ。
ネットで調べたら、評判が良かったからここに来てみたんだ。」
「態々調べてくれたの・・・?」

そんなのどうってことないんだと牧野に知らせる為ににこりと笑ってみせた。

「何処か出掛けようと思ったら、いつでも調べてるよ。
そこに行くまでのルートとか。
どれくらい時間が掛かるのかとか。
行く先の混み具合とか。
車で出掛けようって考える人は、皆やってるんじゃないか?」
「そう・・・なの?」

俺のように事細かに調べてるかどうかは分からないけれど。
軽く検索してみる・・・なんて、誰もがやっていそうな事だ。
今はスマホで何でも調べられるんだし。

うんうんと軽く頷きながら牧野と目を合わせたけれど、それでもまだどこか申し訳なさそうに俺を見詰めて来る。
牧野が俺を見てくれるのは嬉しい。
でもそんな風に憂いを含んだ瞳でいるよりも、いっぱい笑顔になってくれるのを望んでる。
牧野の気持ちを、俺を気遣う事よりもイルミネーションに向けたくて、明るいトーンの声を出した。

「牧野、あっちに行ってみようか。
光のトンネルがあるって。
それにしても、ホント凄いな、ここ。」

ぐるりを見渡しながらそう言うと、牧野も俺と同じ様にしている。

「ホントだね。
イルミネーションって聞いて想像していたのの何倍もキラキラしてるよ。」

自然と緩やかに上がった口角。
少し細められた目。
牧野が嬉しそうにしてくれたら、雪降る日でも俺の胸はじん・・・と熱くなる。
手袋を嵌めている手を繋いで、燦めくライトの中を2人歩幅を合わせて進んでいくと、どんどん胸の奥から熱いものが湧いてくるようだ。

「牧野、寒くないか?」
「うん、全然大丈夫。」

そうは言いつつも白い息を吐き出してる牧野。
少し心配になるけれど、手を繋ぐ以外に温めてあげる術も無くて、そのまま先へと足を運ぶことしか出来ない。
煌びやかな光のトンネルを抜けた先に、今度は頭上にミルキーウェイに見立てたライトが広がる星空の道があった。
見上げると、光で創り出された星々の合間から小さな小さな雪が舞い降りて来る。

「星の欠片が降って来るみたい・・・」

そんな牧野の呟きが耳に届いた。

「ああ、綺麗だな。」
「うん、とっても。」

違うよ、牧野。
俺が見てるのはお前だ。
そんな小さな星の欠片を纏っている、牧野が綺麗だ・・・

そう思いの丈を告げられたらいいのに。
声に出しては言えない自分が歯痒くて。
抱えている想いが溢れ出しそうで、それを無理矢理堰き止めている事が苦しくて、胸が軋んで仕方がない。

一番の見所であろう高く水を噴き上げている噴水は、レーザー光で照らされ、音楽に合わせたショーを繰り広げている。
ひやりとしているベンチに座って、それを見詰めた。
牧野の瞳が光を受けてキラキラと煌めく。

「すごーい!こんなの初めて!」

壮大な光と水のショーが目の前で繰り広げられているのに、それは俺にはちっとも響かない。
俺の心は牧野の事で占められているからだ。
手袋越しに牧野の手の感触を感じつつ、そろそろ限界なのかも知れない・・・と思った。

ずっとずっと胸に秘めて来た想い。
牧野を以前のように、大輪の花が咲くように笑わせたいと願ってた。
そんな時が巡ってきたら、牧野は今度こそ本当の意味で新しい道へと踏み出せるんだろうと考えていた。
牧野が過去に囚われる事を止め前を向いた時に、そこに俺が待っていた事に気付いてくれたらいい・・・と、その時を待ちたいと思っていた筈なのに。
もう俺はそのタイミングが来る前にパンクしそうだ。
自分の想いを抑え切れない。
苦しい!苦しい!苦しい!と、心臓が脈打ちながら暴れて、俺に訴えかけてくる。

噴水ショーが終わると、雪がちらつく程に寒いこともあってか、周りからは人の波がすうっと引いていった。

「身体冷えて来たんじゃないか? もうそろそろ戻ろうか?」
「あたしは大丈夫だけど、美作さんは? 寒い?」
「俺はしっかり着込んできたから問題ないよ。」
「あたしも。
だからもう少しだけこのイルミネーション見ていたい。
ねえ、あそこに行ってみてもいい?」

牧野が指し示した方には、このイルミネーションを一望できる見晴台が設置されている。

「ああ、行ってみようか?」

小高い丘の上のウッドデッキに登ると、今迄巡って来た光の道が一枚の絵のように目に飛び込んできた。
「写真に上手く映るかなあ?」と言いながら、牧野は携帯をあちこちに向けて思考錯誤している。
そんな牧野にも俺にも、ふわりふわりと雪の礫が降り注ぐ。
外気に冷やされた牧野の細い肩先に白い粉雪が舞い降り、融けずに残っているのが見て取れた。
ほんの小さな雪の礫だとしても、牧野の身体をしんしんと冷やしていくように見えて・・・
今すぐにその肩を抱き寄せて、この手で温めたいと、そう強く思ってしまった。

牧野を俺の元に引き寄せて・・・
俺は本当に牧野を幸せに出来るんだろうか?
未来を約束出来るんだろうか?
司の時と同じ様に、牧野を苦しめないと言えるのか?
そして司の激しい痛みと苦悩を知った上で、俺はそれを踏み台にしてでもこの想いを牧野に伝える覚悟があるのか?

牧野の背中を見詰めながら、頭の中で自問自答する。
走馬灯のように、様々な考えが過っては消えて、また次の問いが追い掛けてやって来た。

どう考えても、この気持ちを止められない。
忘れる事にも、なかった事にも出来ない。
それならば・・・
どんな事が起ころうとも、この手で牧野を掴み、護り通す。
それしか答えはないんだ。

そう心に決めて口を開いた。

「牧野。」

数歩先にいる牧野を呼ぶと、俺の方に顔を向け、どうしたの?と言うように少しだけ首を傾げて、目を瞬かせている。
黒目がちの瞳から放たれる視線が俺に突き刺さる。

ああもう駄目だ。
堪え切れない。
想いが堰を切って溢れてく。

「好きだ。」

冷え込んだ夜の空気の中、はっきりとした声で一言そう告げると、牧野は夢の中から突然引っ張り出されたかのようにすうっと真顔になった。


________________



あきらからの告白シーン。
難しくて、何度も行きつ戻りつしながら書いていたら、更新に非常に時間が掛かってしまいました。
お待たせいたしました。
そしてまだ続いちゃうんだけど(苦笑)
ノロノロしていたら粉雪どころか、桜吹雪の季節になってしまったよー。
焦りますっ!

早く花粉の季節終わらないかなー?
花粉が飛びまくってるうちは、外で身体を動かそうにも気軽に散歩も出来ないよ。
何だか身体がギシギシ言うので、ト○ルースリーパー買うのはどーよ?とか考えちゃってる始末です。
荷物減らしたいのに、断捨離の逆をいく発想に苦笑いです。


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Comment

しにょ様

いつも有り難うございます!
焦れ焦れ展開で、大変お待たせいたしましたが、やっと告白シーンまでやって来ました。
まあ、ここからすんなりラブラブになってお話はお終い!とはならないのが拙宅で(苦笑)
どうなるんでしょうかね?
頑張りますので応援をお願いします。
例の枕、昨日もお店で見て来たけど、高くてねー。
ぱっとは買えないです(笑)
もう少し悩んでおきます!
また宜しくお願いします!

みゆ様

いつも有り難うございます!
やっと巡って来た告白タイムですね。
イチョウから数えたら…31話目?
相当焦らされたあきらです。
この後どうなっていくのか…
じっくり書いていけたらなと思います(笑)←まだ焦らすんかい!
また宜しくお願いします!

おおいぬのふぐり様

いつも有り難うございます!
はい、あきら、溢れました(笑)
まあ、タイトル決めた時から告白シーンは雪の中でって決めてました。
つくしはねー。
びっくり通り越して真顔ですな(苦笑)
また宜しくお願いします!
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